2015年02月05日

◆2億ドル支援増額で検討へ

(2月5日 4時49分   NHKニュース)

ヨルダン政府が、イスラム過激派組織「イスラム国」への報復措置を取ったことを受けて、政府内では「報復が連鎖するおそれがある」という見方が出ていて、政府は中東地域の安定に向けて「イスラム国」対策として表明したおよそ2億ドルの支援を増額する方針で、今後、具体策の検討を進めることにしています。

イスラム過激派組織「イスラム国」が拘束していたヨルダン軍のパイロットを殺害したとする映像が公開されたことへの報復措置として、ヨルダン政府は、4日「イスラム国」が釈放を要求していたリシャウィ死刑囚ら2人の死刑を執行しました。

これについて政府内からは、「『イスラム国』側がさらに報復を行うなど、報復が連鎖して中東地域の不安定さが増すおそれがある」という見方や、「『イスラム国』の主張に賛同する過激派組織が今後、世界各地でテロを引き起こすきっかけになりかねない」といった指摘が出ています。

政府は、テロには決して屈しないとして、引き続き中東地域の安定に貢献していくことにしていて、安倍総理大臣は、4日の国会答弁で、「国際社会と連携しつつ、人道支援をさらに拡充し、テロとの闘いにおけるわが国の責任をきぜんとして果たしていく決意だ」と述べました。

政府は、安倍総理大臣が先月の中東訪問で、「イスラム国」対策として表明した、およそ2億ドルの支援を増額する方針で、イラクやシリア、その周辺国の難民や避難民に対する食糧や医療といった人道支援の拡充など、現地の要望も踏まえて、今後、具体的な内容の検討を進めることにしています。

◆テロ許さず…衆院決議案採択へ

<毎日新聞 2015年02月05日 02時31分 > 

 イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)による日本人人質事件を受けた衆院の決議案の全文が4日、判明した。殺害に対し「我が国および国民はテロリズムを断固として非難するとともに、決してテロを許さない姿勢を今後も堅持する」とテロに屈しない姿勢を表明する。5日の衆院本会議で全会一致で採択される見通し。

 決議はISを「非道、卑劣極まりないテロ行為を行ったことを強く非難する」と同時に、中東・アフリカ諸国への人道支援を拡充するよう政府に要請。在外日本人の安全確保に万全の対策を講ずることも求める。

 自民党は当初、「あらゆる形態のテロリズムを断固として非難する」「テロと闘う国際社会との連携、取り組みを一層強化するよう政府に要請する」などの表現を検討したが、野党から「表現が強すぎる」などの指摘があり削除した。

 野党からは、安倍晋三首相2億ドルの支援を表明した際の表現がISを刺激したのではないかとの指摘が出ている。ただ、人道支援の拡充の必要性では与野党とも一致しており、決議に盛り込んだ。【佐藤慶】

 ◇衆院テロ非難決議案・全文◇

 衆院の「シリアにおける邦人へのテロ行為に対する非難決議」案の全文は以下の通り。

    ◇

 今般、シリアにおいて、ISIL(イスラム過激派組織「イスラム国」)が二名の邦人に対し非道、卑劣極まりないテロ行為を行ったことを強く非難する。

 このようなテロ行為は、いかなる理由や目的によっても正当化されないものである。我が国及び我が国国民は、テロリズムを断固として非難するとともに、決してテロを許さない姿勢を今後も堅持することをここに表明する。

 我が国は、中東・アフリカ諸国に対する人道支援を拡充し、国連安保理決議に基づいて、テロの脅威に直面する国際社会との連携を強め、これに対する取組を一層強化するよう、政府に要請する。

 さらに、政府に対し、国内はもとより、海外の在留邦人の安全確保に万全の対策を講ずるよう要請する。

 最後に、本件事案に対する我が国の対応を通じて、ヨルダンを始めとする関係各国が我が国に対して強い連帯を示し、解放に向けて協力してくれたことに対し、深く感謝の意を表明する。

 右決議する。

◆憲法改正発議、参院選後で一致

〜首相と船田氏〜

(2015年02月04日 22時29分  読売新聞)

 安倍首相は4日、自民党憲法改正推進本部の船田元・本部長と首相官邸で会談し、国会での憲法改正の発議は、来夏の参院選後になるとの見通しで一致した。

 船田氏によると、会談で船田氏が「議論の進み具合を考えると、最初の発議は参院選後になるのではないか」と述べたのに対し、首相は「そういうことかもしれないね」と応じたという。改正項目については「大いに議論し、中身は丁寧に絞るべきだ」と語ったという。

 発議には衆参両院で3分の2以上の賛成が必要だが、与党は参院で3分の2を下回っており、次期参院選で3分の2以上の改憲勢力を確保する必要がある。

2015年02月04日

◆特定秘密有無明らかにできず

(2月4日 18時42分   NHKニュース)

安倍総理大臣は衆議院予算委員会の集中審議で、イスラム過激派組織「イスラム国」による日本人殺害事件で、政府が収集した情報には特定秘密に指定される情報が含まれている可能性があるものの、協力を要請した相手国との関係もあり、指定の有無自体も明らかにすることはできないという考えを示しました。

衆議院予算委員会は、4日、経済と外交などをテーマに集中審議を行いました。

この中で、安倍総理大臣は、イスラム過激派組織「イスラム国」による日本人殺害事件への対応について、「これまで培ったあらゆるチャンネル、ルートを駆使して情報の収集や協力の要請を行った。外国における邦人に対するテロ事件であることから、特定秘密に該当しうる情報が含まれうるが、いちいちの事案について、『これは含まれるかどうか』ということは差し控えたい」と述べました。

そのうえで、安倍総理大臣は「例えば、私がある首脳と電話会談し、その内容に『特定秘密に当たるものがあった』ということは、相手方にとって、そういう情報を渡していることが公になる。私であれば、公になる国の首脳に秘密は絶対に伝えない。情報の提供を依頼した以上、こちら側にも義務がかかっており、情報を提供したかどうかの有無は一切、言わない条件で情報提供を受けている」と述べました。

そして、安倍総理大臣は「新しい仕組みを作ったという意味で、秘密が正しく国民の命を守るために管理されるようになった。『知る権利』などとの関係でも、国民の代表の国会や国会によって選ばれた総理大臣との関係も整備された。特定秘密に指定されていれば、しっかりとルールができたわけで、そのルールのなかで対応していく」と述べました。

また、安倍総理大臣は、今月18日からアメリカで開かれるテロ対策の国際会議について、「日本は参加する予定だ。当初は首脳級という話もあったが、外相級、あるいは閣僚級、事務次官級ということも含めて、アメリカ側と調整している」と述べました。

◆「責任は私にある」

〜日本人2人殺害映像で首相〜

(2015年02月04日 13時00分   読売新聞)

 安倍首相は4日午前の衆院予算委員会で、イスラム過激派組織「イスラム国」がヨルダン軍パイロットを殺害したとする映像を公開したことについて、「誠に言語道断であり、非道、卑劣極まりないテロ行為に強い憤りを覚える。許し難い暴挙であり、断固非難する」と語った。

 ヨルダンに対しては、「日本国民を代表し、心からお悔やみを申し上げる。ヨルダン国民の皆様に連帯の意を表したい」と弔意を表した。

 これに関連し、首相は同日午前、「我が国は国際社会と連携し、人道支援を更に拡充し、テロとの闘いを進める国際社会で、その責任を毅然きぜんと果たす」との声明を発表した。

 一方、首相は4日午前の衆院予算委で、「イスラム国」に日本人2人が殺害されたとみられる事件について、「このような結果になったのは大変残念。その責任を引き受けるのは当然だ。すべからく国の最高責任者である私にある」と述べた。

◆首相、9条改正へ意欲

〜自衛隊任務の拡大視野〜

 安倍晋三首相は3日の参院予算委員会で、邦人人質事件に絡み、自衛隊任務の拡大を視野に入れた憲法9条改正に意欲を示した。「自民党は既に9条の改正案を示している。なぜ改正するかと言えば、国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」と述べた。

 外国で拘束された日本人を自衛隊が救出できるよう9条改正を求めた野党議員に対し答えた。

 政府は今国会に提出する安全保障法制で、現行憲法の枠内で領域国の同意がある場合の邦人救出任務を可能とする関連法改正を目指している。だが、成立しても中東の過激派「イスラム国」が支配するシリアでの邦人救出任務は領域国の同意が得られず困難だ。

<2015/02/04 00:56 【共同通信】>

2015年02月03日

◆緊急事態管理庁の創設

〜安倍首相:「年度内に成案」〜

<毎日新聞 (最終更新 02月03日 13時30分)>

 安倍晋三首相は3日午前の参院予算委員会で、大地震や原発事故などの複合災害に一元的に対応する「緊急事態管理庁(日本版FEMA)」の新設について「今年度内をめどに成案を得たい」と述べた。同庁に自衛隊や海上保安庁、警察、消防などを動員できる権限を持たせ、縦割り行政を排し、迅速に対応できるようにするのが狙い。公明党の横山信一氏に対する答弁。

 首相は「国家の緊急事態にあたっては国民の生命、財産を守るために、政府全体として総合力を発揮して対処することが求められる。最も総合力が発揮できる体制の検討を進めていく」と語った。

 東日本大震災では省庁の連携不足による対応の遅れが指摘された。米国では「米連邦緊急事態管理局(FEMA)」が緊急援助支援などを統括しており、首相は「主要各国の危機管理体制も参考にする」と述べた。

 政府は昨年8月に日本版FEMA創設に向けた検討会議を設けた。新しい省庁を設けるのか、現在の省庁の枠組みを維持したまま組織横断的な体制を作るのか検討しており、今年度中に結論を出す方針。【水脇友輔】

◆テロ対策を急ピッチ強化

〜サミット・東京五輪へ〜

(2015年02月03日 12時42分  読売新聞)

 政府は3日午前、イスラム過激派組織「イスラム国」による日本人人質事件を受け、「国際組織犯罪等・国際テロ対策推進本部」(本部長・菅官房長官)の会合を首相官邸で開いた。

 イスラム国による日本人への新たなテロの警告を踏まえて、テロリストの国内流入を防ぐ「水際対策」や海外在留日本人の安全確保の徹底を確認した。来年は国内で先進7か国首脳会議(G7サミット)が開催されるほか、2020年には東京五輪・パラリンピックを控えており、政府は急ピッチでテロ対策強化を進める方針だ。

 菅氏は会合の冒頭で「我が国を巡るテロの脅威が現実のものになる。その認識を共有し、テロの未然防止、海外の邦人の安全確保に努めていかなければならない」と強調した。そのうえで、菅氏は、現状の国内テロ対策が機能しているかどうかを確認するよう関係省庁に指示した。

 会合では、テロの未然防止策として〈1〉外国の関係機関と連携して情報収集・分析を強化〈2〉テロリストの入国阻止のため、厳格な入国審査を徹底〈3〉空港や公共施設など重要施設の警戒強化――などの方針が確認された。

 日本は、イスラム国によるテロの警告に加えて、サミットや東京五輪・パラリンピックに向けて国際的な注目が集まっており、「『宣伝効果』を期待するテロリストによる攻撃の危険性は高まっている」(政府関係者)との指摘も出ている。

◆各国の日本人学校に安全確保

〜文部科学相〜

(2015年2月3日13時26分   朝日新聞)



 過激派組織「イスラム国」による邦人人質事件を受け、下村博文・文部科学相は3日の閣議後の記者会見で、世界各地の日本人学校など139校に対して子どもの安全を確保するよう求める通知を出したと発表した。通知は2日付で、現地の警察当局に警備強化を申し入れることなどを求めている。エジプトやサウジアラビアなど中東地域の12校には文科省の担当者が電話で注意喚起したという。
 また、国内の大学に対しても通知を出し、シリアやイラクなどに留学を予定している学生について、渡航先や時期を変更するよう促した。

◆安保関連法案、適用困難と認識

〜首相、、「イスラム国」に〜

(2015年2月3日05時48分  朝日新聞)

 安倍晋三首相は2日の参院予算委員会で、過激派組織「イスラム国」による邦人人質事件のようなケースについて、「今度の(安全保障)法制には邦人救出なども入っているが、(人質)事案と直接かかわることではない」と述べた。政権は今国会の重要法案として、自衛隊が海外で邦人を救出できるようにする安全保障関連法案の成立をめざすが、「イスラム国」には適用が困難との認識を明らかにしたものだ。

 首相は1月25日のNHKの番組で「イスラム国」による人質事件を念頭に、「このように海外で邦人が危害にあった時、自衛隊が持てる能力を十分に生かせない」と述べ、邦人救出のための法整備の必要性を強調した。一方、公明党や野党からはこの発言について、人質事件と安保関連法案を関連づけたものとして懸念や批判も出ていた。

 昨年7月の安全保障法制に関する閣議決定では、「領域国の受け入れ同意がある場合」に限り、自衛隊が「武器使用を伴う在外邦人の救出に対応できるようにする」とした。政府は自衛隊法改正を含めた法整備を検討している。(山田明宏)