2013年11月09日

◆「知る権利」に配慮強調

〜秘密保護法案審議〜

安全保障の機密情報を外部に漏らした国家公務員らへの罰則を強化する特定秘密保護法案は8日、衆院国家安全保障特別委員会で実質審議入りした。

政府・与党は、特定秘密の指定対象を安全保障の機微にかかわるものに限ることなどを説明し、野党の理解が得られるよう努める考えだ。

法案は特定秘密の指定対象について、〈1〉防衛〈2〉外交〈3〉スパイ防止〈4〉テロ対策――の4分野のうち、特に漏えい対策が必要な情報と定めている。法案担当の森消費者相は8日の特別委で、指定範囲について「従来の秘密の範囲を拡大するものではない」と述べた。

森氏は、特定秘密に指定される可能性がある例として、原子力発電所の警備計画を挙げた。一方で、放射性物質の拡散予測システム、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉の情報は指定対象にならないとの見解を示した。

法案では、国民の「知る権利」が制約されるという懸念に配慮し、報道機関の取材について「著しく不当な方法と認められない限りは正当な業務」と記した。記者が特定秘密を得た場合に報道機関が家宅捜索を受ける可能性を問われ、森氏は「ない」と否定した。

(2013年11月9日09時17分 読売新聞)

◆小泉元首相の「原発ゼロ」批判

〜元秘書官飯島氏〜

飯島勲内閣官房参与は8日夜、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、小泉純一郎元首相が原子力発電に依存しない「原発ゼロ」を主張していることについて、「ドイツやスペインは(太陽光発電の)負担を上乗せして困っている。日本がそのような状態に陥ることが国民にとって幸せか」と述べ、批判した。

飯島氏は、政務の首相秘書官として小泉内閣を支えた。小泉氏が原発ゼロを主張する理由については、「小泉氏の感性で、それはそれでいいのではないか。ただ、国の指導者は全体像を見てやっていかないといけない」と強調した。

(2013年11月8日23時00分 読売新聞)

◆自民:「東電、破綻処理せず」

〜大島本部長が明言〜

(毎日新聞 2013年11月09日 03時00分)

自民、公明両党は8日の与党政策責任者会議で、東京電力福島第1原発事故からの復興加速化案となる与党提言を了承した。

自民党の東日本大震災復興加速化本部の大島理森本部長は毎日新聞の取材に「東電が事故責任を果たし、安定した電力供給をするため、東電を破綻させないことが前提だ。政府とも議論した結果で、ご理解いただけると確信している」と強調。自公両党は11日、提言を安倍晋三首相に提出する。

提言は住民が帰還可能な低線量区域を優先する除染計画のほか、中間貯蔵施設建設などへの国費投入を明記。東電全額負担の方針を転換し、早期の生活再建を目指している。大島氏は「東電が自己改革しながら頑張ることが、国民の理解を得られる道と判断した」と述べ、東電にも合理化徹底を求めた。

避難住民の「全員帰還」方針を事実上転換することについて、大島氏は「『あなたは帰れる』『帰れない』と国が決めるわけではない。被災者自身が判断できる環境を示す」と説明した。提言では今後、何年間帰宅が難しいかなどの見通しを政府が示すことや、移住による生活再建策の強化も盛り込んでいる。【高本耕太】

2013年11月08日

◆「取材の萎縮効果大きい」

〜秘密保護法案:与党内からも異論〜

<毎日新聞(最終更新2013年 11月08日 00時41分)>

7日衆院で審議入りした特定秘密保護法案を巡り、与党内からも反対や修正点を指摘する声が上がっている。政府は残り1カ月を切った臨時国会で成立を目指すが、問題点を置き去りにしてスピード決着を図れば、世論の反発だけでなく「身内」からも異論が噴き出す可能性がある。【青島顕】

弁護士の富田茂之・公明党衆院議員は「個人的には反対だ」と言い切る。党内で法案を審査した10月22日の会議で異論を述べ、途中退席したという。「立法事実(法案の必要性)がない」。過去15年間の公務員の主要な情報漏えいとして安倍晋三首相が挙げた5件については「現行法で処罰ができている」。公明党の要請で出版・報道を「正当な業務」とした法案修正は一定の評価をしながらも「取材の萎縮効果は大きい」と懸念する。

8日から特別委員会での審議が始まるが「議論を相当きちんとやらなければいけない」とくぎを刺した。

自民党では、村上誠一郎・元行革担当相が党総務会を退席し「本当に国民の知るべき情報が隠されないか」と述べたが、法案を懸念する議員は他にもいる。

「秘密の指定がその時の大臣の判断によってくるくる変わりうるという。国民にとって恐ろしい不安材料にならないか」。10月25日、安倍首相の参院予算委員会での答弁を引いてツイッターで発信したのはベテランの丹羽雄哉元厚相。取材に対し「国家機密には反対しない。だが、範囲が不明確で、権力者の考え次第で変わりうる印象だ。(成立すれば)マスコミだけではなく、市民や国会議員だっておっかなくて抑制的になる」と表情を曇らせた。

「法案には賛成」だが、各論で異なる意見を持つ人もいる。自民党の中山泰秀衆院議員は秘密指定された文書が後世に残るのかを心配する。「米国のように最初に情報の価値判断をして、これは30年後、こっちは75年後と年限を決めて原則公開すべきだ。法案は5年ごとに秘密を更新するというが、その間に扱いが変わり、後に残せるか不明確だ」と保存ルールの明確化を主張する。

2013年11月05日

◆山本議員に責任の取り方確認へ

(11月5日 16時17分  NHKニュース)

参議院議院運営委員会の理事会は、山本太郎参議院議員が秋の園遊会で天皇陛下に文書を手渡したことを巡って協議し、岩城委員長が、5日にも山本氏と会って、出処進退も含めた責任の取り方について、考えを聞くことになりました。

山本太郎参議院議員が、先月31日に開かれた秋の園遊会の会場で、天皇陛下に文書を手渡したことを巡っては、政府や与野党から行動を問題視する声が上がっており、参議院議院運営委員会は、5日、理事会を開き、改めて対応を協議しました。

この中で出席者からは、「非常識な行動だ」という指摘や、「許される行動ではなく、山本氏みずから出処進退を明らかにすべきだ」という意見が出されました。

これを受けて、岩城委員長が、5日にも山本氏と会って、出処進退も含めた責任の取り方について、考えを聞くことになりました。

また5日の理事会では、日本維新の会のアントニオ猪木参議院議員が、国会の許可を得ないまま北朝鮮に渡航したことについて、「何らかの処分が必要だ」という認識で一致し、猪木氏が7日帰国するのを待って、改めて協議することになりました。

◆国家戦略特区法案を閣議決定

〜今国会成立目指す〜

政府は5日午前の閣議で、特定の地域を指定して医療、教育、農業などの分野で規制緩和を行う国家戦略特区法案を決定した。

新興企業の進出や海外からの投資を呼び込み、経済を活性化するのが狙いだ。政府は、特区を安倍政権の経済政策「アベノミクス」の柱である成長戦略の目玉と位置づけており、法案の今国会成立を目指す。

政府は、年明けにも首都圏など3〜5か所程度の特区を指定し、早ければ2014年度中に特区をスタートさせたい考えだ。

法案では、首相に権限を集中し、首相を議長とした「国家戦略特区諮問会議」で特区の基本方針決定や地域指定などを行うことを明記した。各特区ごとに設ける「国家戦略特区会議」で特区担当相、地方の首長、民間事業者が特区の具体的な内容を定める「特区計画」を作る。

特区内では、外資系企業の新規進出などを見込み、都心部のオフィス近くに居住空間を多数作ることができるよう、マンションの容積率緩和など、土地利用規制を大幅に緩和する。2020年夏季五輪・パラリンピック東京大会開催に備え、来日・滞在外国人向けに賃貸住宅などを宿泊施設として使えるよう、旅館業法の特例も設ける。

<(2013年11月5日11時34分 読売新聞)>

◆与野党対決色強まるか

〜特定秘密保護法案〜

(11月5日 4時25分  NHKニュース)

国会は、「特定秘密保護法案」を巡って、与党側が7日に衆議院で審議に入り今月中旬には参議院に送って成立させたいとしているのに対し、野党側は国民の知る権利を侵すおそれがあるなどとして今のままでは反対する姿勢を見せており、今後、与野党の対決色が強まることも予想されます。

国会は、外交・安全保障政策の司令塔となる国家安全保障会議を創設する法案を巡って、与党側が、6日に衆議院の特別委員会で安倍総理大臣が出席して質疑と採決を行い、7日の衆議院本会議で可決して参議院に送りたいとして、野党側と調整しています。

そして与党側は、国家安全保障会議を創設する法案を7日に参議院に送ったあと、その日の衆議院本会議で、特に秘匿が必要な安全保障に関する情報を保護する「特定秘密保護法案」の審議に入り、今月中旬には参議院に送って今の国会で成立させたいとしています。

これに対し野党側は、国民の知る権利を侵すおそれがあるなどとして、共産党、生活の党、社民党が反対しています。

また民主党、日本維新の会、みんなの党も、今のままでは賛成できないとしており、このうち民主党は、国が公文書を非公開としたことが妥当かどうかを裁判所が判断する仕組みを盛り込んだ情報公開法の改正案も採決するよう求めています。

また維新の会は、特定秘密の範囲を防衛に関わるものに限定するなどとした修正案を国会に提出する準備を進めており、国会は「特定秘密保護法案」を巡って、今後、与野党の対決色が強まることも予想されます。

2013年11月04日

◆「領土」置き去りにするな

〜日露2+2〜

(2013.11.4 03:23 [主張]:産經ニュース)

日本とロシアが外務・防衛閣僚協議(2プラス2)を行い、テロ・海賊対策共同訓練やサイバー空間をめぐる話し合いの実施などで合意した。

日露の信頼醸成を図ると同時に、軍事的に台頭し海洋進出攻勢に出る中国を牽制(けんせい)するうえで協議初開催は評価できる。

しかし、北方領土問題では外務次官級協議を来年1月末にも開くと決定するにとどまったことには、失望させられた。

領土問題が解決へ動き出さない限り、2プラス2を重ねても日露関係の大きな進展は望めない。日本側はこの点をロシア側に徹底して認識させなければならない。

日本の対露不信は先の大戦終結時、ソ連が武力により北方領土を不法占拠し今日まで実効支配していることに専ら起因している。ロシア側はまずもって、領土交渉に真摯(しんし)な姿勢で臨み、不信の根を断つべく努めることが肝要だ。

外務省は、この半年間に日露首脳会談が4回行われ、「信頼関係が深まっている」と強調する。

だが、重要なのは、頻繁な接触を領土返還交渉に生かすことではないのか。残念ながら、領土問題の最近の流れからは、その効果が表れているようには見えない。

対露不信は他にもある。ロシアは今年に入り2度も日本領空を侵犯し、閣僚協議に先立つ外相、防衛相の個別会談の当日にも、露空軍機が領空に接近し、航空自衛隊機が緊急発進した。

小野寺五典防衛相が今回、ショイグ露国防相との会談で、こうした領空侵犯の発生に懸念を表明したのは、当然である。

日露のこのところの接近には経済的要因もある。とりわけロシアには、地下資源の輸出先として日本が魅力的に映っていよう。

しかし、ロシアにとって中国との関係が死活的に重要であり、中露連携の方が優先することを忘れてはならない。2プラス2への過大な期待は禁物である。

プーチン露大統領はこの10月、中国の習近平国家主席との間で、2015年の第二次大戦戦勝70年を共同で祝うことで合意した。10年には、ロシアが中国と「歴史の歪曲(わいきょく)は許さない」と訴え、北方領土不法占拠などの正当化を図ったことも記憶に新しい。

ロシアに対しては、そうした甘くない現実を踏まえ、長期的視野に立って、繰り返し、北方領土返還を迫っていく必要がある。

2013年11月03日

◆領土、難航する協議

〜カギはトップ会談〜

2013.11.2 23:23 (産經ニュース)

日本政府がロシアとの間で米豪両国に次いで初の外務・防衛閣僚協議(2プラス2)を開催した背景には、北方領土問題の解決に向けた環境整備と、積極的に海洋進出を図る中国への牽制(けんせい)という思惑がある。

「多様な分野で日露協力が進む中で、平和条約交渉を進展させたい」

安倍晋三首相は2日、首相官邸を訪れたラブロフ外相らにこう述べ、領土問題の解決に意欲を示した。

外務省幹部は、平和条約のない両国が2プラス2に踏み出す最大の狙いについて「領土問題解決に向けた信頼関係の醸成」と言い切る。4月の日露首脳会談で、領土問題の協議再開に合意したが、ロシア側が日程調整に消極的な状態を続けたからだ。

2日朝には、領土問題の次官級協議を担当する杉山晋輔外務審議官とモルグロフ外務次官が都内で朝食会を開いたが、あくまで「非公式」。正式協議は8月に1度開いたきりで、今回ようやく、来年1月末〜2月初旬に第2回会合を開くことで合意した。

プーチン大統領はこれまで、「引き分け」との言葉で領土問題の解決に意欲を示す一方、4島すべての帰属確認など、日本側の主張はかたくなに拒み続けている。

事態打開のカギを握るのは、首相とプーチン氏によるトップ会談だ。「首脳同士の信頼関係を生かし、プーチン氏の考えを根気よく変える」(外務省幹部)しか手はなく、首相は来年2月、ロシア・ソチ冬季五輪に合わせ訪露する意向だ。領土問題の次官級協議は、その直前に設定された。

「国際会議で短時間会うのではなく、プーチン氏とじっくり話す場を作れ」
 ロシアに精通する首相経験者は、首相にこうアドバイスしているという。

◆「天皇の政治利用」

〜石破氏が山本太郎氏批判〜

自民党の石破幹事長は2日、札幌市内で講演し、山本太郎参院議員(無所属)が秋の園遊会で天皇陛下に手紙を渡したことについて、「テレビや新聞で大きく取り上げられることによって、存在感を大きくしようと思ったのではないか。天皇の政治利用と言われても仕方がない。何の問題にもならない、ということはあってはならない」と批判した。

(2013年11月2日20時36分 読売新聞)