2015年06月23日

◆延長国会でも攻防続く見通し

〜安保関連法案〜

(6月23日 4時52分   NHKニュース)

今の国会の会期が9月27日まで95日間延長されたのを受け、政府・与党は最大の焦点である安全保障関連法案を来月初めには衆議院を通過させ、確実に成立させたい考えなのに対し、民主党などは法案の問題点をさらに追及していく方針で、延長国会でも攻防が続く見通しです。

国会は、22日夜に開かれた衆議院本会議で、24日までの今の国会の会期を9月27日まで、通常国会としては最長となる95日間延長することを、自民・公明両党や次世代の党などの賛成多数で議決しました。

安倍総理大臣は「この国会は『平和安全法制』など戦後以来の大改革を断行する『改革断行国会』だ。十分な審議時間を取って徹底的に議論し、成立を目指したい」と述べ、最大の焦点である安全保障関連法案を、審議を尽くしたうえで成立させる決意を示しました。

与党側は、独自の対案を基に各党に協議を呼びかける方針を示している維新の党から、法案審議への協力を取り付けることを模索していて、来月初めには衆議院を通過させたい考えです。

ただ、衆議院の特別委員会で、採決に先立つ公聴会開催のめども立っていないことから、与党内には、法案の衆議院通過は来月中旬以降にずれ込むのではないかという見方も出ています。

これに対し、民主党などは「95日間の延長はあまりにも非常識で長すぎる」と反発していて、岡田代表は「国会をいったん閉じて、法案を再整理して出し直すのが本来の在り方だ」と政府・与党の対応を批判しました。

民主党などは、憲法学者や元内閣法制局長官らから「法案は憲法違反だ」という指摘が相次いでいることを踏まえて、法案の問題点をさらに追及していく方針です。

また、維新の党は、対案の取りまとめを進める一方、与党側の今後の国会対応などの出方を慎重に見極める構えで、安全保障関連法案を巡って延長国会でも攻防が続く見通しです。

◆自民党:9月20日に総裁選

<毎日新聞 2015年06月23日 02時30分>

 自民党は22日、安倍晋三総裁(首相)の任期満了(9月30日)に伴う党総裁選を9月8日告示、同20日投開票の日程で行う方針を固めた。党関係者が明らかにした。

 党則では、国会議員による投票を「総裁の任期満了日前10日以内」に行うとしており、この範囲で最も早い投票日となる。今国会会期は同27日まで大幅延長されるため、国会開会中の総裁選となるが、首相が同25日以降の国連総会に出席するための環境を整える狙いもありそうだ。

 総裁選は今のところ首相の再選が確実視されており、無投票となる可能性もある。【影山哲也】

◆安倍談話、閣議決定しない方針

〜公明などの懸念も考慮か〜

(2015年6月23日00時25分   朝日新聞)

 安倍晋三首相は戦後70年を迎える今夏に発表する「安倍談話」について、閣議決定をしない方針であることがわかった。首相周辺が22日、明らかにした。閣僚の同意が必要な閣議決定には、連立を組む公明党との事前調整が避けられない。閣議決定をしないことで、首相自身の歴史観を談話に反映する判断をしたものとみられる。

 過去の談話を大きく書き換えることへの懸念は、野党だけでなく公明党など与党内からも上がっている。また、中国や韓国も安倍談話の内容を注視している。内閣総務官室によると、閣議決定したメッセージは「首相談話」と呼ばれ、それ以外は「首相の談話」として区別される。談話を閣議決定せず、安倍首相の個人的な「首相の談話」とすることで、そうした懸念も考慮したものとみられる。

 首相はこれまで「侵略」「心からのおわび」などを明記した戦後50年の村山談話や60年の小泉談話を「全体として引き継ぐ」と語っている。一方、「植民地支配」「おわび」といった文言を安倍談話に盛り込むことについて、「同じことを入れるのであれば談話を出す必要はない」などと否定的な考えを示している。

2015年06月22日

◆政府間解決を最終決着に

〜韓国外相 慰安婦問題は〜

(6月22日 19時21分  NHKニュース)

韓国のユン・ビョンセ(尹炳世)外相は、22日、NHKとの単独インタビューで、いわゆる従軍慰安婦の問題で、日韓の政府間協議で解決が図られれば、それを最終決着とし、韓国側から再び問題として提起することはないという考えを示しました。

日韓の国交正常化50年に合わせて来日している韓国のユン・ビョンセ外相は、22日、都内でNHKのインタビューに答え、「国交正常化50年をよいきっかけとして生かすことができれば、両国の新しい50年に向けての転換点になるのではないか」と述べて、関係改善への意欲を表しました。

そして、いわゆる従軍慰安婦の問題について、ユン外相は、「明確に解決できれば、再び論じる理由はない」と述べ、今後の政府間協議で解決策に合意することができれば、それを最終決着とし、再び提起することはないという考えを示しました。

こうした発言は、慰安婦の問題を巡って、政府間協議で解決が図られても、再び韓国側から問題として提起されるのではないかという、日本側の根強い懸念を払拭(ふっしょく)するねらいがあるものとみられます。
韓国政府の当局者によりますと、21日の外相会談でもこうした日本側の懸念を巡って、踏み込んだ議論があったということで、慰安婦を巡る協議の進展につながるか注目されます。

また、日韓両国が、中国を加えた3か国の首脳会議の年内開催を目指していることについて、ユン外相は、「実現すれば、韓国と日本両国の首脳が会えるきっかけになるのではないかと思っている」と述べ、3か国の首脳会議に合わせる形で日韓首脳会談を実現させたいという考えを示しました。

◆国会95日延長

〜「安保」成立期す:政府・与党〜

(2015年06月22日 13時28分  読売新聞)

 政府・与党は、最重要課題と位置づける安全保障関連法案を確実に成立させるため、24日に会期末を迎える今国会の会期を9月27日まで、95日間延長する方針を決めた。

 通常国会の延長幅としては過去最長となる。22日午後に安倍首相と公明党の山口代表が会談して最終決定した。会期延長は、同日夜の衆院本会議で議決される。

 自民、公明両党の幹事長、国会対策委員長らは22日午前、国会内で会談し、延長幅について最終的な協議を行った。野党に延長幅を伝えた後、衆参両院議長に延長を申し入れる。

 政府・与党は、衆院で安保関連法案を採決するには「80〜90時間」の審議が必要とみているが、21日時点で約51時間にとどまる。野党側は、安保法案について「憲法違反」と主張して反対姿勢を強めており、衆院通過は7月にずれ込むとの見方が強まっている。

 与党は参院での審議が難航した場合に備え、衆院通過から60日後に衆院の3分の2以上の賛成で法案を再可決できる「60日ルール」の適用も視野に入れ、3か月の大幅延長に踏み切ることにした。

 一方、参院選挙制度改革をめぐる議論も難航しており、自民党参院執行部は今国会での実現を期すため、大幅延長の必要性を主張していた。

◆切るしかなかった・訪日カード

〜韓国、訪米土壇場キャンセル〜

(2015.6.22 00:45更新    産經新聞)

【ソウル=藤本欣也】韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権が尹炳世(ユン・ビョンセ)外相の訪日を決断した背景には、「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産への登録をめぐる問題を打開するには「訪日カード」を切るほかないという切迫した事情があった。それだけに今回の会談を外交成果としてアピールしている。

 聯合ニュースによると、尹外相は会談後、「円満に妥結しようという共通認識をもって緊密に協議することにした」と記者団に語った。同ニュースは、世界文化遺産登録に際して強制徴用の歴史を反映させることで事実上合意したと報道。尹外相によると、3回目となる日韓の当局間協議が近く行われ、詳細が明らかにされるという。

 韓国メディアは最近、日中首脳会談や安倍晋三首相の訪米成功などを受け、傍観するだけの韓国外交を厳しく批判。韓国の孤立を避けるためにも日韓首脳会談の早期実施を求めている。ある世論調査では「安倍首相による(戦後70年)談話が不十分な内容でも韓日首脳会談を開催すべきか」に56・3%が「すべきだ」と回答。尹外相訪日は世論対策という側面もあった。

また、韓国側には日韓の関係改善を求める米国に対し、努力姿勢を強くアピールしなければならない事情もあった。朴大統領は、中東呼吸器症候群(MERS、マーズ)コロナウイルスへの国内対応を優先させて、今月中旬の米国訪問を土壇場で延期。今秋の訪米を再調整しているとされる。

 世界遺産登録をめぐっても、韓国側は、世界遺産委員会で7月上旬に登録の可否が決まる前に日本の譲歩を引き出したいのが本音。委員会で韓国の主張が認められなかった場合、韓国外交は国内で批判の矢面に立たされ、尹外相の辞任を求める声も高まりかねない。

◆日中:食品輸入規制緩和で協議

〜局長級協議開く:関係悪化後初〜

毎日新聞 2015年06月21日 20時49分(最終更新 06月21日 23時39分)

 東京電力福島第1原発事故を受けて中国が続けている日本産食品の輸入規制の緩和に向け、日中両国が北京で19日に局長級の協議を開いたことが21日分かった。この問題での日中局長級の協議が明らかになったのは、2012年9月の沖縄県・尖閣諸島の国有化で日中関係が悪化して以降初めて。

 日中関係筋によると、農林水産省の担当局長が19日、中国で食品の品質検査を担当する省庁幹部と北京で会った。日本側は食品の安全性を訴え、中国に対して輸入規制の緩和を要請。今後はさらにハイレベルの協議も模索するとみられる。(共同)

◆安倍氏と朴氏、記念式典出席へ

〜当初は欠席予定〜

(2015年06月21日 22時44分  読売新聞)

 日韓両政府は21日、22日に東京とソウルで行う日韓基本条約調印50周年の記念式典に、両首脳がそれぞれ出席すると発表した。

 安倍首相が東京、朴槿恵パククネ韓国大統領がソウルで開かれる式典に出席し、祝辞を述べる。両首脳は当初、欠席の予定だったが、岸田外相は21日の日韓外相会談後、記者団に「両国の協力の一環として出席することになった」と語った。

◆日韓、世界遺産問題ともに譲歩

〜慰安婦問題はなお隔たり〜

(2015年6月22日05時00分   朝日新聞)

 日韓国交正常化50周年の節目に、韓国外相の来日が実現した。対立していた世界文化遺産の登録問題も前進。両国関係の改善に弾みがついた。しかし、最大の懸案の慰安婦問題をめぐり、両国の主張には依然として隔たりがある。安倍晋三首相と朴槿恵(パククネ)大統領との首脳会談の実現に向け、課題は残っている。

 「両国が申請した遺産の登録に向けて一緒に協力していくことで意見が一致した」。韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相は日韓外相会談の後、記者団にこう語った。

 韓国も「百済の歴史遺跡地区」について世界遺産への登録をめざしている。日本の「明治日本の産業革命遺産」については世界遺産への登録に反発していたが、一転、協力する姿勢を示した。尹氏は「このような良い協力事例を通じて、今後、他の問題にも好循環ができるよう期待している」とも述べた。

 日本の「明治日本の産業革命遺産」について、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問機関は5月、世界文化遺産への登録を勧告した。これに対し、韓国は強制労働させられた施設が含まれているとして反発。尹氏も国会答弁で「強制労働が行われた歴史的事実を無視したまま、産業革命施設だけを美化し、世界遺産に登録することに反対する」と述べていた。

 世界文化遺産に登録されるかは、28日からドイツで開かれる世界遺産委員会で最終的に決まる。議長国ドイツのほか日本、韓国など21カ国の委員国で審議される。

 尹氏は今月中旬に相次いでドイツや委員国クロアチア、マレーシアの外相と会談し、韓国側の立場を説明。韓国国会の羅卿瑗(ナギョンウォン)・外交統一委員長も9日、三つの代表団をつくり、世界遺産委員会を前に今月最終週まで委員国を直接訪問し、意見を伝えることを明らかにした。

 とはいえ、韓国の反発で今回、世界遺産登録ができなかった場合、日本の対韓感情がさらに悪化するのは必至だった。東京の韓国大使館はこうした可能性を本国に伝えていた。

 一方、日本側は当初、「勧告に基づき、そのまま登録されるのが筋だ」(文化庁幹部)として一歩も引かない姿勢だった。ところがここにきて、「日本の主張を広く伝えればよいという、簡単な問題ではないことがわかってきた」(政府関係者)。世界遺産委員会で意見がまとまらずに投票へと持ちこまれた場合、委員国は日本か韓国を選ぶことを迫られる。複数の委員国から「日韓で何らかの合意をし、自分たちが態度を示さなくてもいいようにしてほしい」という声が相次いだことが背景にある。

 議長国のドイツ外交筋は、朝日新聞の取材に「決定が勝ち負けになってしまうことは、どの方面のためにもならない。日韓両国が『共通の提案』を持って会議に臨むことを望んでやまない」と話していた。

 世界遺産委員会を目前に控え、さらなる関係悪化を避けるため、接点を探る雰囲気が日韓で高まりつつあった。こうした中で開かれた外相会談で互いに譲歩し、対立が協力に変わった。
  (東岡徹、松井望美、武田肇)

2015年06月21日

◆韓国の尹外相が初来日 


〜岸田外相と会談へ〜

(2015年6月21日16時13分  朝日新聞)

 韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相は21日、就任後初めて日本を訪問した。同日夕から東京都内で岸田文雄外相と会談し、22日には日韓国交正常化50周年の記念行事に出席する。尹氏は東京に到着後、記者団に対し、記念行事について「朴槿恵(パククネ)大統領の信頼と友愛のメッセージを伝える」と述べた。

 日韓間の最大の懸案になっている旧日本軍の慰安婦問題をめぐっては、朴大統領が米紙のインタビューで日本側との協議について「相当な進展があり、交渉は最終段階にある」と述べていた。尹氏は日韓外務省局長協議で慰安婦問題を話し合っていることに触れ、「両国間に意見がまとまった部分もあり、私たちが意味のある進展とみることができる部分がある」と説明。そのうえで、朴大統領の発言について「熱心に交渉すれば共通点、接点を探ることができるという趣旨でおっしゃったと思う」と話した。

 直近の課題になっているのが「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産への登録だ。韓国側は日本が申請している23資産のうち7資産で朝鮮半島出身者計5万7900人が「強制労働させられた」と主張。こうした歴史的な事実について、日本側が対外的に説明するよう求めている。尹氏は「意見が近づくことを願っている」と述べるにとどめた。

 一方、朴大統領と安倍晋三首相の二国間の首脳会談は一度も行われていない。尹氏は「よい環境が整わなければならない」と指摘し、「(今回の訪日が)今後の両国関係の改善に少しでも役立つことを望む」と話した。(東岡徹)