2015年09月10日

◆与党、財務省案を協議へ

〜反発噴出で難航は必至〜

(2015年09月10日 14時01分  読売新聞)

 自民、公明両党は10日午後、与党税制協議会・消費税軽減税率制度検討委員会(委員長=野田毅・自民党税制調査会長)を開き、2017年4月に消費税率を8%から10%に引き上げる際の負担緩和策について、財務省案の協議を本格的に始める。

公明党内からは、公約に掲げた軽減税率と異なるとして反発の声が噴出しており、協議の難航は必至だ。野田委員長は10日午前、与党税協に先立ち、「税制は国民の理解がなくてはできない。丁寧に議論していきたい」と述べた。

◆酒たばこ18歳解禁提言は撤回

〜自民チーム〜

(2015年9月10日11時15分  朝日新聞)

 自民党「成年年齢に関する特命委員会」(委員長=今津寛衆院議員)は10日、来夏の参院選から選挙権年齢が18歳以上に引き下げられることを踏まえた政府への提言案をまとめた。飲酒や喫煙を18歳から認めることについては、反対意見が多かったことから、「妥当」としていた当初案を撤回。事実上の両論併記にとどめた。

 提言案では、飲酒や喫煙を18歳から認めるかについて「引き続き社会的なコンセンサスが得られるよう、国民にも広く意見を聞きつつ、医学的見地や社会的影響について慎重な検討を加える」との表現で決着した。当初案では、民法改正で成人年齢を18歳に引き下げることも求めるため、「大人になった18歳が飲酒・喫煙を制限されることは適当ではない」としていた。

 これに対し、党内から「医学的な影響を慎重に検討すべきだ」などの反対論が続出。日本医師会も「容認しがたい」として、稲田朋美政調会長に撤回を申し入れていた。10日の会議でも「両論併記もおかしい。反対意見が多いのだから、『反対』と明記すべきだ」との意見が出た。提言は月内に政府へ提出する。

◆給付「上限5000円」懐柔案

〜与党反発で修正〜

(2015年09月10日 03時00分  読売新聞)

 財務省が、消費税率を8%から10%に引き上げる際の負担緩和策をめぐり、給付の上限額を1人当たり年4000円程度から5000円程度に引き上げる修正を検討していることが9日、分かった。

 与党から財務省案への強い反発が出ているため、与党を「懐柔」する狙いがあるとみられる。だが、公明党は財務省案とは根本的に異なる軽減税率の導入を求めており、微修正でとどめようとする財務省への批判がかえって強まる可能性がある。

 与党が税率10%時の導入を約束してきた軽減税率は、低所得者対策として、食料品などは8%の低い税率にとどめるものだ。一方で、財務省案は、いったん税率10%分の税額を支払う必要がある。買い物の際、マイナンバー(共通番号)カードで本人確認しておけば、後で現行の8%との差の2%分の税額に相当するお金が給付されるが、低所得者の「痛税感」の緩和にはならないとの指摘が多い。

◆増税還付、端末の提供検討

〜小型店向け、費用は数百億円〜

(2015年9月10日05時09分   朝日新聞)

 2017年4月に消費税率を10%に引き上げる際の新たな還付制度で、財務省が全国の店舗に置く記録端末を、小規模業者に無料で配る方向で検討していることがわかった。費用は数百億円規模と想定しているが、今後、システム投資費用が膨らめば、社会保障の充実を目的とする消費増税の意味が薄れかねない。

消費税還付手続き、わずらわしそう

 財務省は還付制度を「日本型軽減税率制度」と命名し、10日の与党税制協議会で大枠を説明する。来週にも基本方針のとりまとめをめざす。

 制度は、店頭での消費税率を10%にしたうえで、軽減対象の「酒を除くすべての飲食料品」は、払いすぎた2%分の税金を後から個人の口座に振り込む。小売り業者は本人確認のため、来年1月から始まるマイナンバー(社会保障・税番号)の個人番号カードを読み取る端末が必要になるが、価格は1台数万円する。財務省は、飲食料品を扱う約75万業者の大半を占める小規模業者には、無償で配る方向で検討するほか、規模によって費用の一部を補助する考えだ。(青山直篤、横枕嘉泰)

2015年09月09日

◆安保法案、16日参院委採決へ

〜自公幹部らが方針確認〜

(2015年9月9日16時39分  朝日新聞)

 参院で審議中の安全保障関連法案について、自民、公明両党の幹事長ら幹部が9日、都内で会合を開き、16日に参院特別委員会で採決する方針を確認した。16日中に本会議で可決・成立させる強硬案も念頭に、18日までに成立させる方向だ。野党は慎重審議を求めており、法案の採決をめぐる攻防が激化している。

 自公の幹部会合後、自民の谷垣禎一幹事長は党本部で、佐藤勉国会対策委員長や吉田博美参院国対委員長と会談し、日程を調整。佐藤氏は会談後、14日以降は参院で採決しなくても衆院の3分の2以上の賛成で再議決できる「60日ルール」について「考えていなかったが、若干(ルールの適用を)視野に入れなければならない」と言及し、野党を牽制(けんせい)した。

 これに対し、野党6党1会派の幹事長・国対委員長らは9日午前、国会内で会談し、「強行採決の阻止」で一致。米国との会談記録が発覚した問題で河野(かわの)克俊(かつとし)統合幕僚長を参考人招致し、地方公聴会の開催も要求することも決めた。

◆首相、主要閣僚は留任の方向

〜10月上旬に内閣改造へ〜

(2015年9月9日05時27分  朝日新聞)

 安倍晋三首相は8日告示の自民党総裁選で、無投票での再選を決めた。首相は参院で審議中の安全保障関連法案を来週中に成立させる方針。10月上旬に行うとみられる内閣改造では、麻生太郎副総理兼財務相や菅義偉官房長官ら主要閣僚は留任させる方向で調整が進んでいる。

 首相は8日、首相官邸で記者団に「アベノミクスも道半ばで、全国津々浦々まで景気回復の好循環を届けていく。地方創生を進めていく。災害・震災からの復興をさらに加速していく。様々な課題に取り組み、結果を出していくことによって責任を果たしていきたい」と語った。

 党は近く、両院議員総会を開いて首相の総裁再選を正式に決める。新総裁の任期は2018年9月末までの3年間。今回の総裁選に立候補したのは首相のみ。野田聖子前総務会長が立候補を模索したが、立候補に必要な推薦人20人を確保することができなかった。

2015年09月08日

◆ 参考人質疑で賛否の意見

〜安保法案 参院特別委〜

(9月8日 18時57分   NHKニュース)

安全保障関連法案を審議している参議院の特別委員会は、参考人質疑を行い、「信頼できる同盟国があるからこそ抑止力が高まるのが世界の常識だ」として、法案に賛成する意見が出された一方、「憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を許容するのは、内閣が閣議決定でなしうる範ちゅうを超え無効だ」として、反対する意見が出されました。

この中で、与党が推薦した立命館大学客員教授の宮家邦彦氏は「法案に反対する方の主張は、安全保障の本質を理解せず、冷戦後の世界の大きな変化を考慮しない、観念論、机上の空論だ。信頼できる同盟国があるからこそ力で現状を変えようとする勢力への抑止力が高まるのが世界の常識であり、国家は相互に守り合い平和を保っている。危機は何でも起こりうるからこそ、あらゆる事態に対応できる法的枠組みを準備しておかなかればならない」と述べました。

野党が推薦した元内閣法制局長官の大森政輔氏は「集団的自衛権の行使は、憲法9条の下で許容できる余地はないのに、憲法解釈の変更と称して許容し、各種の施策を講じることは、内閣が閣議決定でなしうる範ちゅうを超え無効と解すべきだ。『最高裁判所は、合憲と判断している』と国民を誤って導くに至ったのは、内閣法制局が是正しなかったことに発端があり、後輩や現役の人たちはもう一度考えてもらいたい」と述べました。

与党が推薦した慶応大学総合政策学部准教授の神保謙氏は「先日の軍事パレードでも示された中国の軍事力の急速な拡大は、わが国やアメリカとの軍事バランスを大きく変化させており、日本が確固とした安全保障の法制度を策定しなければならないという重要な根拠だ。一方で、今回の法案は大変、複雑に構成されており、多くの国民には分かりにくく、理解が得られていないという状況には、政府・与党の努力不足を指摘しないわけにはいかない」と述べました。

野党が推薦した日本弁護士連合会憲法問題対策本部副本部長の伊藤真氏は「何事にも、メリット、デメリットがあるはずだが、政府からはメリットの説明しかない。集団的自衛権は、日本が武力攻撃されていない段階で、先に相手国に攻撃することを認めるもので、日本が攻撃の標的となるが、戦争に巻き込まれるというデメリットを超えるメリットがあることを何ら説明していない。ほかにも不明な点が山積みで、多くの国民の疑問を残したまま採決を強行してはならない」と述べました。

◆「結果を出し、責任果たす」

〜自民党総裁選:再選の安倍首相〜

<毎日新聞 (最終更新 09月08日 13時28分)>

 安倍晋三首相(60)の任期満了に伴う自民党総裁選が8日午前、告示され、首相が無投票で総裁に再選された。任期は2018年9月までの3年間。野田聖子前総務会長(55)は立候補に必要な推薦人20人を確保できず、同日、記者会見して立候補断念を表明した。総裁の無投票再選は01年の小泉純一郎首相(当時)以来、14年ぶり。

 再選が決まった安倍首相は8日午前、首相官邸で記者団の取材に応じ、「重要な法案が残っている。まさに公約を進めているところであり、一致結束していこうという多くの議員の考え方の結果だ」と無投票再選を歓迎した。そのうえで今後の政権運営について「結果を出し、責任を果たしていきたい」と決意を述べた

 総裁選の立候補受け付けは東京・永田町の党本部で午前8時から8時半まで行われ、野田毅選挙管理委員長が「候補者が1名なので総裁選の投票は行わず、安倍晋三君を当選者とする」と宣言した。

 これに先立ち、国会近くのホテルで開かれた首相の出陣式には党所属国会議員約280人が出席。党内の全7派閥と、谷垣禎一幹事長、石破茂地方創生担当相の両グループが首相の再選を支持する中、首相は「地方のすみずみまで景気(回復)の実感を届け、完全にデフレから脱却し、未来に向けて力強く経済を成長させていくのが私たちの使命だ」とあいさつ。「まだ道半ばだ。継続は力。みなさまの支援を力に変えて結果を出し、責任を果たしていきたい」と訴えた。

 今回の総裁選は国会会期中の告示という異例の日程になり、安倍政権が最重要法案と位置付ける安全保障関連法案の審議への影響を懸念する声が政府・与党から出ていた。首相が無投票再選されたことを受け、与党は安保関連法案を来週に参院で採決して成立させる方針だ。

 総裁選で訴える政策をまとめた所見で、首相は経済政策「アベノミクス」を次の段階に進めるため「今後も経済最優先で取り組む」と主張。攻めの農林水産政策や地方創生、国土強靱(きょうじん)化などに取り組む考えを示した。「時代が求める憲法へと改正を目指し、国民的な議論を深める」ことも明記した。

 自身の総裁任期いっぱいを務めての無投票再選は1984年の中曽根康弘首相(当時)、97年の橋本龍太郎首相(同)に続いて3回目。小泉元首相が01年に再選した際は、直前の参院選での自民党圧勝を受けて総裁選を実施しなかった。

 同党によると、総裁選の投票資格がある党員・党友は7日現在、89万2521人だった。【野口武則】

◆「多様な意見言えない党」野党

〜首相の無投票再選を批判〜

(2015年9月8日13時06分   朝日新聞)

 自民党総裁選で、安倍晋三首相の無投票再選が決まったことに対し、野党各党は8日午前、一斉に批判の声を上げた。

 民主党の細野豪志政調会長は記者会見で「自民党では反主流派が一切存在しない、安倍首相以外の意見が顕在化することがないことが明確になった」と批判。自民内で野田聖子前総務会長の立候補への反対論として、選挙戦になれば安全保障関連法案の審議が遅れるとの意見があったことについても、「安保法制を盾にするような形で、官邸が締め付けた」との見方を示した。

 維新の党の松野頼久代表は「(自民は)400人もいて20人の推薦が集まらない。本当に、多様な意見が言えない政党になった」と指摘。自民の各派閥が首相を支持したことには「派閥の締め付けを見ると、昔の暗い派閥の政治に戻ったイメージがある」と語った。

 社民党の又市征治幹事長も記者団に「自民党は幅広い国民政党と言っていたが、派閥で締め付けて対立候補を出せないようにする独裁政党と国民には映ると思う」と批判した。

◆「軽減税率じゃない」

〜公明党内で反発広がる〜

(2015年09月08日 09時17分  読売新聞)

 公明党内で、消費税率の10%への引き上げの際に必要な負担緩和策の財務省原案に対する反発が広がっている。

 原案は、同党が昨年12月の衆院選などで公約した軽減税率とは大きく異なり、「公約違反」との批判を受けるとの見方が強い。

 公明党幹部は7日、「原案ははっきり言って軽減税率ではなく、単なる給付措置だ。有権者に説明できない」と憤った。同党税制調査会の幹部らは8日に会合を開き、原案について具体的な検討を始めるが、議論は難航しそうだ。党の支持母体・創価学会の幹部も「軽減税率導入を巡って安易に譲歩したとの印象を持たれたら支持者の反発は免れない」と懸念を示す。

 同党の山口代表は7日、首相官邸での政府・与党連絡会議で、「国民に明確に趣旨や方向性が伝わるよう政府・与党で心合わせて対応していきたい」と語り、緩和策について慎重に検討する考えを示した。