2015年10月29日

◆「自民マニフェストはパクリ」

〜大阪維新の会・橋下徹代表インタビュー〜

( 2015.10.29 05:00更新   産經新聞)

 11月22日投開票の大阪府知事、大阪市長のダブル選挙は、大阪維新の会公認と自民党推薦の立候補予定者を軸に争う構図だ。

決戦が近づく中、政党トップは戦略をどう描くのか。大阪維新代表の橋下徹大阪市長に話を聞いた。

−−大阪の成長戦略をどう描いていくか

 数値目標を入れて成長戦略を作った自治体は僕が知事を務めた当時の大阪府が初めてだ。経済成長率、雇用創出の人数といった数値目標を出すことを府庁の役人は嫌がったが、目標をしっかり立てようと指示した。それまで地方レベルでは、自民も民主も公明も共産も成長戦略という発想自体がなかった。

 数年後に当時の大阪市長だった平松邦夫氏が成長戦略を作ったが、中身は薄かった。なによりも府と市がバラバラに成長戦略を作っていたら何も実行できない。だから4年前のダブル選挙で僕が市長になり、松井一郎氏(51)が府知事になった段階で府と市の成長戦略を大阪の成長戦略として一本化した。

 数値目標を出し、目標達成を毎年検証することで、政策が実現し効果が出てきた。大阪の経済は確実に回復している。成長戦略を作り進捗管理までやったのが、正に維新政治。自民、民主、公明、共産とは全く違うところだ。

自民推薦で立候補する市長選の柳本顕氏(41)と知事選の栗原貴子氏(53)の政策は不一致な点も多い。そもそも両氏は政策理念が全く異なる民主・共産の応援も受け、柳本氏のマニフェストの多くに、民主、共産が反対している。もうむちゃくちゃだ。両氏が市長、知事になると何も実現できない過去の大阪に逆戻りだ。

−−「大阪都構想」をめぐり、制度論に終始したという批判がある

 事実と全く違う。僕と松井知事が作った大阪の成長戦略には、中小企業支援策や人材育成、都市再生、インフラ整備など、ありとあらゆる政策が何百項目も組み込まれている。柳本氏と栗原氏のマニフェストはこの大阪の成長戦略のパクリだ。

 維新政治で大阪の成長戦略を実行し、大阪の経済は確実に回復している。4年前に掲げた維新のマニフェストの達成率は90%を超える。口だけではなく実行するのが維新だ。

経済成長率はプラス基調、雇用創出は年平均1万人以上を目標としたが、実際は平均3万人以上になった。有効求人倍率は過去の0・6倍の時代から今は1・2倍まで回復した。来阪外国人観光客は2020年までの目標としていた年間650万人を今年度に達成しそうな勢いだ。百貨店の売上高の伸び率、地価上昇率など、挙げたらきりがないが、結果は出ている。

 大阪の成長戦略にはリニア中央新幹線の東京、名古屋、大阪の同時開業や北陸新幹線の大阪延伸、関西国際空港への鉄道アクセス向上なども織り込み済み。自民の国会議員が最近まとめた「近畿メガリージョン構想」も、維新が既に作っている成長戦略のパクリだ。

 日本一厳しい天下り規制、職員数削減、職員給与水準の見直しなどの役所改革、議員報酬削減、議員数削減の議会改革、不公平な補助金の見直しなど、徹底した改革を断行し、市政改革プランは金額ベースで90%実行した。実現していない10%は、維新以外の党が反対してできなかっただけだ。

 借金も減らしながら、それまでボロボロだった子育て・教育環境に集中して税を投入し、重点予算は5倍に増やした。特別養護老人ホームの建設を加速し、独り身の高齢者サポート策も充実させた。

 役所天国だった大阪、無駄なハコモノを作って莫大な税金の無駄遣いをしていた大阪、教育環境はボロボロ、特別養護老人ホームは全く足りなかった大阪。維新が誕生する前の過去の大阪政治と比べて欲しい。

−−成長戦略を実現していく手段が都構想なのか

 成長戦略を実現して大阪を活気ある国際都市にし、日本の副首都にするためには、それを実現する組織として、大阪都庁という強力な役所が必要だ。それが都構想だ。今の大阪府庁と大阪市役所の体制では実現できない。柳本氏と栗原氏は都構想に代わる案として大阪ポンコツ会議(注・大阪戦略調整会議のこと)を提案したが、こんな会議では100年経っても何も実現しない。

成長戦略の中身は候補者に違いはない。言うのは誰でもできる。しかし政治は実行力が全てだ。維新以外の大阪自民党などは、政治家や学者が言えば実現できると考えている。だから結局何も実現できなかった。実現するには、実現するための組織、役所、行政機構が必要なのだ。維新はここに気づき、大阪都庁という強力な役所を作ること、すなわち都構想を提案した。

 法律上、大阪を副首都に位置付ける。それで初めて国が動き始める。中央省庁を東京と大阪に分散することが始まり、合わせて企業の本社機能も分散するだろう。行政活動、企業活動が円滑になるよう、東京・大阪間のリニア中央新幹線や北陸新幹線の大阪延伸、関西国際空港へのアクセス鉄道の整備などが早期に必要となり予算措置も促されるだろう。

大阪自民が言うようなしょぼい近畿メガリージョン構想ではなく、東京、名古屋、大阪の3大都市圏をリニアで結ぶ「スーパーメガリージョン構想」だ。そして東京が大災害にあったときには大阪がバックアップする。これこそ日本再生の切り札だ。

 しかし構想を言うのは誰でもできる。候補者も同じようことを言っている。重要なことは、これらの構想を実現するためには、行政上の都市計画の決定や財政負担の調整が必要であり、膨大な法令や複雑な現行制度との整合性を図りながら具体的な工程表を作成しなければならないことだ。そして実行体制を整備し、多数の関係者間の調整をしながら、進捗管理をする。想像を絶する膨大な事務量だ。

これをこなしていくのが、役所、行政機構であり、大阪にはこれができる役所が存在しなかった。ゆえに大阪都庁を作ろうというのが大阪都構想だ。過去の大阪政治は、成長戦略を実現し大阪を副首都にするためには膨大な事務をこなす役所が必要だという視点が全く欠けていた。

−−大阪維新を母体として国政政党「おおさか維新の会」を結党するのは、大阪の副首都化を国会で法律化し、リニア中央新幹線の延伸計画などを国家プロジェクト化するためか

そのとおりだ。大阪自民などが過去何十年も言ってきが結局できなかった大阪の副首都化を本気で目指すには、東京とやり合える捨て身のメンバーが集まる必要がある。

 日本維新の会の設立から2回の合流と分裂を経て、ようやく東京と本気でやり合えるメンバーが集まりそうだ。国政政党を作るというのは簡単じゃない。最初から理想の政党を作るなど無理な話だ。紆余曲折があったが、やっと理想の政党になりそうだ。

 既存の政党は東京中心。大阪自民も東京に言われれば従うだけ。おおさか維新の会は違う。大阪のために徹底的に東京とやり合う。

 大阪の経済成長戦略や医療福祉教育の充実など、候補者が言うことはほぼ同じ。重要なポイントは実行力だ。維新と、大阪自民・民主・共産の連合体。どちらに実行力があるのかを比べて欲しい。

−−大阪維新の知事と市長が誕生した場合、都構想の賛否を問う2度目の住民投票までのプロセスは

 住民の皆さんの声を丁寧に聞き、反対多数となった都構想の協定書(設計図)に住民の皆さんが納得するように修正をかけていく。住民の皆さんが不安に感じたところ、特に住民サービスは下がらないことをしっかりと説明していく。このようにして大阪都構想をバージョンアップしていく。その上で議会と話し合って住民投票を実現したい。

 大阪都構想実現のための法律改正は行われたし、基本的な設計図も既に存在しているので、あとは修正作業だけ。以前のように府市で職員約100人という大規模な体制を構える必要もないだろう。

−−次の住民投票まで3年かからない場合もあるか

 十分あり得る。前回は法律改正とゼロから設計図を作ったので時間がかかったが、今は違う。ただ、大阪維新は府市両議会で過半数がないから、他党と折衝しなくてはいけない。そのための手段としても、国政政党おおさか維新の会が必要だ。何の武器もなく他党と話し合いはできない。

物事を実現するにはアイデアやプランだけでなく、それを実現する手段・方法が重要。僕は大阪の経済成長や副首都化、医療福祉教育の充実を実現するためには、強力な大阪都庁という役所と国政政党おおさか維新の会という政治集団が必要だと思い挑戦してきた。

 大阪自民を始めとする既存政党による大阪の政治は、アイデアやプランを言うだけ。実行できなかった。過去の大阪政治に戻してはならない。

−−市長選で後継に指名した元衆院議員、吉村洋文氏(40)は知名度が低い。どうアピールするか

 能力はぴかいちだ。実務能力もそうだが、人間関係を築く力もある。市民の皆さんに知ってもらえるように僕も全面的にバックアップしたい。

−−大阪維新の創設メンバーではなく、橋下氏のようなリーダーシップを発揮するのは難しくないか

 松井知事もいるので大丈夫。吉村氏の能力と人望からして、すぐにリーダーシップを発揮できる。そもそも維新は組織として動く。選ばれたリーダーを尊重する組織だ。市長選で柳本氏と討論する様子を見てもらえば吉村氏の実力を知ってもらえるだろう。

−−その柳本氏は来春に総合区を試行的に導入する目標を掲げている

 大阪都構想に反対するために、とりあえず言っただけだろう。大阪都構想反対派は住民投票以後何もしていない。そもそも、今の大阪市では総合区導入は不可能。大阪府、大阪市、総合区の3重行政になるし、大阪都構想よりもお金や人も莫大にかかるだろう。柳本氏は実現不可能なことを有権者に言っている。

2015年10月28日

◆辺野古 防衛省が沖縄県に提出

〜工事の届け出書〜

(2015年10月28日 12時09分  読売新聞)

 沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設問題を巡り、防衛省は28日、移設先の名護市辺野古沿岸部で埋め立て本体工事に着手するための届け出書を県に提出した。

 同省は近く作業に着手する方針。届け出書によると、着手予定日は29日で、2020年10月に完了予定とされている。

 翁長おなが雄志たけし知事による移設先の埋め立て承認取り消しに対し、公有水面埋立法を所管する石井国土交通相は27日、防衛省が申し立てていた取り消し処分の一時的な執行停止を決定していた。これによって、中断していたボーリング調査の再開が可能となり、県の環境影響評価条例に基づく本体工事の届け出も行った。

 執行停止の決定書は28日午前、県庁と事業主体の沖縄防衛局に郵送された。防衛局の担当者は決定書を受領後、沖縄県庁に届け出書を提出した。また、防衛局は本体工事に向けて県と進めていた事前協議の打ち切りを伝える通知文書も同時に提出した。県側は、防衛省側に協議の継続を求める方針。

◆国、辺野古本体工事着手へ

〜沖縄、係争委に申し出方針〜

<2015/10/28 02:00 【共同通信】>

 防衛省沖縄防衛局は27日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先、名護市辺野古沿岸部での本体工事に着手するための届け出文書を28日にも沖縄県に提出する方針を固めた。月内にも着工する。石井啓一国土交通相が翁長雄志知事による承認取り消しの効力を停止したのを受け、本格工事に踏み切る。県は、第三者機関の「国地方係争処理委員会」に効力停止の不服審査を近く申し出る方針を固めた。

 政府は知事に代わって埋め立てを事実上承認する「代執行」に向けた手続きとして、国交相が翁長氏に取り消し処分の是正を勧告する文書を28日に郵送する。

2015年10月27日

◆軽減税率、17年4月導入確認

〜自公、品目では対立し難航必至〜

<2015/10/27 19:48 【共同通信】>

 自民、公明両党は27日、消費税の軽減税率をめぐる与党協議を約1カ月ぶりに開き、消費税率を10%に引き上げる2017年4月に導入する方針を確認した。経理方法で事業者に配慮し、安定財源を確保することでも一致した。与党は11月中旬の大筋合意を目指すが、幅広く対象にしたい公明党と、絞り込みたい自民党で意見は対立しており、協議は難航必至だ。

 この日の協議では、税率を低く抑える対象品目や財源確保策などをめぐり、自公両党がお互いの考え方を説明し、議論は平行線に終わった。今週中にも次回協議を開き、具体的な内容を詰める。

◆地方創生支援の交付金

〜677自治体に236億円〜

(2015年10月27日19時09分   朝日新聞)

 石破茂地方創生相は27日の記者会見で、地方創生に向けて他の自治体の参考になる事業をする677自治体に対し、支援する交付金計236億円を配ると発表した。観光分野に69億円、農林水産分野に56億円など。石破氏は「『ベタ配り』をするつもりは全くない。事業、金額を相当に絞りこんだ」と述べ、従来の各自治体に均等に配るような交付金とは異なると説明した。

◆政府、是正求め代執行へ 


〜辺野古承認取り消し処分めぐり〜

(2015年10月27日15時02分  朝日新聞)

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画をめぐり、政府は27日の閣議で、地方自治法に基づき、沖縄県が出した取り消し処分を是正するため、名護市辺野古の埋め立て承認をめぐる代執行手続きに着手することを口頭で了解した。

 菅義偉官房長官は閣議後の会見で「政府の一致した方針として沖縄県知事に対し、(埋め立て承認)取り消し処分を是正する勧告をするとともに、応じない場合は裁判所で司法の判断を仰ぐことができるようにするため、国土交通大臣において地方自治法に基づく代執行の手続きに着手することとした」と語った。

 菅氏は代執行手続きに着手する理由について、「(翁長雄志(たけし)知事の)取り消し処分により普天間飛行場の危険性除去が困難となり、外交防衛上重大な損害を生ずるなど、著しく公益を害するとの結論に至った」と述べた。

 一方、石井啓一国土交通相は27日の閣議後会見で、翁長知事による処分は違法だとして取り消すよう勧告する文書を28日にも郵送すると表明した。石井氏の勧告は地方自治法に基づくもので、翁長氏に対して取り消し処分の撤回を求め、前知事による辺野古の埋め立て承認を認めるよう迫るものだ。翁長氏が応じない場合、高等裁判所に裁判を起こすこともできる。

■知事の処分は効力停止

 石井氏はさらに、翁長知事による埋め立て承認取り消し処分の効力を止めたことも発表。効力を停止した理由について「取り消しにより移設事業が継続できず、普天間飛行場周辺住民が被る危険性が継続するなど重大な損害が生じるため、緊急の必要性がある」と説明した。

 取り消し処分の執行停止により、現在停止中のボーリング調査などが再開できる。政府は11月中にも埋め立ての本体工事に着手する構えだ。ただ、沖縄県と防衛省の対立を防衛省と同じ政府の一員である国交相が裁く構図には批判もある。(鈴木拓也、峯俊一平)

◆辺野古、政府代執行へ

〜知事の「取り消し」停止〜

(2015年10月27日 11時49分  読売新聞)

 政府は27日午前、沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古沿岸部への移設問題で、翁長雄志おながたけし知事による移設先の埋め立て承認取り消し処分を撤回させるため、地方自治法に基づく「代執行」の手続きに着手することを閣議了解した。

 石井国土交通相は取り消し処分の一時的な執行停止を決めた。政府と県の対立は法廷闘争に発展することが確実となった。

 国に代わって自治体が行う法定受託事務で、国が代執行の手続きを取るのは初めて。

 菅官房長官は27日午前の記者会見で、取り消し処分について、「何ら瑕疵かしのない埋め立て承認を取り消す違法な処分だ。普天間飛行場の危険性除去が困難となり、外交・防衛上、重大な損害を生じるなど、著しく公益を害する」と批判した。石井国交相は記者会見で、執行停止の理由について「取り消しにより、普天間の移設作業の継続が不可能になり、住民に重大な損害が生じる」と説明した。

2015年10月26日

◆合区の比例選候補、自民公募

〜複数なら予備選〜

(2015年10月26日 10時11分   読売新聞)

 来夏の参院選で合区される「鳥取・島根」について、自民党県連は25日、鳥取県倉吉市内で選挙対策委員会(委員長=石破茂・県連会長)を開き、比例選候補者の公募を11月16〜20日に行うことを決めた。

 複数なら党員、党友による予備選を行う。

 応募条件は、自民党員であることに加え、常任総務と地域・職域支部長の推薦が5人以上必要とした。石破会長は、2010年の参院選で選挙区に擁立した浜田和幸氏(次世代の党)が離党したことにも触れ、「党の政策・理念を共有し、県の課題を国政に反映し、解決できる人を選びたい」と話した。

 県連は同日、常任総務会も開き、石破会長が示した役員人事を承認。取材に対し、新幹事長の安田優子県議(境港市)は候補の腹案について、「党本部が支援するとしており、県内だけでは決められない」と話した。

◆橋下氏 大阪ダブル選に照準

〜おおさか維新の会 31日結党へ〜 

(2015.10.26 05:00更新  産經新聞)

 橋下徹大阪市長らが31日、大阪市内で新党「おおさか維新の会」の結党大会を開く。国会議員約20人が参加する見通しの新党は「おおさか」を掲げて原点回帰をアピールし、大阪府知事、大阪市長のダブル選(11月22日投開票)での勝利を目指す。完勝すれば、国政で「第三極」としての存在感を発揮できる余地が残るが、1つでも落とせば党存続さえ危うくなりそうだ。

 「おおさか維新の会という国政政党をもう一回、いちから作り直す」

 維新の党の「解党」を議決した「臨時党大会」から一夜明けた25日、橋下氏は大阪府豊中市での街頭演説でこう訴え、新党への意気込みを語った。

 橋下氏は国会議員20人が出席した臨時党大会について「おおさか維新の会に沖縄、岡山、九州の国会議員が参加すると言ってくれた。びっくりした」とも述べ、「おおさか」の冠が追い風になりにくい非大阪選出の国会議員8人の出席を絶賛した。大会後の懇親会では、自らそうした出席者を丁重に慰労した。

会場には元民主党の高邑勉、杉本和巳両氏ら元職の姿もあり、橋下氏率いる新党の魅力をうかがわせた。新党組幹部は「世間はゼロから一時は国会議員60人以上の政党にした橋下氏の求心力を分かっていなかった」と胸を張る。

 その新党の行く末を占うのが「大阪の副首都化」を掲げたダブル選だ。橋下氏は最近「リセット」との表現を多用し、大阪での改革の実績アピールと原点回帰を印象付けている。同時に、新党組を除籍した松野頼久代表らを「典型的な永田町病」と呼んで“仮想敵”とし、「旧態依然の東京に挑戦する大阪の改革勢力」の演出に腐心している。

 ダブル選の結果は国政での存在感も左右する。2つとも勝利すれば、自民党でも民主党でもない「第三極」として勢いを盛り返す可能性がある。来年夏の参院選で全国的に候補者を擁立することに弾みもつく。

 橋下氏は12月の市長任期満了で政界を引退することを明言しているが、ダブル選完勝の場合、復帰待望論が高まるのは必至だ。橋下氏も24日のテレビ東京番組で「一度、引退する」と含みを持たせている。

 逆にダブル選で1つでも敗れれば、将来の展望がない「地域政党」に埋没することにもなりそうだ。
(政治部 内藤慎二)

2015年10月25日

◆福田元首相、北京で講演


〜日中関係改善呼びかける〜

(2015年10月25日01時35分   朝日新聞)

 日中の有識者らが、外交や経済など様々な課題について話し合う「東京―北京フォーラム」(言論NPO、中国国際出版集団主催)が24日、北京で始まった。日本側を代表して福田康夫元首相が講演し、「日中関係を安定させ、強化することはアジアと世界に対する厳粛な責務だ」と述べ、今の日中関係改善の機運を確かなものにするよう呼びかけた。

 福田氏は日中双方の世論調査に触れ、「8割近くが相手に良くない印象を持っている。これはかなり異常な状態だ」と指摘。「両国の政治がマイナスのメッセージを発するのは控えるべきであり、今のアジア、世界は問題が山積している。経済大国の日中がいがみ合っている暇はない」と語った。中国側代表の蒋建国・国務院新聞弁公室主任は「中日友好の軌道の上でこそ、発展協力が得られる。日中の前途は両国国民の手に握られている」と応じた。

 前日に中国人民銀行が追加の金融緩和に踏み切ったこともあり、分科会では経済分野に関心が集まった。人民銀の易綱・副総裁が「(緩和)政策は実体経済をサポートするためで、これまで何回かの効果が表れつつある」と説明。今後も比較的高い成長速度を保つことへの自信を示した。日本側の出席者からは「市場関係者と適切に対話することが重要」(中曽宏・日銀副総裁)、「市場からすると、透明性に足りないところがあった」(車谷暢昭・三井住友銀副頭取執行役員)と、説明責任を果たすよう求める声が相次いだ。

 一方、外交や安全保障分野では、関係改善の流れを歓迎しつつ、対立も目立った。中国が施設建設を進めている南シナ海問題では中国軍事科学院の姚雲竹主任(少将)が「南シナ海は中国の領土であり、プレゼンスを高め、軍事力で守らなければならない」と述べ、建設を続行していくとの考えを強調した。(北京=斎藤徳彦、倉重奈苗)