2017年12月20日

◆日中「蜜月時代」の中曽根氏・胡耀邦氏会談

外交文書公開

12月20日 11時36分   NHKニュース

1986年、当時の中曽根総理大臣が中国の胡耀邦総書記と会談した際、胡総書記が世代交代を図るために人事を大幅に刷新する考えを明かすなど、「蜜月時代」と言われた当時の日中関係を示すように、首脳間で率直なやり取りが行われていたことが明らかになりました。専門家は、胡総書記のこうした日本との親密さがその後の失脚を招く一因になったと指摘しています。

外務省は、1986年11月に当時の中曽根総理大臣が2度目となる中国訪問で胡耀邦総書記らと会談した際の記録などが記された外交文書を20日に公開しました。

それによりますと、胡総書記は中曽根総理大臣との会談で、翌年に控えた中国共産党大会での人事について、「解決すべき問題は新旧交代だ。その幅は想像できないかもしれないが、大幅な調整を行う予定だ。中壮年幹部を登用し、年寄りを引退させる」と述べ、世代交代を図るため人事を大幅に刷新する考えを明かしています。
ただ、中国側からは、この発言について公表しないよう強く念押しされています。

また、会談で、胡総書記は、朝鮮半島の統一を目指して、韓国、北朝鮮、アメリカの3か国による会談を関係国に提案したことを説明したうえで、「北朝鮮は怒って大変だ。北朝鮮の自主外交の揺るぎなさはご存じないかもしれないが、われわれはよく知っている」と述べたほか、日中間の定期航空便による朝鮮半島の上空の飛行に関連して、「問題は北朝鮮がやろうとしないところにある」と述べるなど、北朝鮮への対応に苦慮していた様子がうかがえます。

一方、中曽根総理大臣は、前の年の8月15日に総理大臣として初めて靖国神社を公式参拝し、中国や韓国などから反発が相次いだことから、その後、参拝を見送っていますが、会談で胡総書記が参拝について触れることはありませんでした。

当時の日中関係は「蜜月時代」と言われるほど良好で、胡総書記は会談の翌年、保守派から中国の民主化運動に理解を示したと批判され、失脚します。

日本の政治外交史が専門で、北海学園大学の若月秀和教授は「会談録には、胡耀邦総書記が日中関係をいいところにもっていこうという気持ちがにじみ出ていて、中曽根総理大臣も一生懸命、その気持ちに応えようというのが見える。逆にそれが、胡総書記を失脚させる一つの口実として使われたと見ていいのではないか」と述べています。


中曽根元首相「胡氏は日中関係改善へ大事な存在だった」

中曽根元総理大臣は、今回の外交文書の公開にあたってコメントを出しました。
この中で、中曽根氏は「日本には、アジアの一員であると同時に、サミットなどの国際社会の場で、アジアを背景に発言し、欧米とアジアをつなぐ役割があった。そうした考えに立って、『ロン・ヤス』関係と言われたアメリカのレーガン大統領や、中国の胡耀邦総書記などとは個人的人間関係を基にした首脳外交を展開し、密接に連絡を取りながら意思疎通を図った」としています。

また、中曽根氏は「日本の対ソ戦略の上で中国との関係は重要で、胡耀邦氏は、個人的にも大事な友人であり、日中関係を改善し前進する上でも大事な存在だった。韓国を含めた日中韓相互の関係改善の努力は、アジアでの新たな経済や安全保障の枠組みの端緒を開く可能性を有していた。開明的で進歩的であった胡耀邦氏の失脚で中国の自由化・民主化が一時後退してしまったことは否めない」としています。

一方、中曽根元総理大臣は、平成24年9月に行ったNHKの取材に対し、「胡耀邦総書記と私の呼吸が非常に合ったということだ。今までの日本の総理大臣と中国のトップとの間で、ちょっとないぐらい結びつきを固くやった。今まで対立し、けんかしておったものが、うまく連携しあって両方がうまく伸びていくチャンスを作ったという意味では、私は意味があったんだろうと思う。しかし、その後の情勢を見ると、そう長続きはしなかった」と述べました。


外交文書 30年経過し歴史上意義あるものを公開

外務省は、30年が経過した公文書のうち、歴史上特に意義があると判断し、公開に支障がないものについて、毎年1回公開しています。

今回公開されたのは、1986年に当時の中曽根総理大臣が訪中した際に行った首脳会談の会談録や、同じ年に旧ソ連で発生したチェルノブイリ原子力発電所の事故に関する外交上のやり取りなど、25のファイルで、合わせておよそ6400ページに上ります。

原則、黒塗りしない形で公開され、ファイルには極秘扱いとされた公電なども多く含まれています。公開されたファイルは、外務省外交史料館のHPに20日から掲載されるほか、外交史料館では原本を見ることもできます。
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2017年12月19日

◆市長室で女性にキスの市長が辞職 福井 あわら

12月19日 14時47分   NHKニュース

福井県あわら市の橋本達也市長は、4年前公務中に市長室で知り合いの女性とキスをするなどの不適切な行為をしていたことについて「市民を失望させた責任を取りたい」として19日辞職願を提出し、市議会で全会一致で認められ辞職しました。

福井県あわら市の橋本市長(63)は4年前、公務中に市長室で知り合いの女性とキスをしたり体を触ったりするなどの不適切な行為をしていたと指摘され、今月12日の記者会見で認めました。

市民や議会から辞職を求める声が相次ぎ、橋本市長は19日午前、市議会の議会運営委員会に出席して「市民の皆様に大変なご迷惑をおかけし失望を与えた責任をとりたい」と述べ、その後、森之嗣議長に辞職願を提出しました。

これを受けて市議会が午後2時から開かれた本会議で採決を行った結果、全会一致で認められ、市長は辞職しました。

あわら市では20日から50日以内に新しい市長を決める選挙が行われます。

橋本市長はあわら市の市議会議員などを経て平成19年の市長選挙で初当選し、3期目でした。
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◆死刑囚2人の死刑を執行 1人は犯行当時19歳

12月19日 11時20分    NHKニュース

平成4年に千葉県市川市で会社役員の一家4人を殺害した罪に問われ死刑が確定した関光彦死刑囚ら2人の死刑が19日午前、執行されました。関死刑囚は犯行当時19歳の少年で、犯行当時少年の死刑囚に死刑が執行されたのは永山則夫元死刑囚以来です。

死刑が執行されたのは関光彦死刑囚(44)と松井喜代司死刑囚(69)の2人です。

関死刑囚は平成4年3月、千葉県市川市で会社役員の一家4人を殺害したとして強盗殺人などの罪に問われ、平成13年に死刑が確定していました。
関死刑囚は犯行当時19歳の少年で、犯行当時少年の死刑囚に死刑が執行されたのは永山則夫元死刑囚以来です。

松井死刑囚は平成6年2月、群馬県安中市で、交際していた女性とその両親の合わせて3人を殺害したとして殺人などの罪に問われ、平成11年に死刑が確定していました。

2人はいずれも再審=裁判のやり直しを請求していました。

第2次安倍内閣発足以降で死刑が執行されたのはことし7月以来12回目で、合わせて21人になりました。


犯行時に少年 死刑の妥当性争われる

死刑が執行された関光彦死刑囚(44)は平成4年、当時19歳のときに千葉県市川市のマンションで会社役員の男性(当時42)の一家を殺害したとして強盗殺人などの罪に問われました。

男性とその妻、母親、それに4歳の次女の4人が殺害された重大な事件でしたが、犯行当時、少年だったことから裁判では死刑を科すことが妥当かどうかなどが争われました。

1審と2審が「極めて残虐な犯行だ」として死刑を言い渡したのに対して、弁護側は「被告は親からの虐待などの影響で十分な判断ができなかった」などとして上告しました。

平成13年、最高裁判所は「暴力団関係者から要求された金の工面のため家に押し入り、4人を次々に殺害した残虐な事件で、少年だったことを考慮しても極刑はやむをえない」として上告を退け、死刑が確定しました。

NHKは少年事件について、立ち直りを重視する少年法の趣旨に沿って原則匿名で報道しています。この事件が一家4人の命を奪った凶悪で重大な犯罪で社会の関心が高いことや、死刑が執行され社会復帰して更生する可能性がなくなったことから、実名で報道しました。


松井死刑囚 交際相手と家族を次々殺害

松井喜代司死刑囚は、平成6年に、群馬県安中市で交際していた当時42歳の女性とその両親の合わせて3人を殺害し、女性の妹などにけがをさせたとして殺人などの罪に問われました。

1審の前橋地方裁判所高崎支部と2審の東京高等裁判所はいずれも死刑を言い渡し、松井死刑囚は「事件当時は正常な判断ができない精神状態だった」などとして上告しました。

平成11年、最高裁判所は「交際相手にだまされていたと思い込み殺害したうえ、相手の家族を次々に殺した責任は重大で、死刑はやむをえない」として上告を退け、死刑が確定していました。


再審請求中でも執行 法務省の姿勢明確に

再審請求中の死刑囚への執行はこれまで避けられる傾向がありましたが、前回に続いての異例の執行となりました。

法律では判決の確定から、原則6か月以内に死刑を執行するよう定めていますが、法務省によりますと、平成19年から去年までの10年間で、刑の確定から執行までの期間は平均でおよそ5年となっています。
刑の確定から数十年たっても執行されていない死刑囚がいる一方で、確定から1年たたないうちに執行されたケースもあります。

法務省は執行の順番や時期をどのように決めているのか具体的な判断基準を明らかにしていませんが、再審=裁判のやり直しを求めているケースは執行されにくい傾向があります。
これは死刑が執行された後に再審が認められるという事態を避けるために慎重に判断しているものと見られますが「再審が執行を逃れる手段になっている」という見方もあります。

今回は、前回7月の執行に続いて再審請求中の死刑囚が対象となり、請求の有無にかかわらず執行するという法務省の姿勢が明確になってきています。


法相「慎重に検討した」

上川法務大臣は法務省で臨時に記者会見し「いずれの事件も誠に身勝手な理由から被害者の尊い人命を奪うなどした極めて残忍な事案で、裁判所で十分な審理を経たうえで最終的に死刑が確定したものだ。このような事実を踏まえ、鏡を磨いて磨いていく、そういう心構えで慎重にも慎重な検討を加えたうえで執行を命令した」と述べました。

そのうえで、犯行当時少年の死刑囚に死刑が執行されたことについて「先ほど申し上げたとおりの考えにのっとって今回の判断をした。犯行時少年だったことについては、個々の死刑執行の判断に関わる事項なので答えは差し控えたい」と述べました。

また記者団から死刑執行と再審の請求について問われたのに対し「再審請求を行っているから死刑執行はしないという考え方はとっていない」と述べました。


犯行当時少年でも厳罰化の流れ

少年が起こした重大な事件では、立ち直りを重視する少年法の趣旨に照らして死刑を科すべきかどうかが争われてきました。

少年法には被告が犯行当時少年だった場合は成人より刑を軽くする規定があり、18歳未満には死刑が適用されません。

最高裁判所は、犯行当時少年だった永山則夫元死刑囚が拳銃を使って市民4人を殺害した事件で、犯行の悪質さや、被害者の数、被告の年齢など、死刑を適用する際に考慮すべき事情を挙げました。
その後、永山死刑囚は死刑が確定し、平成9年に執行されました。
犯行当時少年の死刑囚に刑が執行されたのは、この時以来です。

平成に入ってからは市川市の事件のほか、大阪、愛知、岐阜で元少年3人が若い男性4人に暴行を加えて殺害した事件や、山口県光市で18歳になったばかりの元少年が主婦と幼い娘を殺害した事件、宮城県石巻市で元少年が交際相手だった女性の姉など2人を殺害した事件で死刑が言い渡され、確定しています。

このうち山口県光市の事件では平成18年に最高裁判所が「少年というだけでは死刑を避ける決定的な理由にならない」という判断を示し、厳罰化の流れが決定づけられました。
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2017年12月18日

◆来年度予算案の編成作業が最終盤 閣僚折衝へ

12月18日 12時00分   NHKニュース

政府の来年度予算案の編成作業が最終盤を迎え、18日午後から麻生副総理兼財務大臣と各大臣による閣僚折衝が始まります。焦点になっている医療機関に支払われる診療報酬の改定や、国から地方に配分する地方交付税の水準などについて最終的な調整が行われます。

閣僚折衝は午後1時すぎに世耕経済産業大臣との協議が始まり、午後3時半ごろまで各閣僚との協議が続きます。

このうち加藤厚生労働大臣とは、高齢化で膨らみ続ける社会保障費の抑制に向け、医療機関に支払われる診療報酬などについて協議します。診療報酬のうち医師の人件費などにあたる本体部分を0.55%引き上げる一方、薬価の部分は下げ、報酬全体としては引き下げの方向で調整する見通しです。

小野寺防衛大臣との折衝では、北朝鮮の核・ミサイル開発などに対応するために、防衛関係の予算をどこまで増額するか協議が行われます。

野田総務大臣との折衝では、国から地方自治体に配分する地方交付税の水準について、景気の回復で地方の税収が増えているため、配分を今年度より数百億円減らし、15兆5000億円台とする方向で調整する見通しです。

政府は来年度予算案を一般会計の総額で、過去最大となる97兆7000億円程度とする方向で最終的な調整を進めていて、閣僚折衝の結果を踏まえて予算案を固め、今月22日に閣議決定することにしています。
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2017年12月16日

◆小池知事「説明もなく制度趣旨がゆがめられた」

地方消費税の清算基準見直しに改めて反発

                   産經新聞

 自民・公明両党が決定した平成30年度与党税制改正大綱で地方消費税を都道府県が分け合う清算基準を見直し、都が約1千億円の減収になる見込みとなったことを受けて、小池百合子知事は15日の定例会見で、「十分な説明も、明確な根拠もなく制度の趣旨がゆがめられた。その結果、都民生活を脅かされる不合理な見直しが強行された」と改めて批判した。小池氏はこれまでも、与党方針に反発し、国会議員に働きかけをしてきた。

 両党が14日に決定した大綱では、「地方法人課税における税源の偏在を是正する新たな措置」にも言及した。31年度改正で結論を出す方針で、都はさらに財源を奪われる可能性が高くなっている。

 このため、小池氏は会見で「国が言う税源の偏在は地方交付税で調整済みだ」と主張。「必要なのは国から地方への税源移譲を含めて、地方の役割に見合った地方税の財源拡充をはかることだ」と不満をあらわにした。

 小池氏は「地方分権、地方自治という根本に立ち戻った上で連携を呼びかけていきたい」として、各道府県に連携を呼びかけていく方針だ。しかし、今回の大綱が地方に手厚い内容になっているため、都の主張が賛意を得られるかは不透明な状況になっている。
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◆国連安保理閣僚級会合 米と北朝鮮が非難の応酬

12月16日 6時50分  NHKニュース

国連の安全保障理事会で北朝鮮による核・ミサイル開発への対応を協議する閣僚級の会合が開かれ、議長を務めた河野外務大臣やアメリカのティラーソン国務長官などに加え、北朝鮮の国連大使も出席し、アメリカと北朝鮮が非難の応酬を繰り広げました。

北朝鮮をめぐる安保理の緊急会合は、今月の議長国の日本が呼びかけたもので、日本時間の16日未明に始まり、河野外務大臣が議長を務め、アメリカのティラーソン国務長官や一部のメンバー国の外相が出席しました。
さらに、これまで安保理には出席してこなかった北朝鮮のチャ・ソンナム国連大使も関係国の代表として出席し、アメリカと北朝鮮が直接向き合う異例の展開となりました。

会合では、冒頭、河野外務大臣が「今、重要なのは、国際社会が一致して圧力を最大化するために緊密に連携することだ」と述べ、すべての国連加盟国に制裁の完全な実施を求めました。

続いて、今週、北朝鮮と前提条件なしに対話に入ることが可能だという考えを示し、発言が注目されていたアメリカのティラーソン国務長官が発言し、「対話に入るには、地域を脅威にさらす北朝鮮の行いが停止されなければならない」と述べ、先の発言を修正して北朝鮮に方針の転換を強く促しました。

これに対して、北朝鮮のチャ・ソンナム国連大使は「核の不拡散について最初に裁かれるべきなのは、核兵器の近代化に多額の予算をつぎ込んでいるアメリカだ」とアメリカを非難しました。

その後、ティラーソン長官が再び発言し、「北朝鮮の核保有は絶対に認めない。彼らだけが緊張の原因であり、彼らだけに責任がある」と、北朝鮮に反論しました。

アメリカと北朝鮮が直接向き合い、双方の発言に注目が集まりましたが、非難の応酬に終始し、事態の打開につながる兆しは見られませんでした。


米 対話には北朝鮮が挑発停止を

アメリカのティラーソン国務長官は「トランプ政権は、非核化を達成する交渉に北朝鮮を関与させる目的のもと圧力強化を進めてきた。これを続ける決意は強まるばかりだ」と述べ、圧力強化を進める考えを強調しました。

そして、北朝鮮との対話をめぐっては、「対話を始められるようになる前に、地域を脅威にさらす北朝鮮の行いが停止されなければならない」と述べ、北朝鮮と前提条件なしに対話に入ることが可能との考えを示した先の発言を修正し、北朝鮮に方針の転換を強く促しました。

また、ティラーソン長官は、アメリカへの非難を展開した北朝鮮のチャ国連大使への反論の機会も求め、「北朝鮮の核保有は絶対に認めない。キム政権は安保理決議に違反してICBM=大陸間弾道ミサイルの開発を進め、日本の上空を通過する弾道ミサイルを発射し、航空業界を恐怖にさらしている。彼らだけが、緊張の原因で彼らだけに責任がある」と非難しました。


北朝鮮 核開発の正当性主張

北朝鮮のチャ・ソンナム国連大使は、発言の冒頭、「アメリカにけしかけられて国連安保理の閣僚級会合で北朝鮮の問題を扱い、議長国としての機会を悪用している日本を最大限の言葉で非難する」と述べ、議長国の日本を強く批判しました。

さらに、「もし、核不拡散が議論されるのならば、最初に裁かれるべきなのは核兵器の近代化に多額の予算をつぎ込んでいるアメリカだ」と述べ、アメリカを非難しました。

そのうえで、「核・ミサイル開発はアメリカの核の脅威から主権と領土を守り、国民に平和な生活を保証するためだけのものだ。北朝鮮の権益が侵害されない限り、どの国や地域にも脅威を与えるつもりはない」と述べ、核・ミサイル開発はあくまでも自衛手段だとして、正当性を主張しました。


北朝鮮 会合出席の狙い

北朝鮮は核・ミサイル開発をアメリカの脅威に対抗した「自衛的な措置だ」とする主張を繰り返し、トランプ政権に「敵視政策を撤回すべきだ」と重ねて要求してきました。

北朝鮮は15日、外務省傘下の軍縮平和研究所の所長名義で談話を発表し、「アメリカの核の脅威に決着をつけ、朝鮮半島と地域の平和を保障できる核抑止力を備えた」として、核・ミサイル開発を正当化しました。
そして、「誰しもがアメリカによる核戦争の挑発と、わが国への敵視政策を問題視すべきだ」と主張しています。

また、今回の会合をめぐって14日に発表した外務省の報道官談話で、国連について、「アメリカの侵略的な合同軍事演習に対するわれわれの訴えは無視し、制裁と圧迫を主張するアメリカにへつらっている」と批判しました。

北朝鮮は今月、フェルトマン国連事務次長がピョンヤンでリ・ヨンホ外相らと会談した際も「朝鮮半島情勢がこんにちの状況に至ったのは、アメリカの敵視政策と核の脅しのためだ」と主張したほか、「国連の公平性確保に関する立場を表明した」と伝え、安保理の制裁決議などに対する不満を示したものと見られます。

ICBM=大陸間弾道ミサイル級の「火星15型」の発射で核・ミサイル開発に自信を深める北朝鮮としては、アメリカのティラーソン国務長官も出席する今回の会合を従来からの立場を強調する絶好の機会と捉え、みずからの主張を強くアピールしたい思惑があると見られます。


河野外相 北朝鮮の発言は繰り返し

河野外務大臣は、会合終了後の記者会見で、「核武装した北朝鮮は決して受け入れられず、安保理決議に甚だしく違反した核・ミサイル開発を断じて容認しないとの明確なメッセージ、また、すべての国連加盟国による安保理決議の完全な履行が不可欠だという一致したメッセージを発することができた」と述べました。

そのうえで、河野大臣は「多くの国が北朝鮮における人権侵害に重大な懸念を表明したほか、いくつかの国からは、化学兵器の開発・拡散やサイバー攻撃といった北朝鮮によるその他の脅威について発言があった。国際社会として、北朝鮮に対する圧力を高め、政策を変えさせることの重要性が確認された」と述べ、北朝鮮への圧力を強化する上で極めて有益だったと振り返りました。

また、北朝鮮の代表が会合に出席したことについて、「北朝鮮の大使の発言は、これまでの立場を繰り返したにとどまったというのが私の理解だ。きょうの議題が北朝鮮だったことを考えれば、大使の出席はとくに驚くことではない」と述べました。


韓国「平和的手段で非核化を」

韓国外務省のチョ・ヒョン(趙顕)第2次官は安保理の閣僚級会合に関係国の代表として出席し、「安保理のメンバーと国際社会は北朝鮮に対する制裁を着実に実施するために一層の努力をし、北朝鮮が誠実な非核化の意思とともに、交渉のテーブルにつくまでは必要最大限の圧力をかけなければならない」と述べました。

その一方で、「挑発されて軍事衝突を招くことや対話と平和のための扉を閉ざすことはすべきではない。私たちの共通の目標は平和的な手段による北朝鮮の完全で検証可能な非核化だ」と述べ、あくまで対話を通した問題の解決を呼びかけました。


中国「軍事力行使は受け入れられない」

中国の呉海涛国連次席大使は「まだ交渉の可能性は残っており、軍事力の行使のオプションは受け入れられない。軍事力に頼れば朝鮮半島に破滅的な結果をもたらすだけだ。関係国は、制裁による圧力が対話と交渉を再開するための推進力になるよう努力すべきだ」と述べ、北朝鮮が核・ミサイル開発を停止することと引き換えにアメリカと韓国が合同軍事演習を停止することを改めて提案しました。


ロシア「軍事的緊張を高めているのは米」

ロシアのネベンジャ国連大使は「事前の通告もなく空と海から地域住民の生活を不安に陥れるような発射は容認できない」と述べ、北朝鮮の弾道ミサイル発射を強く非難する一方で、「朝鮮半島の非核化は、アメリカの防衛システムの配備を制限し、大規模な軍事演習の規模を縮小することなしには不可能だろう」と述べ、軍事的緊張を高めているのはアメリカだという主張を展開しました。


英仏「交渉のために圧力を」

安保理の閣僚級会合で、イギリスのフィールズ・アジア太平洋担当相は「キム・ジョンウン(金正恩)だけが、今、国の方向を変えることができる。われわれは彼に正しい選択をさせるため結束しなければならない」と述べ、国際社会が安保理制裁決議を着実に実施することで北朝鮮への圧力を強化し続けるべきだと主張しました。

また、フランスのドラットル国連大使は「フランスは対話の再開を望むが、それは北朝鮮が話し合いを受け入れようとする明確な意思を表示するかどうかにかかっている。北朝鮮への圧力を最大化することが、対話を可能にする最も有効な手段だと信じる」と述べ、北朝鮮を対話のテーブルにつかせるには強い圧力をかけ続けることが必要だという考えを示しました。
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◆北ミサイル攻撃に備え 住民避難の基本指針改訂へ

12月16日 6時44分   NHKニュース

北朝鮮が弾道ミサイルの開発を進めていることを踏まえ、政府は、武力攻撃の際に住民を避難させる手順などを定めた基本指針を改訂し、都道府県に対して、地下街や地下鉄の駅などを住民の避難先として指定するよう求める方針を固めました。

政府は、有事の際の国や自治体の責務などを定めた国民保護法に基づいて、武力攻撃の際に住民を避難させる手順などを示した「国民の保護に関する基本指針」を平成17年に閣議決定しました。

これについて、政府は、北朝鮮が核や弾道ミサイルの開発を進めていることを踏まえ、ミサイルによる攻撃に備えて改訂する方針を固めました。

具体的には、都道府県に対し、住民の避難先として地下街や地下鉄の駅など地下の施設を広く指定するとともに、それぞれの施設の収容人数を把握するよう求める内容を新たに明記することにしています。

さらに、弾道ミサイルが発射された際に住民が適切な行動を取ることができるよう、Jアラート=全国瞬時警報システムによる情報伝達やミサイルが落下した際の避難行動について、国と自治体が協力して周知に努めることも追記することにしています。

政府は、来週19日にも、この基本指針の改訂を閣議決定することにしています。




at 07:42 | Comment(0) | 政治

2017年12月15日

◆生活保護の生活扶助 大都市などで引き下げへ

最大5%

12月15日 12時23分  NHKニュース

生活保護で支給される食費などの生活扶助について、厚生労働省は、大都市の子どもが2人いる世帯や65歳の単身世帯などで、一般の低所得世帯の生活費を上回っていることから、最大で5%引き下げる方針を固めました。

生活保護のうち、食費や光熱費などの生活扶助は、地域や年齢、世帯人数などによって支給の基準額が決まっています。厚生労働省は5年に1度、生活扶助の基準額と、一般世帯のうち収入が低いほうから10%以内の世帯の1か月の平均支出とを比較し、その差を縮める方向で見直しを行っています。

これについて14日、厚生労働省の専門家会議は、いずれも大都市の子どもが2人いる夫婦の世帯では14%、65歳の単身世帯では8%、子どもが2人いる母子家庭では6%、それぞれ生活扶助が収入が低い世帯を上回ったとする比較結果をまとめました。

これを受けて厚生労働省は、こうした世帯の生活扶助を引き下げることを決め、具体的な引き下げ額については、収入が低い世帯との差額をそのまま適用すると大幅な減額につながることから、最大でも5%とする方針を固めました。

一方、地方の町村部の子ども1人を育てる母子家庭や子どもが1人いる夫婦の世帯では逆に収入が低い世帯を下回っているため、生活扶助を引き上げる方針です。厚生労働省は、今月中に各世帯ごとに具体的な見直しの金額を決め、来年度から反映させることにしています。
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2017年12月14日

◆首相・国連事務総長会談 北朝鮮の非核化で

圧力最大限に

12月14日 15時10分  NHKニュース

安倍総理大臣は、日本を訪れている国連のグテーレス事務総長と会談し、北朝鮮情勢について、地域の平和と安定には朝鮮半島の非核化が不可欠だとして、国連安保理の制裁決議を完全に履行し、圧力を最大限高める必要があるという認識で一致しました。

安倍総理大臣は14日、日本を訪れている国連のグテーレス事務総長と総理大臣官邸で会談しました。

会談では、緊張が続く北朝鮮情勢について意見を交わし、地域の平和と安定のためには朝鮮半島の非核化が不可欠だとして、国連安保理の制裁決議を完全に履行し、北朝鮮に対する圧力を最大限高める必要があるという認識で一致しました。

また、拉致問題についても、早期の解決が重要だという考えで一致しました。さらに、安倍総理大臣は貧困や格差の解消などを目指して、国連が掲げている「SDGs」=持続可能な開発目標の達成に向けて、グテーレス事務総長と一層緊密に連携していくことも確認しました。

会談のあとの共同記者発表で、安倍総理大臣は「国連と協力しながら、国際社会が直面するさまざまな課題に引き続き取り組んでいきたい」と強調したのに対し、グテーレス事務総長は「朝鮮半島の非核化という安保理が目指す目標に向けて、日本と手を携えていきたい」と応じました。
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◆自公 来年度の税制改正大綱 きょう正式決定

12月14日 4時39分   NHKニュース

自民・公明両党は、所得税の控除の仕組みを見直して、年収850万円を超える会社員らを増税とする一方、自営業者を減税とするなどとした来年度の税制改正大綱を、14日、正式に決定することにしています。

自民・公明両党は13日、税制調査会長らが会談し、来年度の税制改正大綱の内容を固めました。

この中では、焦点となっていた所得税の控除の見直しについて、会社員や公務員の税の負担を軽くする「給与所得控除」を一律10万円縮小するとともに、年収850万円以上の人は、控除の上限を195万円で頭打ちとする一方、すべての納税者が対象になる「基礎控除」は今より10万円引き上げるとしていています。

見直しは2020年1月から実施され、原則として、年収850万円を超える会社員らが増税となる一方、自営業者は減税となります。ただ、年収850万円を超える人でも、22歳以下の子どもがいる人や、重度の障害があって介護が必要な家族らと生計をともにしている人は、増税にならない仕組みを導入します。

また、「たばこ税」については、「紙巻きたばこ」は来年10月から2021年までかけて1本当たり3円増税するほか、「加熱式たばこ」も2022年までかけて「紙巻きたばこ」の税額のおよそ70%から90%まで引き上げるとしています。

さらに、観光分野の政策に充てる財源を確保するため、日本を出国する際に1人当たり1000円を徴収する「国際観光旅客税」を2019年1月から導入するほか、自治体が森林整備を行う財源を確保するため1人当たり年間1000円を個人住民税に上乗せして徴収する「森林環境税」を2024年度から導入することも盛り込んでいます。

自民・公明両党は14日、税制調査会長や政務調査会長らが会談し、来年度の税制改正大綱を正式に決定することにしています。
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