2014年07月06日

◆公明 独自の想定問答で釈明


〜集団的自衛権:「歯止め」強調〜

<毎日新聞 (最終更新2014年 07月06日 10時38分)>

公明党は集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更の閣議決定を受けて、党独自の想定問答集を作成した。党員・支持者の反発が根強いことを踏まえ、解釈変更について「現憲法の範囲で自衛の考え方を再整理」したと強調。「集団的自衛権の全面行使は認めていない」と訴え、行使拡大に歯止めをかけたと主張している。

 公明党の「安保関連想定問答集」はA4判10ページで計38問で、1日の山口那津男代表の記者会見のために作成した。山口氏は昨年の参院選で、集団的自衛権の行使容認について「断固反対」と明言。しかし今回の閣議決定は、ときの政権の判断で武力行使が拡大しかねない内容で、党執行部は過去の見解との整合性をどう保つか、説明に追われている。

 問答集によると、過去の党代表の発言と今回の閣議決定受け入れが「矛盾する」との質問に対し、「私(山口氏)が断固反対したのは、集団的自衛権の全面行使だ。閣議決定は『解釈改憲』ではなく、発言と矛盾しない」と釈明。「平和の党の看板を下ろした」との批判についても「平和の党として、専守防衛も堅持した」と反論している。

 さらに「他国防衛のための集団的自衛権は、閣議決定でも認められていない」と断言。シーレーン(海上交通路)の機雷掃海については「現実的には想定しにくい」とかわした。政府・自民党が可能とする集団安全保障での武力行使に関しても「新3要件は直接、関係ない」との回答にとどめ、認識の違いが浮き彫りになっている。【高本耕太】

◆首相、安保相新設へ

〜集団自衛権法案は一括提出〜

(2014年07月06日 03時21分  読売新聞)

安倍首相は5日、外交・安全保障政策をテーマに読売新聞の単独インタビューに応じた。

 首相は、集団的自衛権の行使を限定容認する新たな政府見解を決めたことを踏まえ、9月に予定する内閣改造で安全保障法制の担当相を新設する考えを表明した。今後予定する法改正に関しては、関連法案をすべて一括で国会に提出する意向も示した。拉致被害者らの再調査で北朝鮮の対応に問題があった場合には、再び制裁を科すことに言及した。

 インタビューは首相公邸で約30分間行われた。

 首相は安保担当相について、「相当大きな法改正になるから、(安全保障に)精通した方でなければならない」と語った。閣僚は現在、法律の上限の18人いるため、担当相は他の閣僚ポストとの兼務が想定される。

2014年07月05日

◆拉致制裁解除で政府内に懸念も

<毎日新聞 07月04日 21時23分(最終更新2014年 07月05日 03時51分)>

政府は4日の閣議で、北朝鮮に対して日本独自で行っていた制裁の一部解除を決定した。北朝鮮も同日、日本人拉致被害者らの安否に関する再調査を行う特別調査委員会を発足させ調査を開始すると発表した。

 ただ、制裁は北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射を理由に発動しており、拉致問題に絡めて解除したことには「整合性が取れない」と政府内でも不安視する声が出ている。

 閣議では、全面禁止していた北朝鮮籍船舶の入港について、医薬品や食料品の輸送など人道目的に限り解除を決定。併せて、北朝鮮籍者や当局職員の入国禁止、北朝鮮への日本人の渡航自粛など人的往来の制限▽北朝鮮への10万円超の現金持ち出しの届け出義務と300万円超の送金の報告義務−−の制裁も政令改正などで解除した。

 北朝鮮が重視する貨客船・万景峰号の入港禁止と北朝鮮との輸出入禁止などの制裁は継続する。

 安倍晋三首相は4日午後、拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表らと首相官邸で会談し、制裁解除について「(北朝鮮は)今までにない態勢で調査するという約束をした。行動対行動の原則に従って対応していくことを決定した」と述べ、拉致問題を進展させるために決断したと強調した。

 だが、政府が北朝鮮に独自制裁を発動したのは、2006年7月の北朝鮮による弾道ミサイル発射がきっかけだ。その後も核実験の実施やミサイル発射のたびに独自制裁を重ねてきた。

 初の制裁発動を決めた06年当時、官房長官だった首相は「北朝鮮が拉致問題に誠意ある対応がないことも念頭に置いている」と説明しているが、政府筋は「拉致問題を前に進めるためとはいえ、核ミサイルを理由に発動した制裁を拉致問題の進展を理由に解除するのは矛盾している」と指摘。核ミサイル開発問題で、北朝鮮への「圧力」が弱まることに懸念を示した。

 北朝鮮は早ければ8月末にも最初の調査結果を出すとみられ、調査の進展を理由に万景峰号の入港禁止措置など追加の制裁解除を要求する可能性がある。家族会側は4日、首相に「北朝鮮が誠意ある回答を出さない場合は、制裁をより強く復活することは当然だ」と要望。首相は「しっかりとした態勢を作り、調査が進むことを見極めたい。いい結果が出るよう、北朝鮮を促していきたい」と述べた。【福岡静哉、小田中大】

2014年07月04日

◆北朝鮮制裁を一部解除

〜拉致調査結果の通報、8月見込み〜

(2014年7月4日12時03分  朝日新聞)

政府は4日、日本人拉致被害者らを再調査する北朝鮮の特別調査委員会が同日発足したことを確認し、北朝鮮に独自に科してきた制裁の一部を解除する閣議決定をした。早ければ8月末ごろに北朝鮮側から調査結果について最初の通報が行われる見込みで、その内容次第では拉致問題が一気に進展する可能性もある。

菅義偉官房長官は同日午前の記者会見で、「拉致や核・ミサイルなど諸懸案の解決に向けて前向きで具体的な行動を引き出す」と述べた。

 解除されたのは、北朝鮮籍者の入国禁止や、在日の北朝鮮当局職員による北朝鮮からの再入国禁止などの人的往来の規制▽10万円超の現金持ち出しや300万円超の送金の届け出義務▽人道目的の北朝鮮籍船舶の入港の禁止――の3点。菅氏は入港する北朝鮮船への物資積み込みについては「人道的な目的に照らし、個人が使用するだろうという量を厳格に判断する」と述べた。

 輸出入の全面禁止や航空チャーター便の乗り入れ禁止、かつて両国を結んだ貨客船「万景峰号」の入港禁止など、ほかの独自制裁は当面解除しない。今後の進展次第で段階的に解除するなど、交渉カードとして温存する構えだ。

◆北朝鮮の調査適切に実施か

〜政府、監視へ 〜

(7月4日 4時44分  NHKニュース)

政府は、北朝鮮が4日、拉致被害者らを調査する「特別調査委員会」を発足させ、調査を開始するのに併せて、日本独自の制裁措置の一部を解除することにしています。

政府は、調査結果が最初に通報される、ことし夏の終わりから秋の初めごろに向けて、北朝鮮との間に専用の電話回線を開設するなど、随時、連絡を取り合える態勢を整え、調査が適切に行われているかを監視していくことにしています。

政府は、今月1日の政府間協議で、北朝鮮側が拉致被害者らを調査する「特別調査委員会」について、最高指導機関の国防委員会からすべての機関を調査できる特別な権限が与えられているなどと説明したことを受けて、3日、安倍総理大臣と関係閣僚が対応を協議しました。

その結果、実効性のある調査が行われると判断できるとして、日本が独自に行っている制裁措置の一部を解除する方針を決め、安倍総理大臣は記者団に対し、「国家的な意思決定ができる組織が前面に出る、かつてない体制が出来たと判断した」と述べました。

また、政府内でも、「キム・ジョンウン第1書記の意向が強く反映されていると言っていい」といった見方が出ています。

政府は、北朝鮮が4日、「特別調査委員会」を発足させ、調査を開始するのに併せて、▽人の往来に関する規制や▽北朝鮮に送金する際などに報告を義務づけている措置、それに、▽人道目的の北朝鮮籍の船舶の入港禁止の3項目について、4日の閣議などで解除することにしています。

そのうえで、政府は、北朝鮮側がこれまでの調査で不誠実な対応を取ってきたことも踏まえ、北朝鮮側の調査の進め方を慎重に見極めることにしており、菅官房長官は3日夜のNHKの番組で、「この夏の終わりから秋の初めにかけて、まず調査した結果の第1報が報告されることになっており、第1報の報告がまず最初のヤマになると思っている」と述べました。

政府は、調査結果の最初の通報に向けて、北朝鮮との間に専用の電話回線やファックスを開設するなど、随時、連絡を取り合える態勢を整えることで、調査が適切に行われているかどうかを監視していくことにしています。

◆小中一貫校の制度化を提言

〜教育再生会議:指導者免許も新設〜

<毎日新聞 (最終更新2014年 07月04日 00時46分)>

政府の教育再生実行会議(座長・鎌田薫早稲田大総長)は3日、学制改革に関する提言を安倍晋三首相に提出した。「小中一貫教育学校」(仮称)を制度化し、現行の小学校6年、中学校3年の「6・3制」を市区町村の判断で「4・3・2制」「5・4制」など地域の状況に合わせて決められるよう提言。

小・中両校など複数校種で指導できる免許の新設も盛り込んだ。提言を受け、文部科学省は来年の通常国会で法改正し、早ければ2016年度からの小中一貫校制度化を目指す。【三木陽介】

 ◇「中1の壁」に対処

 今回は昨年10月の入試改革に続く第5次提言で(1)学制の柔軟化(2)教員改革(3)教育財源の3本柱。学制では、中学1年生に不登校やいじめが増える「中1の壁」が問題化しているため小中間の円滑移行が必要として小中一貫校の制度化を挙げた。

 また、短大や専門学校から大学への編入、大学間の転学拡充や大学への飛び入学のための高校早期卒業の制度化も提言した。

 これらについて、下村博文文科相は「直ちに検討し実行する」と述べ、来年の通常国会に法案を提出する方針を示した。

 3〜5歳の幼児教育の段階的無償化や実践的な職業教育をする高等教育機関の創設も提言されたが、下村文科相は「必要な財源を確保し環境整備を図った上で実行する」とし、中長期的目標に掲げた。

 同会議はこれまでに(1)いじめ問題(2)教育委員会改革(3)大学改革(4)入試改革を提言。(1)〜(3)はすでに関連法が成立・改正され、(4)は現在、中央教育審議会で制度設計の議論が進んでいる。

 ◇「段差」解消目指す

 戦後、米国をモデルに導入され、約70年続いてきた「6・3制」の義務教育の改革。教育再生実行会議の提言には子供の実態と制度のズレが、学校で深刻になっている背景がある。

 「中1の壁」は典型例だ。学級担任が基本的に全教科を教える小学校に対し、中学校では教科担任制に変わり、学習内容も高度になる。そのため、環境の変化に適応できず、ストレスを抱えた中学1年で不登校やいじめが増えている実態がある。

文部科学省の2012年度調査では、小学6年の不登校児童は6920人だったが、中学1年では2万1194人と約3倍だ。いじめの認知件数も小学3〜6年と中学2年は各学年2万件前後だが、中学1年は2万9574件と多い。

2014年07月03日

◆北朝鮮への制裁一部解除

〜拉致再調査、実効性あると判断〜

(2014年7月3日11時45分 朝日新聞)

安倍晋三首相は3日午前、北朝鮮に科してきた独自制裁の一部を解除することを決めた。北朝鮮から示された日本人拉致被害者らを再調査する特別調査委員会の構成などを検討した結果、実効性のある調査ができると判断した。

安倍首相は同日、首相官邸で記者団に「国防委員会、そして国家安全保衛部といった国家的な決断、意思決定をできる組織が前面に出る、かつてない態勢ができたと判断した」と説明。「行動対行動の原則に従って、日本がとってきた一部の措置を解除することとしたい」と表明した。

 解除するのは、北朝鮮当局者の入国禁止などの人的往来の規制▽10万円超の現金持ち出しや300万円超の送金の届け出義務▽人道目的の北朝鮮籍船の入港禁止――の3点の制裁措置。委員会が発足する4日の定例閣議で制裁解除を正式決定する。貨客船「万景峰号」の入港禁止や、北朝鮮からの航空チャーター便の乗り入れ禁止などは当面維持する。

◆大阪都移行、2年間先送り 

〜維新提案へ〜

(2014年7月3日07時01分  朝日新聞)

大阪維新の会の橋下徹代表(大阪市長)と松井一郎幹事長(大阪府知事)は、大阪市を廃止して特別区に再編する大阪都への移行時期を2017年4月に変更する方針を決めた。来年4月の当初目標を2年間先送りする。3日に再開する大阪都構想の案をつくる法定協議会で提案する予定だ。

 当初は今年秋に都構想案の是非を問う住民投票を行い、半年かけて移行する目標だった。だが、大阪府、大阪市両議会で対立が強まり都構想案づくりの作業が遅れたことで軌道修正し、住民投票は来年4月の統一地方選との同日実施を目指す。さらに住民投票で過半数の賛成を得られても、関連法の整備や特別区の区長・区議の選挙、職員の配置換えなどに一定の期間が必要と判断した。

 維新は反対派委員を差し替えたことで、法定協の過半数を確保。7月中に都構想案をまとめる方針だ。
(宮崎勇作)

◆北朝鮮への制裁解除

〜閣僚会合で判断 拉致再調査見極め〜

(2014年7月3日05時17分  朝日新聞)

 安倍晋三首相は2日、日本人拉致被害者の再調査をめぐり、北京での日朝政府間協議に出席した外務省の伊原純一・アジア大洋州局長から報告を受けた。3日に首相や関係閣僚が会合を開き、北朝鮮が示した特別調査委員会の構成などを見極めた上で、日本による独自制裁の一部解除をするかどうかを判断する。

 外務省によると、1日に北朝鮮から、特別調査委員会の権限▽責任者や主要メンバーの氏名、出身、所属機関▽委員会の参加機関、人数▽調査の進め方――などが示されたという。

 3日の関係閣僚会合で、北朝鮮の調査態勢が実効性のあるものだと判断した場合、5月に日朝間で合意した@人的往来の規制A300万円超の送金の報告と10万円超の現金持ち出しの届け出義務B人道目的の北朝鮮籍の船舶の入港禁止――の三つの制裁を同時に解除する方針という。4日にも閣議決定する見通し。
(松井望美)

2014年07月02日

◆自衛権関連法案、来春以降か

<毎日新聞 (最終更新2014年 07月01日 22時13分)>

安倍政権は今回の閣議決定を踏まえ、今秋の臨時国会と来年の通常国会で法整備を進める方針だ。臨時国会では国連平和維持活動(PKO)協力法改正案などの処理で終わらせ、国会審議が紛糾する可能性が高い集団的自衛権の関連法案については、統一地方選後の通常国会に提出する案が有力視されている。

 閣議決定だけでは、実際には自衛隊が活動することはできず、根拠となる個別法の整備が必要となる。大きく分けて(1)平時の米艦防護のための自衛隊法改正案(2)PKO法改正案など国際協力関連法案(3)集団的自衛権の行使を可能とする関連法案−−の3分野で計十数本の法案提出が想定されている。

 12月には日米防衛協力の指針(ガイドライン)の改定が予定されており、これに間に合うように関連法案を一括して国会提出する案もあるが、実際には必ずしもガイドライン改定までにすべての法案がそろっている必要はない。

 今年11月には普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題が焦点となる沖縄県知事選があり、来春には公明党が重視する統一地方選が控える。今秋以降は消費税率を10%に引き上げるかの最終判断もある。どの法案をどの時期に国会提出するかは政権にとって難しい判断になる。

 安倍晋三首相は1日の記者会見で、関連法の整備について「法整備はスケジュールを含めて与党と緊密に連携していきたい。今の段階で『いつまでに』と申し上げる状況ではない」と述べ、日程を明言することを避けた。【飼手勇介】

 ◇今後の主な政治日程

<2014年>

7月1日 集団的自衛権の行使容認を閣議決定

  6日 安倍首相が豪州など3カ国歴訪に出発

  14日 衆院予算委員会で閉会中審査(参院は15日)

8月中  2015年度予算の概算要求取りまとめ

8月下旬〜9月上旬

     内閣改造・党役員人事?

9月中  臨時国会召集?

     安保関連法案提出?

11月10、11日 アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議(北京)

  15、16日 主要20カ国・地域(G20)首脳会議(豪州)

年末   日米防衛協力の指針(ガイドライン)の改定

     消費税率10%への引き上げ判断

     15年度予算案の決定

<2015年>

1月   通常国会召集

春   15年度予算案の成立

4月   統一地方選挙

     安保関連法案提出?

秋    自民党総裁選