2016年01月06日

◆安倍首相の発言の真意はどこに?

〜「モモクリ3年…」:橋下徹氏の動向にらみ、衆参同日選ジワリと現実味〜

(2016.1.6 01:00更新   産經新聞)

 与野党議員が、年始のあいさつで必ず口にするのが「今年は衆参同日選(衆参ダブル選)があるんですかねえ」の一言だ。平成29年4月の消費税再増税や、憲法改正の発議要件を整えることを考えれば、衆参同日選は安倍晋三首相にとって利点が多い。「首相は衆参同日選を視野に橋下徹前大阪市長と詳細なシナリオを練っている」(自民党幹部)とのウワサもくすぶる。今年は30年ぶりとなる“一大政治決戦”の幕が開くのだろうか。

 「桃栗3年、柿8年…。実はこれには続きがあるんですよ」

 通常国会が召集された1月4日。安倍首相(自民党総裁)は党本部の仕事始めのあいさつで、冗談混じりにこう語り始めると、さらに続けた。

 「柚は9年の花盛り、梅はすいすい13年。梨はゆるゆる15年、リンゴにこにこ25年…。桃も柿も柚も、そして梅も梨もリンゴも収穫することができるのは、われわれ自民党だ」

 つまり、安倍首相は「四半世紀先まで自民党政権を維持する」ことを力強く宣言したのだ。横にいた谷垣禎一幹事長ら党幹部は一斉に拍手し、夏の参院選での必勝を誓い合った。

 四半世紀先まで権力を維持するには、かなり強固な政治的基盤が必要になる。そこで浮上するのが「衆参同日選」のシナリオだ。

衆参同日選は戦後2度行われ、いずれも与党の自民党政権が圧勝している。通常より注目が集まり、投票率も上がるため、内閣支持率が高い政権にとって有利とされる。安倍内閣の支持率は46〜47%(昨年12月)と高く、首相が衆参同日選を選択肢のひとつとしてもおかしくない環境だ。候補者選びや野党共闘に苦しむ民主党を見れば、与党の地滑り的な大勝も視野に入る。

 衆参同日選は、「衆参両院で3分の2以上の賛成」という憲法改正の発議要件を整えるために有利に働くとの見方もある。夏の参院選では、改憲に肯定的な自民、公明、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党、無所属議員の一部のうち、非改選議員は88人。「3分の2」以上の勢力(162議席)を集めるには、今回74議席の確保が必要だ。自公両党で改選を迎える現職議員は計59人。単純計算で、あと15議席の上積みが必要となる。衆参同日選で世論を喚起し、一気に衆参両院で「3分の2」以上を確保するシナリオが浮かんでくる。

 ここでポイントとなるのが、おおさか維新の動向だ。前代表の橋下氏は、野党色を強める維新の党の松野頼久代表らと決別し、安倍政権の改憲に向けた動きを支持する姿勢を鮮明にしている。橋下氏と、おおさか維新の松井一郎代表(大阪府知事)は昨年12月19日、都内のホテルで安倍首相と菅義偉官房長官と会食し、改憲に向け協力していくことを確認した。

橋下氏は「政治家引退」を公言するが、「人気の高い橋下氏が参院選前に国政進出を電撃表明し、首相が同時期に衆参同日選を表明すれば、世論の流れができる」(自民党幹部)との見方も少なくない。実際、安倍首相は年明けの夕刊フジのインタビューで、橋下氏について「世の中が放っておかない」と秋波を送ってみせた。
 しかも松井氏は1月4日、おおさか維新として憲法改正案を作成する考えを表明。永田町では、「首相と橋下氏らが謀議した衆参同日選のシナリオが動き始めた」(民主党関係者)といった観測も広がっている。

 もともと衆院解散のタイミングは「定石からいえば年内が最適」(自民党幹事長経験者)とされる。再増税する29年4月以降は内閣支持率が落ちる懸念があり、衆院議員が任期満了を迎える30年12月に近づけば「追い込まれ」色が強まり、与党に不利との分析もある。

 自公両党は現在でも衆院で3分の2以上の勢力を有していることから、「解散でわざわざ改憲の発議要件を失う危険を冒すべきでない」(閣僚経験者)との声もある。ただ、自民党内では「衆参同日選を引くくらいの決断をしなければ、過去1度も3分の2以上が集まったことのない、参院の環境は整えられない」(幹部)との意見の方が勝っているように見える。
(政治部 水内茂幸)

2016年01月05日

◆韓国、「慰安婦白書」発刊へ 

〜日韓合意とは「無関係」 慰安婦像撤去についても「約束事項でない」と強調〜

(2016.1.5 17:18更新  産經新聞)

 韓国外務省報道官は5日、韓国女性家族省が昨年から準備を進めている「日本軍慰安婦白書」の発刊は、慰安婦問題での日韓合意とは「無関係」として予定通り出版されると述べた。

 岸田文雄外相と韓国の尹炳世外相は、昨年12月28日の会談後の共同記者発表で、日韓が今後「国連など国際社会で慰安婦問題について互いに非難、批判を控える」と強調しており、日本政府が合意違反と主張する可能性がある。女性家族省は英語や日本語、中国語の翻訳版も計画している。

 また、報道官は、日本が撤去を求めているソウルの日本大使館前の少女像について「民間(団体)が設置したもので、政府がああしろ、こうしろとは言えない」と述べ、日韓合意の約束事項でないと強調した。(共同)

◆台湾との慰安婦協議、菅氏消極的

〜「状況違う」〜

(2016年01月05日 19時27分  読売新聞)

 菅官房長官は5日の記者会見で、慰安婦問題を巡る日韓合意を受け、台湾が同様の措置を求めて日本政府に協議を要求していることについて、協議入りに消極的な姿勢を示した。

 菅氏は台湾の元慰安婦に関し、「韓国と状況は違うと思っている。アジア女性基金を含め、日本政府は今日まで誠実に対応してきている」と強調した。

 日本政府は、国民の募金などで1995年に設立した財団法人「アジア女性基金」(2007年解散)を通じて、台湾の13人を含む元慰安婦285人に1人あたり200万円の「償い金」を支給するなどしてきた。

 台湾は今月16日に総統選の投開票を控えている。次期総統に有力視される野党・民進党の蔡英文ツァイインウェン主席を含む候補者3人は、いずれも日本側に元慰安婦への賠償などを求めている。

2016年01月05日 19時27分 Copyright c The Yomiuri Shimbun

◆「慰安婦問題 台湾は韓国と状況違う」

〜官房長官〜

(1月5日 13時07分   NHKニュース)

菅官房長官は5日午前の記者会見で、日本と韓国が慰安婦問題で合意したことを受けて、台湾の外交部長が台湾とも協議に応じるよう求めていることに関連して、この問題で台湾には誠実に対応してきたとしたうえで、韓国とは状況が異なるという認識を示しました。

日本と韓国が慰安婦問題で合意したことを受けて、台湾の外交部長は日本側に、台湾とも協議に応じるよう求めています。これに関連して菅官房長官は午前の記者会見で「韓国との間では、慰安婦問題が両国関係の進展に影響を与えていたという認識のもとに、先月28日に最終的かつ不可逆的に解決すると確認することができた」と述べました。

そのうえで菅官房長官は「韓国以外の国々は、それぞれの状況を踏まえて今日まで誠実に対応してきている。『アジア女性基金』も含めて政府としては対応しており、そういうなかで韓国とは、やはり状況は違う」と述べました。

一方、菅官房長官は、韓国外務省が、ソウルの日本大使館前に設置された慰安婦を象徴する少女像は民間が設置したもので、政府として撤去を指図することはできないなどとしていることに関連して「合意にしたがって、韓国側において適切に解決されるよう努力されると認識している」と述べました。

◆松井知事は「進歩」、吉村市長は「子」

(2016.1.4 20:07更新   産經新聞)

 松井一郎大阪府知事と吉村洋文大阪市長は4日、府市や関西の経済団体主催で同市内で開かれた「大阪新年互礼会」に出席した。記者団に、今年の抱負を表す言葉を問われ、松井知事は昨年挫折した大阪都構想を修正する思いを込めて「進歩」、吉村市長は教育を重視する施政方針から「子」をそれぞれ選んだ。

 松井知事は昨年、都構想の実現を期し、将棋で敵陣に入ると「と(都)金」に成る駒「歩(府)」を選んでいた。今年は都構想の修正作業が始まるため「もう一回、『歩』から出直し」と語った。吉村市長は「子供たちに行政的なスポットをあてていく」と述べた。

 また、松井知事は府市がめざす大阪の副首都化に経済界の意見を取り入れる意向を表明。経済界からの出席者に対し、府市副首都推進本部の会合に「ゲストスピーカーとしてご参加いただきたい」と呼びかけた。

2016年01月04日

◆「憲法改正、国民的な議論を深めたい」

〜首相会見要旨〜

(2016年1月4日18時51分   朝日新聞)

 安倍晋三首相が4日に行った記者会見での発言要旨は次の通り。

 【冒頭】

 世界経済は不透明感を増している。5月の伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)は、世界経済の未来に挑戦する大きなきっかけにしたい。国内においては、1億総活躍への挑戦を始める。歳出規模3・5兆円の(今年度)補正予算によってロケットスタートを切る。通常国会は未来へ挑戦する国会だ。内政、外交においても挑戦あるのみだ。

 【外交】

 北方領土問題は首脳間のやり取りなしには解決できない。ロシアのプーチン大統領とは引き続き対話を続けていく。(プーチン氏の)訪日の時期は最も適切な時期を探っていく。日中韓サミットについては、具体的な成果が上がる有意義なサミットにしたい。開催のタイミングは中国、韓国と調整していく。

 【参院選・ダブル選】

 参院において自公で過半数を確保したい。憲法改正についてはこれまで同様、参院選でしっかりと訴え、国民的な議論を深めていきたい。参院選のテーマは、3年間の安倍政権の実績に対する評価、私たちが進めようとしている1億総活躍社会について、国民の審判をいただきたい。衆院の解散については全く考えていない。

 18歳、19歳の方々が初めて投票することになる。国会論戦も非難の応酬に明け暮れるのではなく、お互いに対案をぶつけ合うような建設的な議論を行い、若い皆さんがどの政党がいいか選んで頂けるよう努力したい。

 【経済対策】

 デフレではないという状況を作り出すことできたが、残念ながらまだ道半ばだ。デフレ脱却というところまで来ていないのも事実だ。政府、日銀一体となって全力で取り組んでいく。

◆参院選「自公で過半数確保」安倍首相が年頭会見

(2016年1月4日13時08分  朝日新聞)

 安倍晋三首相は4日午前、首相官邸で年頭の記者会見を開いた。首相は夏の参院選の勝敗ラインについて、「自民、公明両党での連立政権のもと、安定した政治を前に進めるため過半数を確保したい」と述べ、与党で過半数を維持するために必要な計46議席以上の獲得を目標に掲げた。

 首相がめざす憲法改正については「憲法改正はこれまで同様、参院選でしっかり訴えていく。国民的な議論を深めていきたい」と語り、参院選での論戦を通じて国民に理解を求める考えを示した。自公は衆院で憲法改正の国会発議に必要な3分の2議席を上回っており、参院選で両党が86議席を獲得すれば発議が可能となる。参院選に合わせて衆院選を行う衆参同日選の可能性については「全く考えていない」と語った。

 経済情勢について、首相は「デフレ脱却というところまで来ていないのも事実だ」と述べる一方、「脱却まであと一息というところまで来ている」とも指摘。賃上げや設備投資による経済の底上げの重要性を強調し、「政府と日銀が一体となり、全力でデフレ脱却に取り組む」と訴えた。

 また、ロシアと調整しているプーチン大統領の訪日については「大統領とは引き続き機会を捉えて対話を続けていく。訪日の時期はその中で最も適切な時期を探っていく」と述べるにとどめた。

 第190回通常国会は4日に開会した。共産党が党として初めて開会式に出席。首相はこの日午後、外交報告を行い、昨秋以降の首脳会談や国際会議などの結果について説明する。麻生太郎財務相も同日、2015年度補正予算案の財政演説をする。6日には衆院、7日に参院で、各党の代表質問がある。通常国会は1月召集になった1992年以降、最も早い召集で、会期は6月1日までの150日間となる。

◆平成27年度補正予算案 国会に提出

(1月4日 11時06分  NHKニュース)

政府は「一億総活躍社会」の実現に向けて、所得の低い高齢者に対する1人3万円の臨時給付金などを盛り込んだ、今年度・平成27年度の補正予算案を国会に提出しました。

政府は4日の閣議で、一般会計の総額が3兆3213億円となる今年度の補正予算案を正式に決定し、4日に召集された通常国会に提出しました。

このうち歳出では、内閣が新たに掲げた誰でも活躍できる「一億総活躍社会」の実現に向けた対策に、1兆1646億円を計上しました。具体的には、▽所得の低い高齢者に1人3万円を支給する臨時給付金に3390億円、▽親の助けを借りながら出産や子育てができる3世代同居を進めるため、玄関や台所を複数設けた住宅を新築する際の補助などに161億円、▽地域活性化に意欲的に取り組む自治体への交付金として1000億円などとなっています。

また、TPP=環太平洋パートナーシップ協定の大筋合意を受けた農林水産業の競争力の強化策などに3403億円を計上します。さらに、東日本大震災の復興の加速化に向けて8215億円を盛り込んでいます。

一方、歳入では、今年度の税収の増加分などを活用し、新たな国債は発行せず、今年度の国債の発行額を当初の予定から4447億円減額します。

政府はこの補正予算案を早期に成立させたうえで、今月提出する予定の新年度・平成28年度の予算案の年度内の成立を目指したいとしています。

◆安倍首相年頭会見:4日午前

〜「未来へ挑戦する1年に」「参院選で憲法改正訴える」「同日選は考えていない」〜

(2016.1.4 11:12更新   産經新聞)

 安倍晋三首相は4日午前、官邸で年頭の記者会見を行い、今夏に行われる参院選について「憲法改正をしっかりと訴え、国民的な議論を深めていきたい」と述べた。勝敗ラインに関しては「連立政権で安定した政治を前に進めるため、自民、公明両党で過半数を確保したい」と明言。衆参同日選の可能性については「全く考えていない」と改めて否定した。

 首相は、同日召集の通常国会を「未来へ挑戦する国会」と位置付け、1億総活躍社会を実現させる目標を念頭に、「本年は挑戦あるのみ。未来へと果敢に挑戦する1年とする」と強調した。

 5月の伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)で議長国を務めることなどを踏まえ、「不透明さを増す世界経済、テロとの戦い、貧困や開発の問題、アジア太平洋の情勢など世界が直面する課題を議論したい」と主導的役割を果たす考えを示した。ロシアのプーチン大統領との首脳会談については「北方領土問題は首脳間のやり取りなしには解決できない。(プーチン氏の)訪日時期は、最も適切な時期を引き続き探っていく」と説明した。

 また、首相は江戸幕府8代将軍の徳川吉宗が各地に桜の苗木を植えた功績に言及し、「花が咲くようになれば、人々が集まり豊かになるに違いないとの信念で未来に投資した。そのおかげで、300年後の私たちも花見ができる」と指摘。その上で「私も日本の将来をしっかりと見据え、木を植える政治家でありたい」と述べた。

◆首相「自公で過半数確保」…参院選勝敗ライン

(2016年01月04日 11時11分  読売新聞)

 安倍首相は4日午前、首相官邸で年頭の記者会見を行い、今年夏の参院選について、自民、公明両党で参院の過半数維持を勝敗ラインとする考えを示した。

 首相は「全員当選を目指すことを前提に、安定した政治を前に進めるため、参院で自民、公明両党で過半数を確保したい」と述べた。争点に関しては「3年間の安倍政権の実績の評価、今進めようとしている1億総活躍社会」と指摘した。

 憲法改正については「参院選でしっかり訴え、同時に国民的な議論を深めていきたい」と語った。次期衆院選と同日選とする衆参ダブル選の可能性も取り沙汰されているが、「衆院解散は全く考えていない」と強調した。

 2016年の政権運営に関しては、「内政においても、外政においても、挑戦、挑戦、そして挑戦あるのみ。未来へと果敢に挑戦する1年とする決意だ」と意気込んだ。「1億総活躍元年の幕開け」と強調した上で、「歳出規模3・5兆円の2015年度補正予算案でロケットスタートを切る」と述べ、4日召集の通常国会で補正予算案の早期成立を目指す考えを示した。