2013年07月17日

◆衆参ねじれ解消確実

〜参院選終盤情勢3万人調査〜

読売新聞社は、21日投開票の参院選について、全国の有権者約3万人を対象に世論調査(電話方式)を行い、全国総支局の取材などを加味して終盤の情勢を探った。

自民、公明両党は優勢を維持しており、非改選議席と合わせ、参院の過半数(122)を超えて、参院で自公が少数の「ねじれ国会」を解消するのは確実だ。民主党は依然、苦戦を強いられている。

投票態度を明らかにしていない有権者は選挙区選で約3割弱、比例選で約2割弱おり、情勢はなお変わる可能性がある。

 定数242の参院は、3年ごとに半数の121(選挙区選73、比例選48)が改選される。

(2013年7月17日03時01分 読売新聞)

◆参院選と「9条」

〜改正の核心をもっと語れ〜

<2013.7.17 03:14  産經ニュース[主張]>

参院選の終盤を迎え、安倍晋三首相が「憲法9条を改正し、(自衛隊の)存在と役割を明記していくのが正しい姿だ」と語った。政権与党のトップとして憲法改正の核心となる9条改正を目指す考えを明言したことを高く評価したい。

戦争放棄などをうたう9条をなぜ改正しなくてはならないのか。現行憲法の下では自衛権を強く制約し、抑止力が十分働かない状態をもたらしている。このことが、尖閣諸島を力ずくで奪取しようとしている中国への対応を難しくしている。

参院選でも、国家としていかに領土・主権や国民の生命と安全を守るかが問われている。各党は残された選挙期間中も9条を論じ、選択肢を示してほしい。

首相は民放番組のインタビューで「自衛隊を軍隊として認識してもらわなければ、国際法の中での行動ができない」と指摘した。国連の決議による国連軍などの集団安全保障に参加するため、自衛隊の位置付けや役割をはっきりとさせておくべきだという考え方だろう。極めて妥当だ。

9条改正では、固有の権利である自衛権を明確にする目的もある。戦力の不保持や交戦権の否定も掲げた現行の9条の下では、自衛権を十分に行使できない変則的な状態が続いている。これを変えなければならない。

首相は選挙戦で、具体的な改正方針を積極的に打ち出すことはこれまで控えてきた。連立を組む公明党が、改正の発議要件を緩和する96条の先行改正に慎重なことなどへの配慮からだ。

その公明党も参院選を契機として、自衛隊の存在や国際貢献を書き加えるなど、「加憲」の立場から9条論議に応じる方向に歩みを進めた。日本維新の会の橋下徹共同代表も、憲法に自衛権を明記すべきだと主張している。

テレビ討論で、自民党の石破茂幹事長が集団的自衛権の行使容認を主張し、民主党の細野豪志幹事長が米国向け弾道ミサイル迎撃などに限定して認める考えを示す場面もあった。日米同盟強化に必要な喫緊の課題として、今秋以降の重要な論点となり得る。与野党間の議論がさらに必要だ。

96条先行改正の反対派は「まず改正の中身を議論すべきだ」と唱えてきた。首相が9条改正を提起したのを契機に、今後の憲法論議が深まることを期待したい。

2013年07月16日

◆アベノミクスに高評価

〜手腕問われる「選挙後」〜

<2013.7.16 09:48 (産經ニュース)>

産経新聞社とFNNの合同世論調査では、21日投開票の参院選で、安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」を推進する候補に投票したいとの回答が多数を占めた。

首相もこうした世論の動向を踏まえ、全国遊説でアベノミクスの効果を盛んにアピール。だが、参院選後は消費税増税や原発再稼働など国民に不人気な政策にも正面から取り組まなければならず、この時にこそ、首相の真の手腕が問われることになる。

「私たちは今ぶれるわけにはいきません。負けるわけにはいかないんです。この道しかありません」

首相は15日、三重県鈴鹿市での街頭演説で、アベノミクスの実績を訴えるとともに、医療や農業などの成長戦略を引き続き進めていく考えを強調した。

世論調査では「アベノミクスを推進する候補に投票したい」との回答は46・0%で、「反対する候補に投票したい」はわずか11・2%。首相が演説の大半を経済政策に割くのも、アベノミクスへの評価が投票先の判断に強く影響しているからだ。

一方、消費税率8%への引き上げについて「反対の候補に投票したい」は35・6%で、政府方針の「賛成の候補に投票したい」の29・0%を上回った。原発に関しても「再稼働容認だが以後は順次廃止」が45・0%、「即時廃止」が23・7%で、政府方針の「維持」は11・3%にとどまった。

首相は街頭演説で消費税増税について触れておらず、原発に関しても、福島県で「自民党は原発政策を反省しなければならない」と言及した程度だ。これらの問題の争点化を避けるための戦略の一環ではあるが、参院選後には現実の政策課題として向き合わざるを得ない。

来年4月の消費税増税は今年10月ごろに最終判断しなければならず、原子力規制委員会の原発再稼働の審査結果は年明けごろに出る見通しだ。与党内からは見直しを求める声が出る可能性があり、厳しい政権運営も予想される。

世論調査では、憲法改正や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を推進する候補に投票したいとの回答が、それぞれ34・8%、35・3%と多数を占めたが、首相はこれらにも街頭でほとんど触れていない。

アベノミクス以外の政策に関するアピールが少ない首相に、自民党内からは「安全運転すぎる」(中堅)との不満も出ている。(桑原雄尚)

◆残り5日 各党支持拡大図る

〜参議院選挙戦〜

(7月16日 4時19分  NHKニュース)

今月21日の参議院選挙の投票に向けて、各党は、幹部が重点的に応援に入る選挙区を決めるなど、残り5日間の選挙戦で支持の拡大を図りたいとしています。

自民党は15日夜、党本部で幹部会合を開き、安倍総理大臣が、「優勢という報道があるが、最後の一瞬まで気を抜かないでもらいたい」と述べて、気を緩めずに支持の拡大に努めるよう指示しました。

そのうえで、会合では、沖縄、岩手、三重など6つを重点選挙区とし、安倍総理大臣をはじめ幹部が集中的に応援に入ることを決めました。

民主党は、定員が複数の選挙区で確実に議席を確保したいとして、海江田代表が関東地方などで支持を訴えるほか、比例代表でも票を上積みしようと、細野幹事長ら党幹部が全国各地をくまなく回ることにしています。

日本維新の会は、党本部のある大阪や兵庫などの選挙区での議席獲得を目指し、橋下共同代表が支持を呼びかけるとともに、比例代表での得票を増やすため、大都市部での運動に力を入れる方針です。

公明党は、候補者を擁立した4つの選挙区すべてで勝利したいとして、山口代表が埼玉などに入るほか、比例代表でも票の上積みを目指すことにしています。

みんなの党は、愛知、宮城、埼玉などの都市部の選挙区で接戦になっているとして、渡辺代表ら党幹部が入り、支持の拡大を図る方針です。

生活の党は、小沢代表が、地元の岩手など公認候補を擁立している選挙区を訪れて、街頭演説などで支持を訴えることにしています。

共産党は、比例代表に加えて選挙区での議席獲得を目指して、志位委員長が首都圏や近畿などの複数区を中心に回ることにしています。

社民党は、比例代表を重視し、福島党首が、札幌や名古屋、大阪などの大都市を中心に街頭などで支持を訴えることにしています。

みどりの風は、谷岡代表が、党の基盤がある愛知を中心に支持を呼びかけることにしています。

2013年07月15日

◆猛暑でも元気な候補者たち

〜そのパワーを政策に反映せよ〜

<2013.7.15 13:58   産經ニュース:【甘口辛口】>

「体力があるなあ」と、つくづく感心するのはこの酷暑の中で熱戦を繰り広げている高校野球の選手と参院選の候補者たちだ。

各地のクラブ活動や体育大会で中高生がバタバタ倒れ、お年寄りは家の中でも熱中症にかかる異常な暑さの中でも、高校球児や候補者たちが倒れて救急車で搬送された、という話はあまり聞かれない。(サンケイスポーツ)

高校野球は炎天下でも1試合2時間ほどだが、それよりずっと高い年代の候補者が多い選挙運動の方は朝8時から夜8時まで12時間のフル回転。衆院選でさえ選挙期間は12日間なのに、こちらは4日の公示から21日の投開票まで17日間もある。暑いうえに長すぎて、半分でもいいくらいだ。

安倍晋三首相などは11〜12日と九州各県をくまなく遊説し、13日は朝羽田を発って札幌市、仙台市、山形市、米沢市を1日で回った。生活の党の小沢一郎代表が、乗り慣れない自転車でふらつきながら、真っ黒な顔で愛想を振りまくニュースも見た。433人の候補者だけでなく各党幹部も体力勝負のようだが、盛り上がりはいまいちだ。

候補者は元気でも、この猛暑では肝心の選挙民が投票所に行くのもおっくうになるのでは、と心配になる。暑いとエアコンや夏物衣料が売れ、家族で避暑に行く人も増え、7〜9月期の国内総生産の個人消費が平年比で1度上がると4000億円増えるという新聞記事を読んだが、投票率の方は1度上がると逆に何%か確実に減るのではないか。

選挙戦を勝ち抜いたはいいが、秋の臨時国会が始まるころに疲れがどっと出て、議場で居眠り続出…では困る。エネルギーは選挙戦で使いきるのではなく、ぜひとも政策に反映させてもらいたいものだ。(今村忠)

2013年07月14日

◆自民、SNS反応に手応え

〜野党は独自の工夫〜

今回の参院選から解禁されたインターネットを使った選挙運動も、後半戦に入った。

自民党が安倍内閣の経済政策に対するフェイスブック(FB)やツイッターなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の反応に手応えを得ているのに対し、野党各党は利用者参加型の仕組みをつくるなどして巻き返しを図っている。

FBでは、党の公式ページに対して、「いいね!」と評価した閲覧者数が4万人を超え、他党を引き離しているのが自民党だ。ツイッターのフォロワー(閲覧者)やスマートフォン(高機能携帯電話)向け無料通話・通信ソフト「LINE(ライン)」の登録者でもトップクラスと好調だ。

同党が行っているネット上のデータ分析でも、安倍首相がテレビの討論番組などで内閣の経済政策「アベノミクス」に関する発言をすると、ネット上で肯定的な書き込みが増える傾向が見られるという。首相のFBから党のホームページに簡単に移動することができ、首相への高い支持が、党のSNSの注目度アップにつながっているとみている。

公明党は、ラインで各党で最も多い10万人を超す登録者がおり、幹部の演説やテレビ出演の日程などの情報発信に活用している。

一方、野党の多くは、SNSで与党の後じんを拝している。独自の工夫で、新たな支持層を取り込もうと懸命だ。

民主党は公示直前から、ラインで「あなたはどんな働き方をしたい?」「あなたの地域の選挙は盛り上がっていますか?」などのテーマで意見を募集した。回答は毎回、党の予測を上回る3000〜6000件寄せられているといい、地域ごとに回答結果を分類し、各候補の陣営に伝え、選挙活動に活用している。

日本維新の会が頼みにするのは、現職の政治家ではトップクラスの110万人超のフォロワーを擁する橋下共同代表のツイッターだ。橋下氏のツイッターに候補者紹介の動画を視聴できるリンクを張り、各候補者紹介の窓口として活用している。

みんなの党は、結党間もない2009年10月からツイッターを始めた。渡辺代表本人もしばしば投稿し、フォロワーでは自民党と肩を並べる。ホームページ上で募集した規制改革のアイデアを17日に発表し、新たな公約として追加する予定で、「参加型」による注目度アップを狙う。

共産党は、ネット上で党の政策を紹介するために「憲法」「雇用」など主要テーマごとに「ゆるキャラ」を作り、親しみやすさを強調している。

(2013年7月14日09時01分 読売新聞)

◆自民、1人区全勝狙う

〜野党は複数区を主戦場に〜

21日投開票の参院選は13日、2回目の週末を迎え、各党首が都市部や接戦の選挙区で支持を訴えた。

自民党は安倍首相(総裁)が接戦の沖縄に入ることを決めるなど、31ある改選定数1の「1人区」の全勝を目指す方針だ。

一方、野党各党は改選定数2以上の複数区を主戦場とみて、後半戦は党幹部の応援を集中させる考えだ。複数区では、野党間の舌戦も激しさを増している。

◇首相、沖縄入りへ

首相は13日、札幌市での街頭演説で、「改選されない半分の議席は(与党が)過半数に及ばない。大きな勝利を得なければ過半数を取ることができない厳しい戦いだ」と述べ、与党の過半数確保に支持を訴えた。

首相は14日に岩手、16、17の両日には、沖縄入りする。自民党は岩手、沖縄など1人区や2人擁立した東京、千葉などを重点区とし、首相らが積極的に応援に入る予定だ。首相の沖縄入りは敗戦の可能性があることから、石破幹事長らが見送るよう求めたが、1人区の勝利にこだわる首相の希望で決まったという。

公明党の山口代表は札幌市で、「公明党が勝ち、ねじれを解消して、やるべきことをきちんとする政治をやらせてほしい」と訴えた。同党は今後、都市部を中心に幹部が支持を訴える予定だ。

◇民主「存亡かける」

民主党は参院選を「党の存亡をかけた戦い」と位置付ける。後半戦は接戦の複数区を中心に海江田代表や細野幹事長らを投入する。海江田氏は13日、宮城県名取市で「政府が暴走しそうになった時に『ちょっと待ってくれ』というのが参院の本来の役割だ。自民党の暴走をしっかりチェックできるのは与党経験のある民主党だけだ」と訴えた。

日本維新の会の橋下共同代表と松井幹事長はそろって兵庫を遊説した。橋下氏は「民主党は駄目だ。反対のための野党になっている」と民主党批判に力を入れた。

みんなの党の渡辺代表は横浜市の街頭演説で、「みんなの党は、小さな政府、民間主導、増税よりも成長を訴えている唯一の政党だ」と独自色を強調した。

共産党は3連休に東京や愛知、大阪など接戦が伝えられる選挙区に、志位委員長や市田書記局長ら幹部を送る。生活の党や社民党、みどりの風は都市部を中心に、浮動票の掘り起こしに努めている。

(2013年7月13日21時43分 読売新聞)

2013年07月08日

◆首相、参院選目標は「安定多数」

〜自公で70議席獲得に引き上げ〜

安倍首相は8日、千葉県で街頭演説し、非改選と合わせて与党で過半数としていた参院選の目標に関し、国会運営を主導できる129議席の確保に引き上げる考えを示した。

自民、公明両党の非改選は59議席で、参院過半数の122まで63議席。与党が常任委員長を独占し、全常任委員会で野党と同数以上の委員を確保できる「安定多数」を獲得するには参院選で70議席が必要となる。

首相はこれまで与党過半数に必要な63議席以上を目指すとしてきた。今後の国会で法案をスムーズに成立させるため、より多くの議席確保が望ましいとの考えを示したとみられる。

<2013/07/08 17:38 【共同通信】>

◆成長戦略や雇用巡り火花

〜各党党首がテレビ討論〜

参院選は初の日曜日を迎えた7日、各党党首らがそろって報道番組に出演し、成長戦略や雇用などを巡って、論戦を繰り広げた。

安倍首相(自民党総裁)は、フジテレビの番組で、職務や勤務地などが限定される「限定正社員」の制度化に意欲を示した。

限定正社員の導入について、首相は「(仕事と家庭生活を両立する)ワーク・ライフ・バランスを夫婦で考えながらやっていくことにもなる」と述べた。さらに「成熟産業から伸びていく産業に人が移動しやすいように職業訓練などにお金を出す」と語った。

これに対し、民主党の海江田代表は「(自民党政権で)雇用の制度を壊してきたので、賃金が上がりにくい。雇用の制度をしっかり立て直さなければならない」と述べ、労働の規制緩和の問題点を強調した。共産党の志位委員長も「働く貧困層をなくす方向でのチェンジが必要だ」と語った。

一方、日本維新の会の橋下共同代表は解雇規制や農業分野での改革推進を求め、「抵抗勢力が息を吹き返さないように、我々のような改革勢力がある程度勢力を持たないと(改革は)実現できない」と話した。

みんなの党の渡辺代表はNHKの番組で、「増税をやったら景気は腰折れするに決まっている」と指摘し、凍結を訴えた。

(2013年7月8日01時31分 読売新聞)

2013年07月07日

◆脱ねじれ・政権批判

〜参院選キャッチフレーズ戦〜

21日投開票の参院選では、各党ともキャッチフレーズを公約の表紙や演説などで使い、有権者の支持につなげようと懸命だ。

与党が衆参の多数派が異なるねじれ解消による政権の安定強化に重点を置くのに対し、野党は安倍政権の経済政策「アベノミクス」などへの批判の思いを込めている。

自民党は昨年の衆院選に引き続き、「日本を、取り戻す。」を採用した。

大勝で政権奪還を果たし、「非常に浸透している」(小池百合子広報本部長)ことに加え、政治の安定を実現して日本再生を目指す安倍首相の思いにも通じると判断した。

首相も街頭演説で「ねじれを解消しなければ強い経済、強い日本を取り戻すことはできない」と繰り返す。連立与党の公明党も「安定は、希望です。」のフレーズで、ねじれ解消による政権基盤の強化に理解を求めている。

一方、民主党は昨年の衆院選では当時の野田政権の決断力を強調する「動かすのは、決断。」を掲げたが、今回は「暮らしを守る力になる。」にした。社会保障制度改革など暮らしに力点を置く党をアピールする狙いがある。

海江田代表は物価上昇などを「アベノミクスの副作用だ」と指摘し、「国民の生活を破壊する安倍政権に対し、私たちが暮らしを守る力になる」と訴える。

第3極は改革姿勢を前面に出す。日本維新の会は「維新の挑戦。」に「批判や反対論から逃げずに必要な改革を断行する」(政調幹部)思いを込めた。みんなの党は昨年の衆院選と同じ「闘う改革。」を引き続き採用し、「ぶれない姿勢を明確にしたかった」(松田公太広報委員長)。

他の野党の多くも政権批判を打ち出した。

共産党は「自民党と対決、抜本的対案を示す」と自民党との対立軸を示す党であることを強調し、反自民票を取り込む構えだ。

生活の党は消費増税反対や脱原発の姿勢を示し、社民党は、アベノミクスが雇用不安をもたらすと主張した。みどりの風は格差のない共生社会を目指すことを強調している。

(2013年7月6日14時04分 読売新聞)