2013年11月19日

◆みんな、特保護法案修正案了承

みんなの党は19日午後の役員会で、自民、公明両党が提示した特定秘密保護法案の修正案を了承した。3党は同日中にも正式に修正合意を取り交わす予定だ。

役員会では、修正案について、首相が秘密指定の統一基準を作成するなどみんなの党が求めていた内容が反映されたなどと評価する声が相次いだ。渡辺代表は役員会後、記者団に「みんなの党の修正案を(与党に)相当のんでもらった。賛成したい」と述べ、賛成する考えを表明した。

一方、自公両党は19日午前、日本維新の会、新党改革と個別に修正協議を行った。維新の会に対しては、秘密指定の妥当性を監視する第三者機関の将来的な設置といった同党の要求を法案の付則に盛り込む案を提示した。政府・与党は幅広い合意を取り付けたうえで、今週中の衆院通過を目指している。

民主党は19日の「次の内閣」の会合で、同法案の対案を決定し、衆院に提出した。

(2013年11月19日13時10分 読売新聞)

◆公共事業費の抑制を

〜経済財政諮問会議〜

(11月19日 5時13分  NHKニュース)

政府の経済財政諮問会議の民間議員は、経済再生と財政再建を両立させる観点から、来年度=平成26年度予算案では、公共事業費について大胆な選択と集中を図り、今年度の当初予算の5兆2853億円以下に抑制すべきだとする提言をまとめました。

政府の経済財政諮問会議は平成26年度予算案の編成に向けた検討を進めており、20日の会合では民間議員がインフラ整備の在り方を提言することにしています。

それによりますと、真に進めるべきインフラ整備には民間活力を積極的に導入するとともに、地方に任すべきは地方に任せ、国は国家レベルで重点となるインフラ整備に集中すべきだとしています。

そのうえで、経済再生と財政再建を両立させる観点から、来年度予算案では公共事業費について大胆な選択と集中を図り、今年度の当初予算の5兆2853億円以下に抑制すべきだとしています。

また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックや2030年までに外国人観光客を現在より3倍に増やす目標の達成に向けて、羽田空港と成田空港の発着枠の拡大などについて来年度中に結論を出すべきだとしています。

政府はこの提言を踏まえて議論を重ね、来月中旬に決定する予算編成の基本方針に反映させることにしています。

◆与党とみんなの党 大筋合意

〜秘密保護法案:修正で〜

<毎日新聞(最終更新2013年 11月19日 00時08分)>

自民、公明両党とみんなの党は18日、国家機密を漏えいした公務員らに厳罰を科す特定秘密保護法案を巡る修正で大筋合意した。みんなが特定秘密の指定への首相の関与を強めるべきだと求めたことを受け、首相が秘密の指定基準策定を行い、基準は閣議決定するなどとする案を提示。みんな幹部は「これなら乗れる」と明言した。19日の同党役員会での了承を経て正式に合意する見通し。

与党は今週中に衆院を通過させる方針で、日本維新の会とも同日の再協議で合意を狙う。

みんな案は5項目で、閣僚らが特定秘密を指定する時は首相の同意を義務づけることが柱。与党は18日の協議で▽指定基準を策定する主体を政府から首相に変え、閣議決定も行うと明記▽個々の指定・解除も首相が指揮監督し、必要な際は資料の提出を求める−−などの案を示した。

与党が形式的に首相の関与を明記してみんなの要求に応じた格好だが、実務を各省庁が担う実態はほとんど変わらない。このほか与党は、秘密の範囲を限定するとして「他国の核実験に関する動向」など情報の例を示したが、条文自体には拡大解釈の懸念が残ったままだ。

みんなの山内康一国対委員長は事前に「条文に『首相』と書き込んでほしい」と打診しており、「要求をほぼのんでもらった」と評価。与党実務者も「事実上の合意だ」と語った。

一方、与党は維新との18日の協議で、維新が求める30年後の特定秘密の全面公開について「原則30年を維持したい」と拒否し、「30年後に公開せず廃棄することはしない」とした。秘密指定を検証する第三者機関については、維新が内閣府に「監察局」の設置を要求。維新実務者は「与党案は30点が40点になった程度だ」と述べるにとどめた。

また民主党は18日、秘密保護法案の対案をまとめた。19日に正式決定する。秘密の範囲は安全保障分野に限定し、罰則を政府案の懲役10年以下から5年以下に引き下げるほか、指定の是非を第三者がチェックする「情報管理適正化委員会」の設置も明記した。

法案の今国会成立を目指す与党は▽21日に衆院国家安全保障特別委員会で採決▽22日の衆院本会議で可決−−を想定している。【小山由宇、笈田直樹】

2013年11月18日

◆電気事業法改正 成立

〜安定供給が改革の前提だ〜

2013.11.18 03:18 (産經ニュース: 【主張】)

電力市場の抜本改革に向けた改正電気事業法が成立した。

平成32年までに3段階で改革を進め、家庭でも自由に電力会社を選べるようにし、料金引き下げなどを目指す。電力事業の地域独占体制に風穴を開けるもので、競争を促進させる取り組みとして歓迎したい。

だが、改正法が最終目標とする電力会社の発電部門と送配電部門を分ける、いわゆる「発送電分離」については、電力供給の最終責任をどちらが担うのかなど、不明な点も少なくない。

改革が、安定的な電力供給という公的事業の基本を揺るがすような事態を招くようなら、本末転倒だと言わざるを得ない。

今回の法改正では「電力の安定供給と料金の最大限の抑制に留意する」との付帯決議が行われた。電力不足の中で競争だけが進むと、料金はかえって上昇する恐れもあるからだ。

それを避けるためにも、安定供給と競争を両立させるバランスの取れた電力システムの制度設計が不可欠だ。安全性の確認が前提ではあるが、原子力発電所を早期に再稼働させることも、重要な意味を持つ。着実な改革につなげてほしい。

改革の第1段階では、電力会社間で行っている地域間の電力融通窓口を一本化する「広域系統運用機関」を27年をめどとして設立する。災害などで電力が不足した地域に対し、中立機関としての判断に立って他地域からの送電を指示する役目を担う。

第2段階では、28年をめどに、家庭用を含めて電力の小売りを全面自由化する。異業種を含め新規参入を促すことで、利用者の選択肢が広がる。適正な競争を通じて料金の低下やサービスの向上につながるよう期待したい。

最終段階の発送電分離では、電力会社が保有する送配電網を新規事業者にも開放する。だが、供給責任のあり方など制度設計はこれからだ。

発送電を分離した米国では、送配電網への設備投資が削減され、大規模停電などの事態も引き起こした。災害時の復旧対応など、海外の問題事例について幅広く研究すべきだろう。

当然ながら、課題があれば柔軟に見直すことも必要となる。利用者本位の競争を促す仕組みづくりがなにより欠かせない。

◆福島市長選:新人小林氏が圧勝

〜復興遅れに不満噴出〜

<毎日新聞(最終更新2013年 11月18日 00時36分)>

任期満了に伴う福島市長選は17日投開票され、東京電力福島第1原発事故に伴う除染の促進などを掲げた無所属新人の元環境省東北地方環境事務所長、小林香氏(54)が、自民、公明などの支援を受けて4選を目指した無所属現職の瀬戸孝則氏(66)に倍以上の票差をつけて初当選した。

福島県では今年度、郡山、いわき両市長選に続き、現職が人口30万人前後の主要都市全てで落選し、全町避難が続く富岡町を含め4敗目。国策で進める事故対応への住民の不満が首長選に表れた形で、与党の復興政策にも影響を与えるとみられる。

投票率は49.10%(前回38.18%)。

与党は10月の川崎市長選で推薦候補が敗れるなど地方選で苦戦が続いており、高支持率が続く政権運営にも影を落としそうだ。

福島市は、国の資金で自治体が除染する「汚染状況重点調査地域」に指定され、2016年9月までに全住宅約9万戸を除染する計画を立てた。しかし、放射性廃棄物を一時保管する仮置き場や作業員確保で難航し、完了したのは2万936戸(今月1日現在)に過ぎない。市外への自主避難者は6000人を超える。

小林氏は「仮置き場の選定を住民の話し合いに任せきっている」などと現市政を批判し、政党推薦を受けずに選挙運動を展開。行政主導の仮置き場設置や再生可能エネルギーによるまちづくりなどを主張し、市民の不満の受け皿となった。

瀬戸氏は自民党福島市総支部や公明、社民両党の支部推薦を受け、組織選挙を展開。自民の野田聖子総務会長や森雅子少子化担当相、自公の国会議員らが連日応援に入り、与党とのパイプを強調したが、票を固めきれなかった。共産新人の党福島相馬地区委員長、山田裕氏(58)は「原発ゼロ」を国に求めていく姿勢を打ち出したが及ばなかった。

福島県の汚染状況重点調査地域では、24日に二本松市長選と広野町長選があり、いずれも現職に新人が挑む構図。12月には相馬市長選が予定されている。【蓬田正志】

2013年11月16日

◆落としどころなし集団的自衛権

〜民主真っ二つ〜

民主党の安全保障総合調査会(北沢俊美会長)は15日の会合で、憲法解釈の見直しによる集団的自衛権の行使について、賛成の立場で前原誠司元外相、反対の立場で横路孝弘前衆院議長がそれぞれ意見表明を行った。

安保政策を巡る2人の意見は対立し、保守派、護憲派を抱える党内の意見集約の難しさが改めて浮き彫りになった。

調査会は5回目で、これまで大学教授や元内閣法制局長官ら外部有識者からヒアリングを進めてきた。所属議員からの意見聴取は今回が初めて。

横路氏は「(見直しで)専守防衛の原則が崩れ、先制的攻撃論や攻撃的な武器を持とうという形に(日本が)変わっていく」と自説を展開し、「集団的自衛権は憲法上、認められない。(憲法解釈の見直しで)海外に部隊を送れば、戦死者を出すと覚悟しなければいけない」などと反対論を打ち上げた。

前原氏は「ミサイルやテロ、尖閣諸島などの領海侵入といった有事に対し、自衛隊がすべて対応できるのか。米国との協力なくして日本の安全が保てない」と指摘。「安全保障の実効性を担保するには憲法改正の方がいいが、具体的な政治課題に挙がってくるのかどうかという現実的な視点が必要だ」と述べ、解釈見直しを求めた。

終了後、北沢氏は記者団に「2人の話を基礎に議論をさらに深める」と述べたが、出席者の1人は「ここまで考えが違えば、もはや落としどころはない」と語った。民主党は当初、年内をめどに意見集約する方針だったが、政府が解釈変更を来夏に先送りする方針を固めたこともあり、結論が越年する可能性が出ている。

(2013年11月16日15時59分 読売新聞)

2013年11月15日

◆集団的自衛権の行使容認

〜政府有識者懇談会の報告書に〜

(11月15日 4時26分  NHKニュース)

集団的自衛権の行使を巡る政府の有識者懇談会の北岡伸一座長代理は、報告書の策定に向けて、集団的自衛権の行使に憲法上の制約はないとして、憲法改正ではなく憲法解釈の変更によって行使を容認する内容の文書を取りまとめました。

報告書はこの文書の内容に沿って策定される見通しです。

「あるべき新しい憲法解釈」と題されたこの文書は、報告書の策定に中心的な役割を果たす北岡座長代理がまとめ、13日の有識者懇談会に示されました。

文書は、集団的自衛権の行使は自衛権行使の機会を増やすのではなく、むしろ紛争の可能性を未然に減らし、個別的自衛権だけで一国で安全を守るより、集団的自衛権は軍備のレベルを低く抑えることを可能にすると指摘しています。

そのうえで、集団的自衛権の行使は認められないとする従来の内閣法制局の解釈は誤りで、その行使に憲法上の制約はないと結論づけています。

そして、集団的自衛権を行使する自衛隊の活動範囲について、地理的な限定を設けることは不適切だとしています。

ただ一方で、行使に歯止めをかけるため、要件を密接な関係にある外国が武力攻撃を受け、その国から明確な要請がある場合とし、行使については、内閣として意思決定し、その場合でも国会の承認を得る必要があるとしています。

さらに、文書は個別的自衛権の行使は憲法解釈を固めることで認められてきたと指摘し、集団的自衛権の行使も憲法改正ではなく、憲法解釈の変更によって容認できるとしています。

この文書は、有識者懇談会でのこれまでの議論を踏まえてまとめられており、報告書は文書の内容に沿って策定される見通しです。

2013年11月14日

◆中高年の国家公務員給与抑制へ

〜政府方針〜

政府は13日、中高年の国家公務員給与を抑制する方針を固めた。民間企業では、定年の延長などを見据え、中高年層の給与の伸びを抑える動きが出ていることから、民間の水準に近づけ、行政改革に取り組む姿勢を示すのが狙いだ。

15日にも閣議と給与関係閣僚会議を開き、決定する。

具体的には中高年層の基本給を抑制するため、中年層から給与の上昇率を抑制する方向で検討する考えだ。引き下げ幅などは人事院に検討するよう求め、来年夏にも出る勧告を踏まえ、関連法の改正に着手する。

国家公務員給与は、2012年度から2年間、東日本大震災の復興財源を捻出するため、特例措置として手当を含めた総額から平均7・8%引き下げられている。来年4月に消費税率が引き上げられる中、公務員給与を本来の水準に戻すことになるため、政府として総人件費の抑制を目指す方向性を示す。

(2013年11月14日07時17分 読売新聞)

◆安倍首相、駐日韓国大使と面会

〜対話姿勢示す〜

安倍首相は13日、首相官邸で、李丙●イビョンギ駐日韓国大使の表敬訪問を受けた。(●は、王へんに其)

首相が李大使と面会するのは初めて。

表敬は約25分間行われ、李大使が「早いうちに過去を整理し、未来に向かって進めていく指導者になってほしい」と述べたのに対し、首相は「(日韓関係改善に向けて)最善を尽くしていこう」と応じたという。いわゆる従軍慰安婦問題や韓国人徴用工問題などの懸案は話題に上がらなかった。李大使が会談後、記者団に明らかにした。

日韓関係を巡っては、朴槿恵パククネ大統領が、首脳会談やメディアで日本批判を繰り返している。首相は「対話のドアは常にオープン」と公言しており、大使との面会にあえて応じることで、対話に前向きな姿勢を示す狙いがあるとみられる。

(2013年11月13日21時33分 読売新聞)

2013年11月12日

◆社説:秘密保護法案を問う

〜歴史研究〜

(毎日新聞 2013年11月12日 02時31分)

◇検証の手立てを失う

特定秘密保護法案は、国民の共通の財産であるべき公文書の保管、公開を著しく阻害する恐れがある。これでは、政府は後世の歴史的審判を逃れてしまいかねない。

歴史の検証に欠落ができてしまうのは、すべての国民にとっての損失だ。私たちは、政治や社会の有りようを将来の歴史的審判にゆだねなければならない。それでこそ、人類は歴史から教訓を学びとり、未来を思い描くこともできるのだ。

歴史学の6団体の代表がこのほど、特定秘密保護法案に反対する声明を出した。同時代史学会代表の吉田裕(ゆたか)・一橋大大学院教授は、公文書にアクセスしにくくなるうえ、廃棄される危険を指摘する。

また、「オーラル・ヒストリー」(政治家や官僚に直接に話を聞き、記録する手法)もやりにくくなると懸念する。聞き取りの対象者は慎重になり、研究者も萎縮しかねない。

近年盛んになった「オーラル・ヒストリー」は文書史料では得にくい歴史的真実を浮き彫りにする成果を収めている。たとえば、「聞き書 野中広務回顧録」(御厨貴(みくりやたかし)、牧原出(まきはらいづる)編・岩波書店)もその一つだろう。歴代内閣を裏で支えた元自民党幹事長の証言は、新しい事実も交えて、生々しく政治状況を描き出している。こうした貴重な記録を残せないのでは、大きな損失だ。

一方、民主党政権によって、日米密約に関する外交文書がなくなってしまった問題が調査された。不自然な欠落があることが外務省の有識者委員会で報告された。そのうえ、元外務省条約局長は国会で、核持ち込みなどの関連文書の一部が破棄された可能性を指摘した。

こんなことを繰り返すと、歴史研究が偏ったものになってしまう。

アメリカや英国では国家秘密も一定期間を過ぎれば公開される原則がある。日本で公文書が公開されないと、歴史家は外国の史料を中心にして、日本の外交を検証するしかない。それでは見方が一方的になりかねない。歴史とは多角的に光をあてることで、全体像が見えてくるものだ。

こういった懸念を払拭(ふっしょく)するには、特定秘密も一定年数を経ると公開する原則を定めることや、秘密指定の妥当性について第三者機関がチェックする仕組みが必要だ。

歴史研究が妨げられることは単に専門家たちの問題ではない。研究の積み重ねが、やがて教科書にも生かされ、国民全体に共有されていく。現代の専門家が困ることは、未来の国民が困ることにつながる。