2014年01月05日

◆身辺調査10万人対象 政府

〜秘密保護法:答弁で明かさず〜

(毎日新聞 2014年01月05日 07時30分)

国の安全保障に関する重要情報を漏らした公務員らに厳罰を科す特定秘密保護法(先月6日成立)に基づき、「適性評価」と呼ばれる身辺調査を受ける公務員や民間人について、政府が法案提出前に約10万人と見積もっていたことが分かった。

防衛産業の民間人約3200人も含まれる。政府は国会答弁で「確たる数を申し上げるのは困難」などと説明を避けており、識者は基本的なデータを開示しない姿勢を批判している。

各省庁は、現在も内規に基づき「特別管理秘密」を定め管理している。これらは特定秘密保護法施行後、大半が「特定秘密」に移行する。この特別管理秘密を扱う国家公務員の数は現在約6万4500人であることが分かっている。

昨年11月8日の衆院特別委で、鈴木良之内閣審議官は、適性評価の対象者について「現在の対象者6万4500人に加え、都道府県警察職員や事業者職員(民間人)も含まれる」と答えたが、人数は「確たる数を申し上げることは困難」とした。

しかし、福島瑞穂参院議員(社民)が内閣情報調査室に請求し入手した二つの文書には、対象者数が記載されていた。

このうち、昨年7月5日付文書には「都道府県警察職員約25万7000人のうち、適性評価の対象として想定される職員は約2万9000人」と記載され、その肩書を警察本部長、警備部職員、各警察署の署長、副署長、警備課員と例示していた。

また、昨年9月20日付文書には「(防衛省との)契約業者における(秘密の)取扱者は約3200人」とあり、関係者によると、防衛装備品メーカーなど約30社の社員(民間人)が対象になるという。

いずれの文書も、内閣情報調査室が内閣法制局に提出した公文書。政府は法案提出(昨年10月25日)前から対象者が約10万人になることを把握していたことになる。同室の担当者は取材に「答弁で数字を明らかにしなかった事情は分からない」と答えた。【青島顕】

◆沖縄・辺野古埋め立て承認

〜日米防衛相、電話会談で〜

(2014.1.5 01:31  産經ニュース)

小野寺五典(いつのり)防衛相は4日、ヘーゲル米国防長官と電話で会談した。ヘーゲル氏は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で、沖縄県が名護市辺野古の埋め立てを承認したことに関し、日本側の取り組みに謝意を表明。沖縄の基地負担軽減に向け、緊密に連携していく方針を確認した。

小野寺氏は、安倍晋三首相の靖国神社参拝に触れ「不戦の誓いが本意で、中国や韓国の気持ちを傷つけるつもりは全くない」と強調。ヘーゲル氏からの言及はなかった。

会談は昨年末に予定されていたが、首相の靖国参拝を受け、米側の意向で延期されていた。

◆通常国会、24日召集の方向

〜「靖国」で攻防も〜

衆参のねじれが解消して初めて開かれる通常国会は、24日召集の方向だ。

政府・与党は、4月の消費税率8%への引き上げに伴う景気の落ち込みを最小限に抑えるため、経済対策を柱とした2013年度補正予算案と14年度予算案を速やかに成立させることを最優先する考えだが、民主党など野党は、安倍首相の靖国神社参拝などを厳しく追及する構えで、冒頭から激しい攻防が展開することが予想される。

政府が14年度予算案の提出に合わせて提出する13年度補正予算案は5兆円規模で、14年度予算案と一体で「15か月予算」と位置づけており、2月上旬をめどに成立を目指す。

14年度予算案は3月中に成立を図る考えだ。政府は4月の消費税率引き上げを見据え、新たな景気対策などを盛り込むために成長戦略を改定することも検討しており、予算審議の停滞は避けたい意向だ。

(2014年1月4日23時00分 読売新聞)

2014年01月04日

◆首相「強い経済取り戻す」

〜地元で新年の抱負〜

安倍首相は4日、昭恵夫人とともに地元の山口県下関市を訪れて後援会会合に出席し、2014年に取り組む政策課題に関し「強い経済を取り戻し、震災からの復興を加速させ、社会保障制度を充実させて教育再生を進める。命を懸けて国のために尽くす決意だ」と抱負を語った。

安全保障政策については「積極的平和主義の下、もっと世界の平和と安定に貢献する。国民の生命・財産、美しい海、領空、日本人の誇りを断固守り抜く」と強調。「地方が伝統を守りながら活力を持ち、未来が明るくなるような日本にしていきたい」とも述べた。

<2014/01/04 12:26 【共同通信】>

◆ワクワクしながら1年送ること

〜首相、抱負〜

安倍首相は3日、神奈川県茅ヶ崎市内で、今年初のゴルフを渡文明JXホールディングス相談役や長谷川栄一首相補佐官、今井尚哉首相秘書官らと楽しんだ。

リラックスした表情でコースを回った首相は、今年の抱負について記者団から尋ねられると、「ワクワクしながら、1年を送ること」と答えた。

年末年始休みに入っていた首相は、東京都内のホテルで昭恵夫人や母の洋子さんら親族と過ごしてきた。昨年末には、米英と戦った戦闘機・ゼロ戦のパイロットを主人公にした映画「永遠の0(ゼロ)」を都内で鑑賞し、感極まった様子で「感動した」と記者団に感想を述べた。

(2014年1月4日01時35分 読売新聞)

2014年01月03日

◆野党勢力結集 どこまで進むか

〜見通せず〜

(1月3日 5時59分  NHKニュース)

野党の間では、巨大与党に対抗するため、今月、日本維新の会と結いの党が政策協議を始めるなど勢力の結集を目指す動きが活発化する見通しですが、維新の会には憲法観が異なるなどとして慎重論も根強く、どこまで連携が進むかは見通せない状況です。

先の臨時国会では、衆参のねじれが解消したことを受けて、政府が新規に提出した法案の成立率が87%に達し、野党側は与党ペースで国会運営が進んだことに危機感を強めています。

こうした状況を踏まえ、野党の間では、巨大与党に対抗するため、今月、日本維新の会と結いの党が憲法や原発に関する基本政策で一致点を見いだすための協議を始めるほか、維新の会の橋下共同代表と結いの党の江田代表が連携の在り方を巡って会談する方向で調整しています。

また、民主党の細野前幹事長、維新の会の松野国会議員団幹事長、結いの党の江田氏らが勉強会の活動を本格化させるなど、勢力の結集を目指す動きが活発化する見通しで、来年の統一地方選挙に向けて、ことし秋には結集を実現させたいという声も出ています。

ただ、維新の会では、旧太陽の党出身の議員を中心に、「憲法観などが異なる勢力との連携には違和感がある」といった慎重論も根強くあるほか、野党第1党の民主党も党の立て直しを優先させ、党主導の再編を目指すべきだという意見が大勢です。

また、安倍政権は集団的自衛権の行使容認を巡って、考え方が近い維新の会やみんなの党の協力も取り付けたいとしており、どこまで野党の連携が進むかは見通せない状況です。

2014年01月01日

◆景気回復の実感、津々浦々まで

〜首相年頭所感〜

安倍首相は1日付で年頭所感を発表した。

経済政策について「景気回復の実感を中小企業・小規模事業者をはじめ、全国津々浦々にまで必ず届ける」と強調し、デフレからの脱却に全力で取り組む決意を重ねて表明した。

首相は、現在の国際情勢を「相互依存を深める世界」とした上で、「内向きな発想では、もはや日本の平和を守ることはできない」との考えを示し、首相が掲げる「積極的平和主義」について「日本が背負うべき『21世紀の看板』だと確信している」とした。

憲法改正については「(日本国憲法)制定から68年になろうとする今、時代の変化を捉えた改正に向けて、国民的な議論をさらに深めていくべきだ。日本の『新しい国づくり』に向けて大きな一歩を踏み出す時だ」と訴え、実現に強い意欲を示した。

(2014年1月1日11時32分 読売新聞)

◆国守り抜く決意と能力を

〜論説委員長・樫山幸夫〜

(2014.1.1 02:20 産經ニュース)

故ジョン・F・ケネディ米大統領は著作家でもあった。欧州で第二次大戦が勃発した翌年、1940(昭和15)年に書かれたハーバード大の卒業論文は後に「英国はなぜ眠ったか」という題名で出版された。戦争の原因を分析した大作である。

その20年後に超大国の指導者となる青年は、当時の英国首相、ネビル・チェンバレンのような宥和(ゆうわ)主義の陥穽(かんせい)にはまった政治家の存在や国民自身が宥和政策を支持し、必要な軍備増強を嫌ったが故にナチス・ドイツの台頭を許したと分析する。

現在の日本にとっても示唆に富んでいるといえよう。

◆「英国の教訓」に学べ

新しい年、平成26年に、わが国が優先すべき政策課題は、もちろんデフレ脱却と東日本大震災復興の加速化だ。アベノミクスは順調に推移し、復興も歩みは遅々としているものの前進をみている。2020(平成32)年の東京五輪開催決定も明るい展望を与えてくれるだろう。

人口減少など「静かな有事」も深刻だ。だが「そこにある危機」として安全保障、「国のかたち」のあり方がまず議論されるべきだ。

防衛費は平成15年から10年間も削減された。自民党内閣は日中友好の幻想に依拠し、民主党政権が「東アジア共同体」などを夢想している間に、中国は軍事力拡大を続けた。

「眠っていた英国」の教訓はここにある。防衛力増強があたかも「悪」であるような感情論がまかり通っている状況では、尖閣諸島を失うことにもなりかねない。イギリスが大戦を防げなかったように。

ことしは前回昭和39(1964)年の東京五輪から50年の節目にあたる。冷戦構造下の当時、日本の安全保障は米国に委ねているだけでよかった。しかし、半世紀後、2回目の東京五輪開催が決まった今は状況が異なる。いうまでもなく、中国の台頭と米国の相対的な衰退だ。

オバマ米大統領はさきに「米国は世界の警察官ではない」と宣言した。日米安保体制は、中国の防空識別圏問題での齟齬(そご)にみられるように結束に陰りがみられる。日本は、戦後秩序の「他者依存」から脱却し、自ら国を守らなければならない。

安倍晋三内閣は昨年、「積極的平和主義」、それに基づく国家安全保障戦略を策定した。「心ある国」と共に守り合い、互いに正義を支え、国益を得るという基本哲学だ。

戦後、日本が歩んできた軽武装、経済重視の道は繁栄をもたらしたが、今は状況が異なる。国を守るにも、「正義を支える」にも、「力」が必要だ。集団的自衛権の行使容認、憲法改正の実現も不可欠だ。

しかし、残念なことに来年度予算案でのわずかな防衛費増額や、米軍普天間飛行場移設のための辺野古埋め立て申請に対する沖縄県知事承認へ非をならす向きが少なくない。
◆靖国参拝批判の異様さ

昨年、「特定秘密保護法」が成立した。あの騒ぎは何だったのだろう。どこの国にも存在し、各国との情報交換に不可欠な法律にもかかわらず、戦前の悪名高い「治安維持法」まで引き合いに出して不安をあおる一部メディアの論陣は、「過剰反応」を通り越して、噴飯ものだった。ナンセンスな議論は国の安全を脅かすから罪は重い。

安倍首相の靖国神社参拝への激烈な批判も異様というほかはなかった。「心ある国」の指導者として、国に命を捧(ささ)げた人々の霊にぬかずくのは当然だろう。自衛官ら国土防衛にいそしむ人たちの支えになって国の守りに資するはずではないか。

情緒的な議論に流され、防衛に必要な手段を躊躇(ちゅうちょ)するのは、冒頭に触れた「英国の失敗」から得られた教訓を忘れることであることを強調しておきたい。

産経新聞が昨年公表した「国民の憲法」要綱の前文は、「独立自存の道義国家」を謳(うた)っている。

自らの手で自国を守り、「国際社会に貢献する道義国家」を志すためにも、戦後価値観を高枕に眠っているわけにはいくまい。

2013年12月31日

◆年明けから憲法改正に注力

〜自民、国民投票法も〜

自民党は、年明けから憲法改正に向けた動きを本格化させる。

1月召集の通常国会に、憲法改正の手続きを定めた国民投票法の改正案を提出し、成立を目指すほか、全国で国民との対話集会を開き、憲法改正への機運を高める考えだ。

憲法改正に不可欠なのが国民投票法の投票年齢の確定だ。自民、公明両党は「改正法施行後4年間は20歳以上。その後は18歳以上に引き下げる」との内容で合意しており、改正案に盛り込む方針だ。現行の国民投票法は、投票年齢を「満18歳以上」としながら、付則で成人年齢なども18歳以上に引き下げることを検討するよう国に求めているが、改正案は成人年齢の扱いを事実上、先送りした。

自民党憲法改正推進本部の保利耕輔本部長は、「各党了解のもとに成立させ、憲法改正の本論に早く入りたい」と語り、国民投票法の改正案を野党と共同提出したいとの考えを示している。憲法改正の発議に必要な衆参両院それぞれで総議員の3分の2以上の賛成を得るためには、日本維新の会、みんなの党などの野党の協力が欠かせないためだ。

だが、日本維新の会は投票年齢について、「すぐに18歳以上」を主張しており、調整が難航する可能性もある。

自民党は5月3日の憲法記念日前後に、改正案を成立させたい考えだ。ただ、来年4月には政府の有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」が、集団的自衛権の行使を禁じた政府の憲法解釈の見直しを求める提言をまとめる見通しだ。公明党は憲法解釈の見直しに否定的で、与党内の不協和音が強まれば、国民投票法改正案の議論に飛び火するおそれもある。

(2013年12月31日09時09分 読売新聞)

2013年12月30日

◆消費税率10%「慎重に判断」

毎日新聞(最終更新2013年 12月29日 20時52分)

安倍晋三首相は29日、ラジオ日本の番組に出演し、2015年10月に予定されている消費税率10%への引き上げについて「デフレから脱却できるチャンスを15年ぶりにつかんだ。これを失ったら財政健全化もできないので、慎重に判断しないといけない」と述べ、来年7〜9月期の国内総生産(GDP)などの経済指標を見極めて判断する意向を改めて示した。

また、首相は16年夏の参院選にあわせて衆院を解散する可能性について「デフレからの脱却も道半ば。教育再生も進めないといけない。課題に腰を落ち着けて取り組み、より多くの成果を出していく上で、時機を見て国民の信を問いたい」と述べるにとどめた。番組は24日に収録された。【村尾哲】