2018年06月03日

◆“北朝鮮の宿泊費 関係各国の間で調整”

6月3日 6時43分   NHKニュース

史上初めての開催が決まった米朝首脳会談について、アメリカのメディアは、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長ら北朝鮮の代表団の宿泊費が高額に上り、払えないおそれがあるため、誰が負担するのかなど関係各国の間で調整が進められていると伝えています。

アメリカのトランプ大統領は、北朝鮮のキム・ジョンウン委員長との史上初となる首脳会談について、今月12日にシンガポールで開催すると発表しました。

シンガポールでは、すでに双方の政府関係者が準備を進めていますが、アメリカの有力紙「ワシントン・ポスト」は1日、関係者の話として、キム委員長らの現地での宿泊費を誰が支払うか結論が出ていないと伝えています。

キム委員長ら北朝鮮側はシンガポールの最高級ホテルに宿泊することを検討しているとされ、一泊60万円以上の部屋も含まれているということですが、北朝鮮は外貨不足に悩まされているため支払いには外国からの支援が必要だとしています。

このため、アメリカ側が北朝鮮の費用を肩代わりすることを検討しているものの、これを北朝鮮が侮辱だと受け止める可能性があるほか、北朝鮮への経済制裁に抵触するおそれがあるという見方もあり、結論が出ていないということです。

このため、シンガポール政府が負担するという案も検討されているということで、首脳会談の実現に向けて関係各国の間で調整が進められています。

2018年06月02日

◆核実験場閉鎖 “日本メディア意図的に除外”

朝鮮労働党機関紙

6月2日 16時29分   NHKニュース

北朝鮮の国営メディアは、先月、核実験場の閉鎖を公開するとして現地入りを認めた外国の報道機関の中に日本メディアを含めなかったことについて、意図的に除外したことを明らかにしたうえで、朝鮮半島情勢をめぐる日本政府の対応への不満をあらわにしています。

2日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、日本を非難する論評を掲載しました。

この中で、先月、核実験場の閉鎖を公開するとして現地入りを認めた外国の報道機関の中に日本メディアを含めなかったことに触れ、「『政治的なジェスチャー』というむだ口をたたく者どもを招く必要を感じなかった」として、意図的に除外したことを明らかにしました。

また拉致問題を取り上げ、「すでに解決された問題」という従来の主張を強調し、「日本が『拉致問題』に執着するのは、わが国の対外的なイメージに泥を塗る不純な下心というほかない」と主張しました。

論評では、北朝鮮への圧力を維持して非核化に向けた行動を引き出したい考えを示す安倍政権について「わが国への対決と敵対の感情を露骨にしている」と批判していて、今回の論評を通じて朝鮮半島情勢をめぐる日本政府の対応への不満をあらわにしています。

2018年05月25日

◆アメフト問題 タックル受けた選手に脅迫メール

“危害加える”

5月25日 16時26分   NHKニュース

アメリカンフットボールの試合中に日本大学の選手から悪質なタックルを受けた関西学院大学の選手について、“来月1日までに危害を加える”といった内容のメールがあったことを選手の父親が明らかにしました。警察はパトロールを強化するとともに、脅迫の疑いで調べています。

今月6日、日本大学との定期戦に出場していた関西学院大の選手は、無防備な状態で、後ろからタックルを受け、右ひざなどに全治3週間のけがをしました。

この選手の父親の奥野康俊さんが25日、みずからのフェイスブックを更新し、「今警察から電話がありました。6月1日までに、息子に危害を加えるという情報が入ったので気をつけるようにと。許せない。やめてください」と掲載しました。

警察は、選手の関係先のパトロールを強化するとともに脅迫の疑いで調べています。

2018年05月06日

◆北朝鮮「米の圧力役立たず」日本にも圧力維持の立場転換を要求

5月6日 17時05分 NHKニュース

北朝鮮は「アメリカが圧力を追求し続けるのは問題解決に役立たない」と主張し、今後の米朝首脳会談を念頭に制裁緩和を引き出したい意向を反映したものと見られます。

また、日本に対しても北朝鮮への圧力を維持する立場を転換すべきだと要求しました。

これは北朝鮮外務省の報道官が6日、国営メディアを通じて示したものです。

この中で、アメリカ政府が北朝鮮に対し、非核化を実現する具体的な行動をとらないかぎり、圧力を緩めない考えを示していることなどについて「対話の雰囲気に冷や水を浴びせ、情勢を白紙に戻そうとする危険な行為だ」と非難しました。そのうえで、「アメリカが圧力や軍事的な威嚇を追求し続けるのは、問題解決に役立たない」と主張し、今後の米朝首脳会談を念頭に、対話を通じてアメリカから制裁緩和を引き出したい意向を反映したものと見られます。

また、6日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、日本がアメリカや韓国を通じて北朝鮮との対話を模索していると非難する論評を伝えました。

この中で日本について「朝鮮半島で平和の風が吹くやピョンヤン行きにただ乗りしようとしている」と主張しています。

そのうえで日本政府に対し、「不届きな下心を捨てないかぎり、1億年たってもわれわれの地を踏めないだろう」とけん制し、北朝鮮が非核化に向けた具体的な行動をとるまで圧力を維持する立場を転換すべきだと要求しました。

2018年05月01日

◆日本総領事館前に徴用工像設置めぐり混乱続

韓国プサン

5月1日 12時16分    NHKニュース

韓国の労働団体は、南部プサン(釜山)にある日本総領事館の前に徴用工を象徴する像の設置を30日夜から強行しようとして警察に阻止され、現場では1日も双方が激しくもみ合うなど混乱が続いています。


韓国の主な労働団体の1つ「民主労総」は、1日のメーデーに合わせて、南部プサンにある日本総領事館の前にある慰安婦問題を象徴する少女像の隣に、太平洋戦争中に日本の炭鉱や工場などで過酷な労働を強いられたとする徴用工を象徴する像を設置するとしています。

現場では30日夜から労働団体のメンバー数十人がフォークリフトを使うなどして像の設置を強行しようとしましたが、警察がこれを阻止しました。

1日は午前中、労働団体のメンバーと警察官が激しくもみ合った結果、参加者の多くは排除されましたが、警察官が像の周りを取り囲むなどしていて混乱が続いています。

像の設置をめぐって韓国外務省は先月「外国公館の保護をめぐる国際的な儀礼や慣例の面から適切でない」とする立場を示したほか、公道を管理している区もほかの場所に設置するよう労働団体に要請しています。
また、警察も日本総領事館から100メートル以内に近づくことを禁止しています。

慰安婦問題を象徴する少女像に続いて徴用工を象徴する像が設置されることになれば、日韓関係の新たな火種となりそうです。

2018年03月05日

◆中国全人代 習主席 “無期限に主席”も可能に

5日から

3月5日 5時07分        NHKニュース

中国で重要政策などを決める全人代=全国人民代表大会が、5日から始まります。習近平国家主席への権力の集中が鮮明になる中、今回の全人代では、憲法を改正し、2期10年と定めてきた国家主席の任期を撤廃して習主席が無期限に主席にとどまることが可能になる見通しです。

全人代は、5日から今月20日まで2週間余りにわたって、北京の人民大会堂で開かれます。

習近平国家主席への権力の集中が鮮明になる中、今回の焦点は、2004年以来の憲法の改正で、習主席の指導思想を毛沢東、トウ小平に続いて個人名を冠した形で明記するとともに、国家主席の任期を2期10年までと定めた規定を撤廃する方針です。

国家主席の任期は、死去するまで絶大な権力を握り続けた毛沢東が、晩年文化大革命を発動し、中国全土を混乱に陥れた反省から、憲法に盛り込まれたものですが、撤廃されれば、習主席が2期目を終える2023年以降も無期限に主席にとどまることが可能になる見通しです。

また今回の全人代では、去年の共産党大会を経て、2期目の指導部が発足したことを受けて、政府の人事が大幅に刷新され、習主席が国家主席に再選されるほか、国家副主席や主要閣僚などが新たに選出され、習主席に近い人物らが登用される見通しです。

中でも、習主席の盟友とされ共産党幹部らの汚職摘発に辣腕(らつわん)を振るい、権力の集中を支えた王岐山氏が、去年定年の慣例通りに党の最高指導部を退いたものの、今回国家副主席などの要職に就いて引き続き習主席を支えるのかに、関心が集まっています。

また、機構改革も行われ、習主席が旗印に掲げてきた汚職摘発を強化するため、公職に就くすべての人を対象に、監視や取締りを行う新たな国の機関、「国家監察委員会」が発足することになります。

初日の5日は、李克強首相が、向こう1年の政策方針を示す政府活動報告を行い、去年6.9%と7年ぶりに前の年を上回った経済成長率について、ことしの目標を示すとともに、課題とする金融リスクの防止や環境問題の解決などに向けて方針を打ち出すと見られます。

(※「トウ」は、登におおざと)


国家主席任期撤廃に賛否の声

全人代で憲法が改正され、2期10年と定めてきた国家主席の任期の制限が撤廃される見通しであることについて、北京の市民からは、習近平国家主席を評価して賛成する一方、死去するまで絶大な権力を握り続けた毛沢東が発動し、中国全土を混乱に陥れた文化大革命を引き合いに慎重な意見も聞かれました。

このうち、60代の男性は「習主席は、新時代の偉大な指導者なので、長期にわたって国と人民を導いていくべきだ」と話していました。また20代の男性は、「任期の制限撤廃は、メリットのほうが大きい。中国は、急速に発展しているので、計画は一貫して実施していく必要がある」と話していました。さらに60代の男性は、「いい指導者であれば終身制でもいい。社会の安定が何より大事だ」と述べるなど、国家主席の任期の制限撤廃に賛成する声が聞かれました。

一方で60代の男性は、「文化大革命は、制限が欠如していたから起きた。政府が間違いを起こした時に正すことができるようにするためにも、憲法は改正しないほうがいい」と話していました。また、20代の女性は「敏感な問題だが、また皇帝が現れたと冗談をいう人もいる。心配はあるが、私たちが決められることではない。ただ指導者は任期を終えたら交代したほうがいいと思う」と話していました。

中国版ツイッターのウェイボーでは「独裁をしようとしている」とか、「フェイクニュースでなければ後世に顔向けできない」などといった批判的な意見も投稿されています。

また、全人代=全国人民代表大会を前に、3日開幕した国政の助言機関、政治協商会議の委員の中には「あまりにも敏感なテーマなので、意見を述べることはできない」などと回答を避ける人もいました。

一方、委員の中には、任期の制限撤廃を支持する人も少なくなく「中国は、すでに新時代に入り、市民の思想や理念も変わった。終身制があった毛沢東の時代に戻ることはありえず、心配する必要はない」として、問題無いと強調する委員もいました。


2期目の習体制で人事の注目は

ことしの全人代では、去年5年に一度の共産党大会を経て党の重要人事が決まり、2期目の習近平指導部が発足したのに続いて、国家主席と副主席、首相と副首相、それに主要な閣僚などの重要ポストが選出され、2期目の体制が本格的にスタートします。

習近平国家主席と李克強首相は、再任が確実とされていますが、国家副主席や副首相、主要な閣僚などは大幅に刷新され、要職には、習主席に近い人物が多く起用される見通しです。

中でも習主席の盟友とされ、汚職摘発に辣腕(らつわん)を振るった王岐山氏の処遇が焦点で、去年定年の慣例通りに党の最高指導部を退いたものの国家副主席などの要職に就いて引き続き習主席を支える可能性が指摘されています。
4人の副首相も交代し、筆頭副首相には、去年の共産党大会で最高指導部入りした韓正政治局常務委員が就任すると見られています。

習主席の側近で、共産党で経済政策を主導する中央財経指導グループの劉鶴主任も副首相に起用されるとの見方が強く、経済運営で重要な役割を担うと見られます。

また、中央銀行に当たる中国人民銀行の総裁を15年余り務めた周小川氏が退く見通しで、香港メディアは、後任に劉鶴主任が副首相を兼務する形で就任する可能性もあると伝えています。

外交担当では、外交を統括してきた楊潔チ国務委員がさらなる要職に就くと見られているほか、王毅外相の処遇も注目されます。このほか習主席が旗印に掲げてきた汚職摘発を強化するため、公職に就くすべての人を対象に監視や取締りを行う「国家監察委員会」が新たに発足し、初代のトップに誰が就くのかにも関心が集まっています。

(※「チ」は、竹かんむりに「褫」のつくり)


中国経済の現状と課題

中国は、2010年以来経済成長率が前の年を下回る「減速」が続いてきましたが、堅調な個人消費に加えて、世界経済の回復傾向を背景に輸出が、ふた桁の伸びとなったことなどから、去年の成長率は6.9%と7年ぶりに前の年を上回りました。

中国政府は、去年の成長率の目標を6.5%前後としていましたが、この目標も超える結果となりました。

中国は、ゆとりのある社会の実現に向けて、2020年までにGDP=国内総生産と国民の平均収入を2010年の2倍にするため、経済成長率を毎年の平均で6.5%以上にするとしていますが、目標の達成にさらに近づいた形です。

一方で、深刻な課題も抱えています。それが企業や地方政府が抱える過剰な債務と工場から排出される汚染物質や、急速に普及した自動車の排気ガスなどによる深刻な環境問題です。

中国は、リーマンショックのあと、景気を下支えするため、インフラなどの公共投資や国有企業による設備投資を進めてきた結果、政府や企業が抱える債務がGDPに対する比率で2.5倍に達し、金融危機や経済の長期低迷につながるおそれが指摘されています。

去年12月に開かれた経済政策を議論する重要会議でも、一定の経済成長を目指す一方で、今後3年の重要課題として金融リスクの防止や環境問題の解決などに取り組む方針が打ち出されています。

ただ、こうした課題を解決するため、金融の引き締めや環境規制の強化に踏み切れば、景気の下押し圧力にもなります。全人代では、経済成長率の目標に加えて、こうした課題の解決に向けて、どういった方針を打ち出すのかも焦点となります。


地方では経済成長率の目標引き下げも

中国では、全人代に先立って、各地方政府も、地域の経済成長率の目標を発表していますが、ことしは、去年の実績より目標を引き下げるケースが相次いでいます。

去年9.5%の成長率を達成した雲南省のことしの目標は、去年を1ポイント下回る8.5%としたほか、重慶市や浙江省も、前の年の実績を0.8ポイント下回る目標を掲げるなど、31の地方政府のうち20が、成長率の目標を前の年の実績を下回る水準に置いています。

中国ではこれまで、地方政府が公共投資を行うなどして、成長率の実績を競い合ってきました。

しかし、ことし1月、天津市が、市内の経済開発区のGDPを、おととし50%も水増ししていたと発表したのをはじめ、ほかの地方でも経済統計の水増しが明らかになっています。

各地方政府が、去年の実績より目標を相次いで引き下げたり、水増しを認めたりした背景には、権力の集中を進める習近平国家主席が、高成長によるひずみの是正を目指していることがあると見られます。

中国は、去年12月に開いた経済政策を議論する重要会議で、経済成長の速さよりも過剰債務の解消など金融リスクの防止や環境対策などに重点的に取り組む方針を示していて、地方政府もこうした方針に従ったものと見られます。

中国では、これまでの公共投資の財源として膨らんだ地方政府の債務が、今後の中国全体の経済成長の足かせになりかねないという懸念も出ています。

中国の去年の成長率は6.9%と、7年ぶりに前の年を上回りましたが、中国政府が、成長の減速を容認しつつ、従来の高成長の副作用の是正に重点を置く姿勢を示すのか、5日発表される経済成長率の目標に注目が集まっています。

2018年03月01日

◆韓国大統領 慰安婦問題「特別な待遇 要求しない」



3月1日 12時19分      NHKニュース

韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領は独立運動の記念式典で演説し、慰安婦問題について「加害者である日本政府が『終わった』と言ってはならない」と述べ、日韓の合意で問題は解決済みだとする日本政府を批判する一方、新たな要求はしないことを間接的に示しました。

韓国のムン・ジェイン大統領は1日午前、かつて日本からの独立を求めた人が多く投獄された、ソウル中心部のソデムン(西大門)刑務所跡で、独立運動が始まった日を記念する式典で演説しました。

この中で、ムン大統領は、島根県の竹島について、「日本の朝鮮半島侵略の過程で最初に支配された土地で、韓国固有の領土だ。日本がその事実を否定するのは、帝国主義による侵略に対する反省を拒否することにほかならない」と強い調子で日本を批判しました。

慰安婦問題について、ムン大統領は「加害者である日本政府が『終わった』と言ってはならない。不幸な歴史であればあるほど、その歴史を記憶して、それから学ぶことだけが真の解決だ」と述べ、日韓の合意で問題は解決済みだとする日本政府を批判しました。

その一方で、「私は日本に特別な待遇を要求はしない。ただ、最も近い隣国らしく、心からの反省と和解のためにともに未来に進むことを願うだけだ」とも述べ、慰安婦問題で新たに具体的な要求はしないことを間接的な表現で示しました。

一方、ピョンチャンオリンピックを契機に韓国と北朝鮮の間で融和ムードが高まったことを踏まえ、ムン大統領は「われわれは、朝鮮半島の平和が国民の力で実現できるということを確認した。来年のこの記念日までに、朝鮮半島の『平和共同体』、『経済共同体』を完成しなければならない」と述べ、さらなる関係改善に意欲を見せました。


官房長官「極めて遺憾 強く抗議」

批判を受けて、菅官房長官は午前の記者会見で、「日韓合意に反するものであり、全く受け入れられない。極めて遺憾であり、韓国側に対し直ちに外交ルートでわがほうの立場を伝え、強く抗議した。わが国としては、この合意に基づいてやるべきことはすべてやった。あとは韓国が約束をしっかり履行することを強く求めていきたい」と述べました。

そのうえで、菅官房長官は「現下の最重要課題は北朝鮮問題への対応であり、日米韓3か国の間の緊密な連携が極めて大事だ。引き続き、北朝鮮対策については綿密に連携していきたい」と述べました。

2018年02月28日

◆北朝鮮 新たな制裁発表のトランプ政権をけん制

軍縮会議で

2月28日 7時24分北朝鮮情勢      NHKニュース

スイスのジュネーブで開かれている軍縮会議で、北朝鮮の大使は「アメリカが南北対話の努力を無視して対立を求めるのであれば、わが国は確実に対抗措置をとる」と述べて、新たな制裁を発表するなど圧力を強める姿勢を崩さないアメリカのトランプ政権をけん制しました。

27日に開かれた軍縮会議では韓国のカン・ギョンファ(康京和)外相が北朝鮮の核・ミサイル開発に言及し、「オリンピックによって南北対話が実現したが現実を見失ってはならない」と述べて、朝鮮半島の非核化のためには北朝鮮に圧力をかけ続ける必要があると強調しました。

これに対し、北朝鮮のハン・デソン大使は「韓国は、圧力に効果があるといまだに勘違いしている」と述べたうえで、「核・ミサイル開発はアメリカの敵視政策と核の脅威に対抗するための自衛の手段だ」と反論しました。

そのうえで「アメリカが南北対話の努力を無視して対立を求めるのであれば、わが国は確実に対抗措置をとる」と述べて、新たな制裁を発表するなど圧力を強める方針を崩さないアメリカのトランプ政権をけん制しました。

一方、アメリカのウッド軍縮大使は「ピョンチャンオリンピックでペンス副大統領との会談の機会を直前に取りやめたのは北朝鮮のほうだ」と反論して、北朝鮮が非核化に向けた対話に応じないかぎり、今後も最大限の圧力をかけ続けると強調しました。

2018年02月14日

◆北朝鮮応援団など滞在費 約2億8000万円 韓国負担

2月14日 19時47分       NHKニュース

韓国政府は、北朝鮮がピョンチャンオリンピックに合わせて派遣した応援団や芸術団などの滞在費、日本円にしておよそ2億8000万円を韓国側が負担することを明らかにし、こうした支援を通して南北間の和解と協力につなげたいという立場を示しました。

韓国統一省は14日、北朝鮮がピョンチャンオリンピックに派遣した応援団や芸術団、それに記者団などの滞在費がおよそ28億6000万ウォン(2億8000万円)に上り、韓国側が負担することを明らかにしました。

内訳は、宿泊費に12億ウォン、応援団などの席を確保するための競技場の入場料に10億ウォン、バスなどの移動にかかる費用に1億ウォンなどとなっていて、大会組織委員会などに支払われます。

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の妹のキム・ヨジョン(金与正)氏ら高位級代表団の滞在費用は、別の予算から支出され、この中には含まれていないということです。

韓国は、これまでにも国際大会に参加する北朝鮮選手団の滞在費を負担してきましたが、今回、過去最高となり、統一省は「選手団の規模は小さかったものの、応援団や芸術団などの人数が多くて費用がかさんだ」と説明しています。

統一省はさらに「支援を通して、南北間の和解と協力につなげるとともに北朝鮮への制裁を考慮して国際社会とも緊密に協議していく」とコメントしています。


官房長官「圧力弱体化避けるべき」

菅官房長官は午後の記者会見で、「オリンピックの成功に向けて、南北が協力して北朝鮮の参加が実現したことは評価しているが、国際社会として北朝鮮に対する圧力を強化する必要があるなか圧力を弱めかねない行動は避ける必要があるし、北朝鮮に関する安保理決議が完全に履行されることは言うまでもないことだ」と述べました。

そのうえで「政府としては、北朝鮮問題の対応に当たって日韓・日米韓の間で緊密に連携しており、本件についても、韓国側から情報提供を受けながら日米韓3か国の間で政策のすり合わせを行っていきたい」と述べました。

2018年02月08日

◆北朝鮮 軍創設70年 軍事パレードは伝えられず

2月8日 12時13分       NHKニュース

北朝鮮は8日、軍の創設70年の記念日を迎えました。これに合わせてピョンヤンで行われると見られている軍事パレードは、これまでのところ伝えられていませんが、国営メディアは、核・ミサイル開発の進展ぶりを誇示してアメリカへの対決姿勢を強調しています。

北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは、軍の創設70年の記念日の8日、通常より早い日本時間の午前9時半から放送を開始して、キム・イルソン(金日成)主席やキム・ジョンイル(金正日)総書記による軍の視察をまとめた記録映画などを放送しています。

首都ピョンヤンでは8日、およそ10か月ぶりとなる軍事パレードが行われるという見方が強まっており、韓国政府も、ほとんどの兵器を動員した大規模なものになる可能性が高いと指摘していますが、これまでのところ、パレードの実施は伝えられていません。

ただ、インターネット上のツイッターには、ピョンヤンに滞在している外国人が8日午前中に撮影したピョンヤン市内の様子だとする写真が投稿され、軍用車両と見られる多数の車が川沿いの道路に列を作って並んでいます。

一方、8日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は1面に社説を掲載し、「アメリカのいかなる核の脅威も粉砕して対応できる核武力を保有して決戦準備を整えた軍がある」として、核・ミサイル開発の進展ぶりを誇示してアメリカへの対決姿勢を強調しています。