2013年10月05日

◆子育て支援3千億円…政府原案

〜消費増税で充実〜

2014年4月から消費税率が8%に引き上げられるのに伴って政府が実施する14年度社会保障の充実策の原案が4日、明らかになった。

認可保育施設の設置など子ども・子育て支援に3000億円、在宅医療の推進など医療・介護サービスの提供方法の見直しには1000億円を投じることなどが柱だ。

政府は消費増税に伴う14年度の増収額を5兆1000億円程度と見込んでいる。このうち4兆6000億円は、年金や診療報酬など現在の社会保障制度を維持するための費用に充てることにしており、新たな施策による社会保障の充実には5000億円が充てられる。

子ども・子育て支援では、小規模保育所などが認可保育施設に移行するための支援、児童養護施設の受け入れ人数の拡大などが盛り込まれる見通しだ。医療・介護サービスの提供方法の見直しに関しては、発症直後の急性期からリハビリが必要な回復期まで、病院の役割分担を進めるほか、医療機関と介護施設の連携強化に向けた支援を行う。

国民健康保険と後期高齢者医療制度に関しては620億円をかけて、低所得者の保険料を軽減する。対象となるのは、加入者のおよそ1割に相当する500万人となる見通しだ。

高額な医療費の自己負担を抑える高額療養費制度は15年1月から見直し、一部の人の負担限度額を引き下げる。70歳未満で年収210万円以上370万円未満の約4060万人について、負担限度額を3割引き下げて月5万7600円とする案が出ている。

このほか、難病患者の医療費助成を行っている都道府県の負担を軽くする目的で15年1月から300億円を支出する。

社会保障制度を維持するための4兆6000億円については、2兆9500億円を12、13年度に基礎年金の財源不足を補うため、つなぎ国債で手当てしていた国庫負担の返済に用いる。1兆4500億円は高齢化に伴う社会保障費の自然増などに充てる。

2000億円は税率引き上げによる医療機器などの価格上昇に対応するため診療報酬の上積みに使う考えだ。

(2013年10月5日03時03分 読売新聞)

2013年10月04日

◆衆院選挙制度見直し 調整難航

(10月4日 5時7分  NHKニュース)

衆議院の選挙制度の見直しを巡って、民主党が小選挙区を含めて定数を削減すべきだとしているのに対し、自民党は定数削減は比例代表に限定すべきだと難色を示しており、調整は難航する見通しです。

自民・民主・公明の3党は、消費税率を法律どおり来年4月から8%に引き上げることが決まったのを踏まえて、国会議員も身を切る姿勢を示す必要があるとして、早期に衆議院の定数削減を含む選挙制度の見直しの方向性を出したいとしています。

このうち民主党は3日、自民・公明両党に対し、今の「小選挙区比例代表並立制」を当面維持したうえで、定数削減は小選挙区と比例代表のそれぞれで行い、その際には小選挙区3、比例代表2という制度導入時の定数の割合に配慮すべきだ、などとする基本的な考え方を示しました。

一方、自民・公明両党も、3党の枠組みで協議することでは一致していますが、自民党は定数削減について、「小選挙区は『0増5減』が実現したばかりであり、さらなる削減は難しい」などとして、比例代表のみにすべきだとしており、調整は難航する見通しです。

2013年10月02日

◆神戸市長選:維新は自主投票

<毎日新聞 (最終更新2013年 10月02日 13時35分)>

日本維新の会の松井一郎幹事長(大阪府知事)は2日、神戸市長選(13日告示、27日投開票)について「自主投票だ。推薦も支持も何もない」と述べ、党として関与しない方針を示した。維新兵庫県総支部の新原秀人代表も自主投票の考えを示しており、同党は自主投票で臨むことになった。

維新の橋下徹共同代表(大阪市長)は今年2月、「関西広域連合のメンバーをいかに維新のメンバーにしていくかが重要だ」と述べ、神戸市長選に独自候補を擁立する考えを示していた。

◆「志定まれば…」首相が決意

〜吉田松陰を引用〜

「『志定まれば、気盛んなり』。消費税3%引き上げと、経済を力強く成長させる経済対策を果断に実行していく」

安倍首相は1日の記者会見で、尊敬する長州の思想家、吉田松陰の言葉を引用し、財政再建と経済成長の両立に全力を挙げていく考えを強調した。

「志定まれば――」は、目標が決まれば、実現に向けて全力を尽くすことが出来るという意味。首相の父、安倍晋太郎・元外相は1986年に安倍派会長に就任した際、この言葉を引いて政権への意欲を示した。

(2013年10月2日09時19分 読売新聞)

◆経済再生・財政健全化を両立

〜首相「8%」決断〜

政府は1日夕の閣議で、消費税率を2014年4月に現行の5%から8%に予定通り引き上げる方針を決定した。安倍首相は閣議終了後、首相官邸で記者会見し、社会保障の財源を確保し、財政再建を図るため、引き上げを決断したことを正式に表明した。

増税に伴う経済への影響を最小限にするため、12月上旬に5兆円規模の新たな経済対策を策定する。消費税率引き上げは、1997年4月に橋本内閣で3%から5%に引き上げて以来、17年ぶり2度目となる。

首相は記者会見で、「経済の再生、財政健全化の二つを同時に達成するほかに、私たちには道はない。経済政策パッケージはそのためのベスト・シナリオだ」と述べた。

今回の消費増税は、民主党政権時代の昨年8月に成立した改正消費税法に基づく措置だ。同法は「経済状況の好転」を引き上げの条件としているが、政府は増税を決めた文書で「景気は緩やかに回復しつつある。先行きについても、景気回復の動きが確かなものとなることが期待される」との判断を示した。

そのうえで、5兆円規模の新たな経済対策をセットで実施することで「デフレ脱却と経済再生に向けた取り組みを更に強化する」と明記した。

日本銀行が1日午前に発表した全国企業短期経済観測調査(短観)では、「大企業・製造業」の景況感がプラス12とリーマン・ショック以降最も高い数字を記録した。首相は記者会見で「経済再生と財政健全化は両立しうる」と強調した。

新たな経済対策を巡っては、「復興、防災・安全対策の加速」や「東京オリンピック(2020年夏季五輪・パラリンピック)への対応などの交通・物流ネットワークの整備」などを行うと明記した。

(2013年10月2日02時07分 読売新聞)

2013年10月01日

◆来年4月に消費税8%決定

〜政府、17年ぶり、経済対策に6兆円 〜

政府は1日の閣議で、消費税率を来年4月1日に予定通り5%から8%へ引き上げることを決めた。消費税増税は1997年4月に3%から引き上げて以来、17年ぶり。景気を下支えするため、減税措置を含めて6兆円規模の経済対策も決定。

増税分は年金や介護、保育など社会保障制度の財源に充てる。先進国で最悪水準の財政赤字の縮小に向けて一歩踏み出す一方、家計の負担増は6兆円程度と試算されており、駆け込み需要や増税後の反動減による混乱も懸念される。

<2013/10/01 17:33 【共同通信】>

◆「代わる」より「変わる」だ

〜橋下維新敗北〜

<2013.10.1 03:24 [主張]:産經ニュース >

大阪府堺市長選で「大阪都構想」に反対する現職の竹山修身(おさみ)市長が再選を果たした。

都構想を掲げ、大阪維新の会の新人候補を立てた橋下徹大阪市長にとっては大きな打撃だ。大阪府内の首長選では初の敗北でもある。

橋下氏は「代表として重大な責任がある」と語ったうえで、日本維新の会共同代表の辞任などは否定した。

だが、自身の求心力低下に加え、国政レベルで維新の影響力が弱まることも避けられまい。

維新は野党再編の核としての期待も集めてきた。自民党の「1強多弱」と呼ばれる状況下で埋没するのではなく、党立て直しに取り組むことが急務である。

大阪都構想は理念の段階で、まだ具体的な制度設計も区割りもできていない。竹山市長の「堺がなくなる」という訴えが支持された形だ。橋下氏は「(都構想が)誤解された」と反論するが、説明不足や対抗馬擁立の手法が堺市民の反発を招いた面もあるだろう。

橋下氏は堺市抜きでも大阪府・大阪市の合体を進める方針だが、政令指定都市が不参加では意義が薄れる。堺市も交えた協議を模索すべきだ。あらためて二重行政を解消し、大阪の浮上をめざす原点に立ち返ることが求められる。

維新は、大阪維新の会と旧太陽の党との寄り合い所帯で、政党本部を大阪に置く。国会議員ではない橋下氏や松井一郎幹事長(大阪府知事)が司令塔となる特異な形態をとってきた。

選挙で看板となる橋下氏の存在が接着剤となっていたが、求心力低下は第三極を率いる党としてのまとまりを失わせかねない。

都構想についても、維新全体としてどれだけ重点を置いていたのか疑問だ。その他の政策面で、維新がどれだけイニシアチブを取れるかが問われよう。政策の練り直しや優先順位付けが重要だ。

維新は憲法改正の発議要件を緩和する96条改正に賛成するなど、自民党とともに憲法改正勢力の一翼を担う存在といえる。その方向性を維持し、国家を論じあう政党の姿を明確にすべきだ。

政治家としての橋下氏は、国歌斉唱時に教職員に起立を義務付ける国歌起立条例を成立させた実績もある。橋下氏は「僕の態度や政治手法に大きな批判がある」とも述べた。代表のまま出直しを図るなら、自身が変わるしかない。

◆安倍首相、消費税8%発表へ

〜5兆円経済対策も〜

安倍首相は1日、来年4月に消費税率を8%に引き上げることと、消費増税に備えた5兆円規模の歳出増を伴う経済対策を発表する。

対策には、設備投資減税を中心とした1兆円規模の減税措置も盛り込む。減税を機に、企業には賃上げを促す。自民党は総裁(首相)直属の対策本部を設け、賃上げ全国運動を展開する方針だ。

閣議決定案によると、政府は経済対策の詳細を12月上旬にまとめ、一体的に編成する2013年度補正予算案と14年度予算案に反映させる。

対策には、地方税分を含めた法人税の実効税率引き下げについて、早期検討開始の方針を明記する。ただ、引き下げるとしても15年度以降になる見通しだ。

自民、公明両党は30日夜の与党税制協議会で、経済対策の税制部分となる与党税制改正大綱案をまとめた。震災復興を目的とする復興特別法人税については、「経済成長を賃金上昇につなげることを前提に、1年前倒しでの廃止について検討する」との文言で決着し、13年度末の廃止検討を明記した。

その上で、被災地の理解を十分得ることなどを条件に、「12月中に結論を得る」とし、廃止への異論が強い公明党に配慮した。廃止した場合の代替財源は、13年度の法人税収が見通しより増える分などを充てる。大綱案には、16年度末まで行う設備投資減税や、給与総額を増やした企業への法人税減税の拡充(17年度末まで延長)なども盛り込んだ。

(2013年10月1日03時11分 読売新聞)

2013年09月30日

◆橋下代表“負けは負けだ”

大阪維新の会の橋下代表は、記者団に対し、「負けは負けだ。大阪都構想について、きちんと説明できなかったことなど、結果は、すべて私の責任だ。今回の選挙で、相手方は、見事というか、あっぱれで、一枚も二枚も上だった。

『堺がなくなる』ということについて、われわれが、きちんと説明しなければ、堺市民が不安にかられるのは当然だ」と述べました。

一方で、橋下氏は、竹山氏との関係について、「政治的ないくさは終わった。私は、感情的なしこりは、すぐになくなるタイプであり、竹山氏とは、堺市民の代表として、堺市民にプラスになることを考えながら、できる限りのことは一緒にやっていきたい」と述べました。
(09月30日 12時28分  NHK関西ニュース)

◆堺のカタチ維持した 市長選

自由自治都市・堺を守った――。29日に投開票された堺市長選で再選された無所属現職の竹山修身さん(63)(自民支持、民主推薦)は、堺、大阪両市と府を統合再編する大阪都構想の反対を旗印に掲げ、市民の幅広い支持を集めた。

大阪維新の会新人の前市議、西林克敏さん(43)は、同会の橋下代表(大阪市長)らの全面支援を受けたが、都構想の説明を十分に行えず、敗れた。

投票率は50・69%(前回43・93%)で、1971年4月以来の50%超えとなった。当日有権者数は67万5334人だった。

◇竹山さん「戦い抜いた」
「『堺はひとつ』という大義のもとに集まった私たちの勝利だ。みなさんに背中を押してもらい、戦い抜くことができた」

午後8時、堺市堺区の事務所で竹山さんは、日に焼けた顔をほころばせ、何度も支持者に両手を振った。
2月に出馬表明し、ミニ集会を100か所以上で開催。中学3年まで広げた医療費助成など1期目の実績を訴え続けた。

都構想については「まちの一体感が失われる」と反対の立場を貫き、自民、民主のほか、共産党、社民党府連からも自主的な支援を受けた。

熱気に包まれた事務所で2期目の抱負を聞かれた竹山さんは、「まず子育て支援に力を入れたい。(地域の教育課題に取り組む)『準教育委員』を各区に置くための議論に入り、住民合意を得たい」と述べた。

大阪市長と府知事でもある維新の会の橋下代表や松井幹事長と戦ったが、府や大阪市との今後については、「広域行政と基礎自治体は密接に結び付く。連携したい」。都構想の議論では参加を見合わせていた府市統合本部にも、「港湾問題など堺に関連があれば加わる」と語った。

「いつ勝利を確信したか」の問いには「勝ったという手応えは最後までなかった。橋下さんのすごさをよく知っているので」と語り、ほっとした表情を浮かべた。

 ◇西林さん「申し訳ない」
 
「大変残念な結果。誠に申し訳なく思っています」
敗れた西林さんは午後8時過ぎ、スーツ姿で堺市堺区の事務所に現れ、支持者らに深々と頭を下げた。
立候補表明は告示1か月前の8月中旬。市議時代の地元・南区を除けば知名度で現職の竹山さんに後れを取り、苦戦を強いられた。

選挙戦は「あらゆる政党、組織が竹山陣営についていた」ことを感じながらの戦い。橋下代表や松井幹事長と「堺市と大阪市、府のワン大阪で成長を」と訴え続けたが、及ばなかった。

敗戦の弁で西林さんは、「堺は大きく飛躍できるチャンスを失ったのでは」と悔しさをにじませたが、「堺が衰退することなく、成長することを心から願っている」と締めくくった。
 
<解説>足元見つめ直し かじ取りを
大阪都構想の是非に注目が集まった堺市長選は「反都構想」を訴えた竹山さんが制した。しかし、選挙戦では、都構想への反論に時間を費やし、市民に身近な施策について、説明が尽くされたとは言い難い。

例えば、観光文化拠点として市が計画を進める「歴史文化にぎわいプラザ」。竹山さんは告示前に「計画推進」を公約に掲げたが、演説会で経済振興につなげる方策を語る場面は少なかった。

泉北ニュータウンの再生や教育問題などの課題も、都構想批判ほど丁寧に語られたとは言えない。会場の市民から「重要な話はほかにもあるのに」という声を何度も聞いた。

戦いは終わった。再び市政のかじ取り役を任された竹山さんは、今一度足元を見つめ直し、選挙戦で伝えきれなかった施策一つひとつの展望を、市民に発信するよう心掛けてほしい。(島崎隆太)
(2013年9月30日 読売新聞)