2014年11月20日

◆軽減税率 自公が公約に

〜消費増税時に導入目指す〜

<毎日新聞 (最終更新 11月20日 07時53分)>

 自民党税制調査会の野田毅会長と公明党の北側一雄副代表は19日、国会内で会談し、2017年4月の消費税率10%への引き上げと同時に、生活必需品の税率を低く抑える軽減税率の導入を目指すと明記した合意文書をまとめた。20日の与党税制協議会で正式に確認し、衆院選で両党が作成する共通公約に盛り込む。

 合意文書は「消費税率10%への引き上げは17年4月に行う」とした上で、軽減税率については「17年度からの導入を目指して、対象品目、区分経理、安定財源等について早急に具体的な検討を進める」としている。

 自民、公明両党は昨年末にまとめた14年度税制改正大綱で、「税率10%時」に軽減税率を導入すると明記。野田、北側両氏はその後、来年10月の消費再増税を前提に、1年半の準備期間を確保した上で17年4月から導入する方向で協議してきた。

 しかし、安倍晋三首相は18日の記者会見で、消費増税の時期を17年4月に先送りする方針を表明。これを受け野田、北側両氏が19日に再協議した。

 北側氏は「消費増税の時期がずれても軽減税率の準備期間は変わらない」として消費増税と同時の導入を主張。これに対し野田氏は「準備が整わないリスクがある」として導入時期の明示に難色を示し、「目指す」との文言を入れることで折り合った。

 公明党は、衆院選に向けて「いまこそ軽減税率実現へ」とうたったポスターを作製しており、選挙戦でも17年4月の同時導入をアピールする方針だが、自民党税調幹部は「導入は17年4月より遅れる可能性が高い」と述べ、既に解釈の食い違いを見せている。今後、実際の導入時期を巡り、再び協議が難航する可能性もある。【横田愛、高本耕太】



◆首相、メディアに相次ぎ出演 


〜増税延期や解散理由を熱弁〜

(2014年11月20日06時51分   朝日新聞)

 安倍晋三首相は、消費増税先送りと衆院解散を表明した18日夜の会見直後からNHKと民放2社の報道番組に相次ぎ出演するなど、メディアへの露出を一気に増やしている。首相は増税延期や解散の理由について熱弁を振るう一方、キャスターらの質問にいら立つ場面もある。


 「消費税率10%への引き上げを18カ月延期する。大きな決断だ。決定するのであれば、国民に信を問うべきだ。アベノミクスの正否を問うべきだ」(NHKのニュース番組で)

 NHK、日本テレビ、TBSと相次ぎ出演した首相は、各局で解散の意義を強調。「私たちの改革をスピードアップしていくためには、国民の皆様の声を聞き、その上で力強く進めていきたい」(日本テレビで)と述べた。(藤原慎一)

◆衆院選 「総選挙モード」

〜与野党走る 21日解散〜

<毎日新聞 (最終更新 11月19日 23時48分)>

 安倍晋三首相の衆院解散表明から一夜明けた19日、与野党は「総選挙モード」に突入した。安倍政権が衆院選の「目玉政策」と位置付ける地方創生の関連2法案は21日の参院本会議で成立する見通しとなり、自民、公明両党は与党で合計270議席以上を目指す方針を確認。選挙公約の策定を急ぐ。

 一方、野党側は各党首がそれぞれ街頭演説に繰り出して政権批判を展開。民主党などは幹部を除く全国会議員に地元選挙区で活動に専念するよう指示し、各党が早くも臨戦態勢を敷きつつある。【田中裕之、佐藤慶、高橋克哉】

 政府が提出した「まち・ひと・しごと創生(地方創生)」2法案は19日の参院地方創生特別委員会で、与党と次世代の党の賛成で可決された。民主、みんな、維新、共産の野党4党は「首相の解散表明で国会が不正常化した」などとして審議を欠席。与党側は質疑の打ち切りと採決を求める動議を提出し、淡々と採決された。

 自民党は12月2日公示−14日投開票の衆院選で、経済政策「アベノミクス」の効果が波及していないと不満を持つ地方側に対し、地方創生の取り組みを訴えて支持を広げたい考えだ。首相は19日、東京都内の全国町村長大会で「自治体や現場にどんどん足を運び、地方の声に徹底して耳を傾ける」とアピールし、「選挙戦でしっかり説明し、勝ち抜いて政策を前に進める」と訴えた。

 地方創生法案は人口減少対策や地方活性化に向け、国と自治体が5カ年計画の「総合戦略」を策定すると明記。政府は優れた施策を講じる自治体に交付金支給などを想定している。しかし与党からは衆院選に向け「決め手になる具体策がない」と不安の声も上がっており、自民党の地方創生実行統合本部(本部長・河村建夫元官房長官)は19日、首相に新たな施策を求める緊急提言を提出した。

 菅義偉官房長官は19日の記者会見で「選挙経費の無駄遣い」との批判が出ていることに対し、「衆院解散・総選挙は憲法にもうたわれている。首相が国民に思いを問うのは自然なことだ」と反論した。それでも与党中堅議員の一人は「地元では『なぜ選挙をやるのか』という空気で、納得してもらうのは大変だ」とこぼした。

◆軽減税率、消費増税と同時に

〜首相が自公公約に〜

(2014年11月20日 03時00分   読売新聞)

 安倍首相は19日、読売新聞のインタビューに応じ、生活必需品などの消費税率を低く抑える軽減税率について、2017年4月の消費税率10%への引き上げと同時導入を目指すことを明言した。

 次期衆院選の自民、公明両党の共通公約とする意向だ。対象品目については、自公両党の税制調査会が検討を進める。

 自民党の野田毅税調会長と公明党の北側一雄副代表が19日、国会内で会談し、17年4月の軽減税率導入を目指すことで合意した。合意に基づく公約案には、「17年度からの導入を目指して対象品目、区分経理、安定財源などについて早急に具体的な検討を進める」と明記した。首相はインタビューで、「専門家同士が合意したということになれば、共通の選挙公約ということで議論を進めているのだろう」と述べた。

 自公両党は昨年末、軽減税率を「消費税率10%時」に導入することで一致しており、公明党は15年10月の10%への引き上げ時の導入を求めていた。これに対し、自民党は「制度設計が間に合わない」と引き上げ時の導入に難色を示していたが、増税の1年半先送りを首相が表明し、時間的な制約が解消された。政府・与党は15年度の与党税制改正大綱に同時導入を目指すことを盛り込む考えだ。対象品目について、首相は「専門的な話だから、税調で議論していただきたい」と語った。

2014年11月19日

◆みんなの党 解党へ

(11月19日 16時09分  NHKニュース)

みんなの党は両院議員総会を開き、党の路線を巡る党内の意見の隔たりが大きく、衆議院選挙に向けて一致した行動を取るのは難しいとして、解党することを決めました。

みんなの党は、民主党との合流も視野に入れる執行部と、与党との関係を重視する渡辺前代表や、ほかの野党との連携を目指す議員らとの間で対立が激しくなっていました。

これを受けて、みんなの党は19日、解党の是非を議論するため、国会内で両院議員総会を開き、対応を協議した結果、党の路線を巡る党内の意見の隔たりは大きく、衆議院選挙に向けて一致した行動を取るのは難しいとして、解党することを決めました。

浅尾代表は両院議員総会のあと記者団に対し、「多数決の結果、13対6で解党が決まった」と述べました。
平成21年に結成され、自民党でも民主党でもない、いわゆる「第三極」として活動してきたみんなの党は、結成から5年で解党することになりました。

◆与党幹部、絶対安定多数目指す

〜衆院選で対応協議〜

(2014年11月19日12時57分  朝日新聞)

 自民党の谷垣禎一幹事長や公明党の井上義久幹事長ら自公幹部は19日、東京都内で会談し、12月2日公示、14日投開票の衆院選への対応を協議した。自公で目指す議席数について、公明党の大口善徳国対委員長は会談後、記者団に「270プラスアルファを目指していく」とし、「絶対安定多数」を目標に掲げた。

 自公は現在、衆院で326議席をもつ。絶対安定多数は与党が衆院の全常任委員長を独占し、かつ全常任委で与党委員が過半数を得る議席数。今回から小選挙区が5減るため、絶対安定多数は266議席となる。

 安倍晋三首相は18日の記者会見で自公過半数を目標に掲げたが、自民党幹部は「もう少し目標を高くしないといけない」と語った。

◆石原氏「私は出ます」

〜党内慰留受け出馬へ〜

(2014年11月19日 09時37分  読売新聞)

 次世代の党の石原慎太郎最高顧問(82)は18日、次期衆院選も引き続き比例東京ブロックから出馬する意向を表明した。

 石原氏は記者団に「私は出ます」と述べた。

 石原氏は当初、高齢などを理由に出馬に消極的だったが、党内からは、全国的に知名度の高い石原氏の出馬に期待する声があがっていた。石原氏は「(応援に)回ります。最後の責任を果たします」と語った。

◆難局控えて年内解散 


〜秋口から模索〜

(2014年11月19日09時20分  朝日新聞)

 永田町の大方が予想していなかった年内の解散・総選挙。この構想は秋口からひそかに温められてきたが、首相の安倍晋三は消費税率10%引き上げ先送りに対する政権内の抵抗を抑える意味でも、側近が示した三つの選択肢から「年内」を選んだ。長期政権へ布石を打ちつつ、来年の国会情勢、野党の攻勢と弱みを考え抜いたうえでの決断だった。(敬称略)

 暦の上では立冬だが、穏やかな陽気に包まれた11月7日夕、東京・永田町にある首相官邸の首相執務室には緊張感が漂っていた。首相の安倍は、やってきた自民党幹事長の谷垣禎一にこう告げた。

 「解散の時期を探らないといけない。年内を考えています」。安倍は、続いて面会した公明党代表の山口那津男にも、年内解散の可能性を伝えた。

 アジア太平洋経済協力会議(APEC)出席など9日間の海外出張を2日後に控え、与党首脳の2人に年内解散を伝えるぎりぎりのタイミングだった。

 衆院の解散――首相が国民に信を問い、総選挙を勝ち抜くことで権力基盤を固める「伝家の宝刀」だ。安倍の盟友、財務相・麻生太郎は、普段からこう進言していた。

 「吉田茂も、岸信介も勝てるときの選挙をやれずに後悔してますよ」。安倍の祖父・岸は1960年、日米安保条約の改定をめぐる安保闘争などで、解散できず退陣に追い込まれた。

 時機を逃せば、長期政権はかなわない――第1次政権で失言や不祥事を繰り返す閣僚をかばい、退陣の一因となった安倍は、第2次政権では周辺に「政治はモメンタム(勢い)だ」と繰り返している。

◆来月14日投票へ

〜与野党が臨戦態勢〜

(11月19日 5時39分   NHKニュース)

安倍総理大臣は18日、消費税率の10%への引き上げを1年半延期する考えを示したうえで、21日に衆議院を解散する意向を表明し、衆議院選挙は、来月2日公示、14日投票という日程で行われる見通しとなりました。

与党側は、経済再生のための適切な判断だとして、選挙準備を加速させる方針なのに対し、野党側は、安倍政権の経済政策・アベノミクスの失敗を隠すための大義なき解散だと対決姿勢を強めていて、与野党とも臨戦態勢に入りました。

安倍総理大臣は18日の記者会見で、来年10月に予定されている消費税率の10%への引き上げについて、予定どおり引き上げれば、個人消費を再び押し下げ、デフレ脱却も危うくなると判断したとして、平成29年4月まで1年半延期する考えを示しました。

一方で、「財政再建の旗を降ろすことは決してない」と述べ、消費税率引き上げの延期に伴う法律の改正では、経済情勢によっては引き上げを見合わせることができるとしたいわゆる「景気弾力条項」は盛り込まず、平成29年4月には必ず引き上げを行う方針を示しました。

そのうえで、安倍総理大臣は「国民生活、国民経済にとって重い決断を行う以上、速やかに国民に信を問うべきであると決心した」と述べ、21日、衆議院を解散する意向を表明しました。衆議院選挙は、来月2日公示、14日投票という日程で行われる見通しとなりました。

これについて与党側は、経済再生やデフレからの脱却のための適切な判断だとしていて、自民党の谷垣幹事長は「国民に信を問いながら、過半数を再び得て必要な政策を実現していく」と述べました。

自民党は、295の小選挙区のほぼすべてで、与党の候補者を擁立するめどが立ったとしていて、来週25日にも党の公認候補や政権公約を発表するなど、選挙準備を加速させる方針です。

公明党は、山口代表が「個人の消費を喚起し、経済の力を付けるような対策を検討したい」と述べ、経済対策や社会保障の充実に加え、軽減税率を消費税率の引き上げと同時に導入することをマニフェストの柱の1つとする考えです。

これに対し野党側は、アベノミクスの失敗を隠すための大義なき解散だと批判し、対決姿勢を強めています。

このうち民主党は、海江田代表が「アベノミクスが成功していないからこそ、消費税率の引き上げを延期せざるをえないということだ」と述べ、選挙の主要な争点に据える考えです。また、連合と衆議院選挙に連携して臨む方針を確認するとともに、非正規労働者と正社員の均等待遇の確立などを重点政策とすることで合意し、マニフェストの取りまとめを急ぐことにしています。

また、維新の党は、江田共同代表が「アベノミクスの第3の矢の規制改革も、しがらみだらけの自民党ではできなかった」と述べ、民主党との間で、現職議員も含めて候補者調整を進めたうえで、近く第1次の公認候補を決める方針です。

次世代の党は、山田幹事長が「衆議院を解散して選挙を行う大義は極めて希薄だ」と述べ、単独で法案を提出するための21議席以上の獲得を目標に、行政改革や社会保障改革などを訴えていくことにしています。

一方、みんなの党は18日の役員会で、路線を巡る党内の意見の隔たりが大きいとして、衆議院が解散されるまでに、解党するかどうか議論する方針を決めました。浅尾代表は「安倍政権に歩調を合わせようという路線と、野党再編を目指す路線とで、なかなか党内をまとめ切れなかったが、近々、両院議員総会を開いて、新たな政界再編に向けた一歩を踏み出したい」と述べました。

執行部は、19日に両院議員総会を開いて解党を決める方向で調整していますが、渡辺前代表は「解党は有権者や地方議員に対し全く説明がつかない裏切り行為と言われかねず、徹底して反対する」としていて、協議が紛糾することも予想されます。

共産党は、志位委員長が「安倍総理大臣の消費税率の引き上げの延期は、経済失政をみずから認めるものだ」と批判し、幹部が全国で街頭演説を行って、党への支持を呼びかける方針です。

生活の党は、鈴木幹事長が「アベノミクスの失敗隠しの解散だ」と述べるとともに、民主党や維新の党との選挙協力に意欲を示しました。

社民党は、吉田党首が「解散・総選挙をする大義がどこにあるのか疑問だ」と述べ、ほかの野党と連携して選挙に臨みたいという考えを示しました。

このように衆議院の解散や選挙の日程が固まったことを受けて、与野党とも選挙準備を加速させており、臨戦態勢に入りました。

◆首相「報道抑圧なら辞任」

〜秘密保護法施行で〜

 安倍晋三首相は18日夜のTBS番組で、12月10日に施行される特定秘密保護法が、国民の「知る権利」や報道の自由を損なう懸念が出ていることに関し「報道が抑圧されるような例があったら、私は(首相を)辞める」と述べた。来月14日投開票の衆院選の争点をめぐる番組司会者の質問に答えた。

 首相は、同法について「テロリストやスパイを相手にしている。国民は基本的には全く関係ない。これは施行してみれば分かる」と指摘。同法施行によって映画の製作活動が制約されるとの批判が一部で出ている点にも触れ「映画が作れなくなったら、私はすぐ首相を辞めてもいい」と強調した。

<2014/11/19 00:44 【共同通信】>