2015年06月17日

◆維新の安保対案、骨子判明

〜経済危機での派遣認めず 〜

(朝日新聞デジタル 6月17日(水)5時0分配信 )

 維新の党が今国会に提出する安全保障関連法案の対案の骨子が16日、明らかになった。集団的自衛権を使って中東・ホルムズ海峡で機雷を取り除くケースを念頭に、「経済危機」といった理由だけで自衛隊を送ることができないようにする。安倍晋三首相は同海峡での機雷除去に強い意欲を示しており、修正協議になった場合の焦点になりそうだ。対案は来週にも国会に提出する。

 維新は、政府が「限定的」とする集団的自衛権の行使の範囲について、個別的自衛権の考え方の拡大で対応できるとしている。だが、対案骨子は集団的自衛権の要件となる「存立危機事態」を前提に書かれており、維新が集団的自衛権を認めるのかどうかが問われそうだ。

 維新内には自民、公明両党との法案の修正協議に前向きな声もあるが、野党や憲法学者からは法案が違憲だという批判も強まっている。こうした議論を抜きに修正協議を優先させることになれば、憲法と法案をめぐる問題が置き去りになる可能性もある。

◆維新の安保対案 骨子判明

〜経済危機での派遣認めず〜 

(2015年6月17日05時00分   朝日新聞)

 維新の党が今国会に提出する安全保障関連法案の対案の骨子が16日、明らかになった。集団的自衛権を使って中東・ホルムズ海峡で機雷を取り除くケースを念頭に、「経済危機」といった理由だけで自衛隊を送ることができないようにする。安倍晋三首相は同海峡での機雷除去に強い意欲を示しており、修正協議になった場合の焦点になりそうだ。対案は来週にも国会に提出する。

 維新は、政府が「限定的」とする集団的自衛権の行使の範囲について、個別的自衛権の考え方の拡大で対応できるとしている。だが、対案骨子は集団的自衛権の要件となる「存立危機事態」を前提に書かれており、維新が集団的自衛権を認めるのかどうかが問われそうだ。

 維新内には自民、公明両党との法案の修正協議に前向きな声もあるが、野党や憲法学者からは法案が違憲だという批判も強まっている。こうした議論を抜きに修正協議を優先させることになれば、憲法と法案をめぐる問題が置き去りになる可能性もある。(鶴岡正寛、藤原慎一)

2015年06月16日

◆国会、9月まで延長へ

〜安保関連法案の成立期す〜

(2015年06月16日 03時00分  読売新聞)

 政府・与党は、24日までの今国会の会期を9月まで延長する方向で調整に入った。

 集団的自衛権の限定行使などを可能にする安全保障関連法案の成立を期すには、大幅な延長が避けられないと判断した。

 政府・与党は、関連法案について〈1〉衆院平和安全法制特別委員会で80〜90時間審議〈2〉24日の会期末前後に衆院通過〈3〉参院でも同程度の審議時間を確保し、8月上旬までに成立――というスケジュールを考えていた。

 安倍首相は、8月15日までに「戦後70年談話」の発表を予定している。8月下旬には中央アジア訪問を予定しているほか、9月には自民党総裁選も控えている。こうした政治日程も考慮していた。首相は70年談話で、戦後50年の村山首相談話などに明記された「おわび」という文言に後ろ向きだ。野党の批判も予想されるため、首相は国会閉会後に発表する意向だった。

2015年06月15日

◆会期末前、駆け引き激化

◆会期末前、駆け引き激化
〜与党は大幅延長方針〜

(2015年06月14日 22時36分  読売新聞)

 労働者派遣法改正案の早期採決に反発し、民主、共産両党が衆院すべての委員会審議を欠席するなど混乱していた国会は、15日から正常化する見通しとなった。

 審議に復帰する民主党は、日本年金機構の個人情報流出問題などで政府への追及を強める構えだ。政府・与党は、最重要課題と位置付ける安全保障関連法案の審議日程をにらみ、24日までの今国会会期を大幅延長する方針で、与野党の駆け引きが活発化しそうだ。

 自民、民主、維新の3党は12日、衆院厚生労働委員会で審議が終結した派遣法改正案について、19日に同委員会で補充質疑を行うことなどで国会を正常化させることを確認した。15日朝の与野党国会対策委員長会談で正式合意する方向で、同法案の委員会採決は19日以降となる見通しだ。

 政府・与党が最も懸念するのは、安保関連法案の衆院平和安全法制特別委員会での審議状況だ。与党側は、委員会採決までの審議時間の目安を「80〜90時間」としているが、年金情報流出問題の余波などで審議が停滞し、通算の審議時間は12日時点で約42時間にとどまっている。今後も17日に党首討論を控えるなど十分に審議時間が確保できない可能性もあり、月内の衆院通過は微妙な情勢だ。

 政府・与党としては、民主党との対立がこれ以上深まれば、安保関連法案の審議に影響しかねないと判断し、派遣法改正案の補充質疑に応じることを決めたとみられる。

2015年06月14日

◆クリントン氏が決起集会 


 〜米大統領選へ本格始動〜

 【ニューヨーク共同】来年11月の米大統領選で民主党の最有力候補と目されるヒラリー・クリントン前国務長官(67)が13日、大規模な決起集会をニューヨークで開き、「私はあなた方の擁護者になる」と述べ、普通の米国民のために出馬すると強調した。

 同氏の陣営が、長い選挙運動の「公式キックオフ」と位置付ける重要イベント。クリントン氏は同日から18日にかけて中西部アイオワや東部ニューハンプシャーなど重要4州を訪問、選挙戦を本格化させる。

 クリントン氏は「繁栄や民主主義は金持ちのためにあるのではない」と述べ、国民が幅広く繁栄を分かち合うための経済をつくると強調した。

<2015/06/14 05:06 【共同通信】>

2015年06月12日

◆派遣法、来週にも衆院通過

〜審議終了に民主、共産反発〜

 衆院厚生労働委員会は12日午後、企業の派遣労働者受け入れ期間の制限をなくす労働者派遣法改正案の審議を終えた。ただ自民、公明両党は野党に配慮して同日中には採決せず、17日にも行う方針だ。賛成多数で可決される見込みで、改正案は来週中に衆院を通過する見通しとなった。

 審議終了には民主、共産両党が反対したが、渡辺博道委員長(自民)が終結を宣言した。民主などは早期採決を目指す与党の委員会運営に反発。12日午前に続き、午後の委員会も欠席した。維新の党は出席した。

 改正案の審議は参院に移るが、民主党などは不安定な雇用を拡大させるとして徹底抗戦する構えだ。

<2015/06/12 15:53 【共同通信】>

◆派遣法案、先送りし来週採決へ

〜民主や共産反発で、衆院厚労委〜

 衆院厚生労働委員会は12日午前の理事会で、企業の派遣労働者受け入れ期間の制限をなくす労働者派遣法改正案について、同日中の委員会採決を見送ることを決めた。自民、公明両党は当初、12日の採決を予定していたが、民主、共産などの反発に配慮し、来週へ先送りした。

 12日の委員会は、野党側が開会に抵抗したため約10分遅れで、安倍晋三首相出席の審議に入った。首相出席の審議は事実上、採決の前提となる。衆院平和安全法制特別委も派遣法案採決に抵抗して民主、共産が欠席し、開会が約10分遅れるなど混乱が波及した。

<2015/06/12 11:17 【共同通信】>

◆大都市高齢者の移住推進

〜政府の地方創生基本方針素案〜

 政府の地方創生施策に関する2016年度予算編成の指針となる基本方針の素案が11日、明らかになった。東京圏など大都市から地方への高齢者の移住推進を明記し、受け入れ拠点の整備に向けたモデル事業を16年度に始めるとした。閣僚や有識者による「まち・ひと・しごと創生会議」で12日議論し、今月下旬に正式決定する。

 政府は、高齢者の移住推進により東京一極集中の是正につなげたい考えだが、自治体からは「負担の押し付けになる」などと反発の声が上がっている。

 素案は、大都市の高齢者が健康なうちに移り住み、医療や介護が必要な時に受けられる地域づくりの実現を目指すと強調。

<2015/06/12 02:00 【共同通信】>

◆学者の「違憲」発端に激論 

〜安保関連法案:与野党〜

<毎日新聞 (最終更新 06月11日 23時44分)>

 衆院憲法審査会は11日、前回会合で参考人の憲法学者3人が「憲法違反」と批判した安全保障関連法案について与野党が激論を交わした。自民、公明両党は、関連法案は合憲だとしたうえで、国の安全保障政策を決めるのは政治家だと強調。違憲論が広がらないよう火消しを図った。これに対し民主党は、専門家の主張を援用して法案の土台を崩す戦術に出た。

 自民党の高村正彦副総裁は、憲法9条と自衛権の関係に言及した1959年の最高裁砂川事件判決について「この法理を超えた解釈はできない」と指摘。同判決が認めた「自国の平和と安全を維持し、存立を全うするために必要な自衛の措置」は集団的自衛権と個別的自衛権を区別していないとしたうえで、「必要な措置にどのようなものがあるかは、国民の命と平和な暮らしを預かる政府、国会が不断に検討する必要がある」と強調した。

 高村氏とともに関連法案作りを主導した公明党の北側一雄副代表は「9条のもとで自衛の措置がどこまで許されるかが、昨年7月の閣議決定に至るまで与党協議の最大の論点だった」と述べ、集団的自衛権を行使できないという従来の憲法解釈の変更は、政府・与党による慎重な議論の結果だと説明した。

 これに対し、民主党の枝野幸男幹事長は「(砂川判決の)論点は個別的自衛権の合憲性であり、集団的自衛権の行使の可否はまったく問題になっていない」と主張。砂川判決後も政府が長年、集団的自衛権行使を認めてこなかったことを理由に、「判決は行使容認には到底結び付かない」と批判した。

 憲法学者3人の指摘をどう評価するかを巡っても与野党で意見が分かれた。高村氏は、54年の自衛隊創設当初もほとんどの憲法学者は違憲だと主張していたと指摘。「自衛隊や日米安全保障条約が抑止力として働き、平和と安全を維持してきた」と述べ、今回の法案も将来的に国民の支持を得られるという自信をにじませた。

 しかし、枝野氏は「既に確立した解釈との論理的整合性(があるかないか)は政治性を帯びる問題ではなく、専門家に委ねるべきだ」と反論。「専門家の指摘を無視して解釈を一方的に都合よく変更する姿勢は、法の支配とは対極そのものだ」と批判した。共産党の赤嶺政賢氏も「参考人の指摘に対して政府が9日に発表した見解はまったく反論になっていない」と述べ、関連法案の廃案を求めた。

 維新の党の井上英孝氏は、関連法案で自衛隊による後方支援任務が拡大することに関し「武力行使との一体化と解される可能性がある」と指摘した。次世代の党の園田博之氏は関連法案を評価した。

 4日の審査会では、長谷部恭男早稲田大教授、小林節慶応大名誉教授、笹田栄司早稲田大教授がそろって違憲と主張した。【高橋克哉、田中裕之】

2015年06月11日

◆高村氏と枝野氏が激論

〜憲法審査会で〜

<毎日新聞 (最終更新 06月11日 13時17分)>

衆院憲法審査会(保岡興治会長)は11日午前、自由討議を行い、4日の審査会で参考人の憲法学者3人が安全保障関連法案を「憲法違反」と主張したことについて各党が意見を述べた。自民党の高村正彦副総裁は「憲法の番人は最高裁であり、憲法学者ではない」と述べ、関連法案と過去の政府見解は整合性が取れていると強調した。これに対し、民主党の枝野幸男幹事長は「専門家の指摘を無視して憲法解釈を都合よく変更する姿勢は、法の支配とは対極そのものだ」と真っ向から反論した。

 ◇高村氏「違憲批判当たらず」/枝野氏「法の支配とは対極」

 高村氏は、集団的自衛権の限定的な行使を認める論拠として1959年の最高裁の砂川事件判決を挙げ、「必要な自衛の措置を取りうることは国家固有の権能の行使として当然と言っている」と指摘。同判決は集団的自衛権の行使を想定していないという批判に対して「はっきり誤りだ」と明言した。そのうえで、今回の憲法解釈変更を「合理的な解釈の限界を超えるものではなく、違憲との批判はまったく当たらない」と述べた。

 公明党の北側一雄副代表は「9条で自衛の措置がどこまで許されるかが、昨年7月の閣議決定に至るまで与党協議の最大の論点だった」と表明。「学界で、自衛隊や日米安保条約が違憲かどうかという議論はあっても、わが国の安全保障環境を踏まえつつ、9条と自衛の措置の限界について突き詰めた議論がなされたということを私は知らない」と述べ、憲法学者から相次ぐ関連法案への違憲論をけん制した。

 これに対し、枝野氏は「国内を代表する憲法学者がそろって憲法違反と述べたのは重大だ。こうした声を軽視するのは国会の参考人質疑の軽視につながる」と強調。砂川判決について「個別的自衛権について指摘したものであり、論理のつまみ食いは法解釈の基本に反する」と政府・与党の姿勢を批判した。

 維新の党の井上英孝氏は、集団的自衛権行使が限定的に容認される場合はあるとしながらも「関連法案は憲法上疑義なしとは言えない」と述べ、共産党の赤嶺政賢氏は「明確に憲法に違反する法案は廃案にすべきだ」と訴えた。一方、次世代の党の園田博之氏は「国会審議を通じて立憲主義は担保される」と政府・与党に理解を示した。

 4日の審査会では、自民党推薦の長谷部恭男早稲田大教授が「従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない」などと批判。民主党推薦の小林節慶応大名誉教授と維新の党推薦の笹田栄司早稲田大教授も関連法案を違憲と主張した。【高橋克哉】