2018年12月13日

◆韓国軍 きょうから竹島で定例訓練 上陸阻止を想定

2018年12月13日 14時02分  NHKニュース

韓国軍は、島根県の竹島とその周辺海域で、島への上陸を阻止することを目的とした定例の訓練を13日から2日間の日程で実施する、と発表しました。

韓国軍の発表によりますと、韓国政府が「韓国固有の領土だ」と主張する島根県の竹島とその周辺海域で、韓国の海軍や空軍、海洋警察などが参加して13日から2日間の日程で定例の訓練が行われます。

訓練は何者かが島に上陸しようとするのを阻止することを想定したもので、韓国メディアは、海軍の駆逐艦のほかP3C哨戒機やF15戦闘機などが投入されると伝えています。

韓国海軍の関係者は「今回の訓練は例年と同様の規模で、海兵隊の上陸訓練が行われるかどうかは天候しだいだ」と話しています。

韓国軍による竹島とその周辺海域での訓練は年に2回行われており、ことし6月にも2日間実施され、日本政府が韓国政府に「竹島は歴史的にも国際法上も日本固有の領土だ」として訓練の中止を求めていました。


外務省が抗議「到底受け入れられない」

外務省の金杉アジア大洋州局長は韓国大使館の次席公使に「竹島の領有権に関する日本の立場に照らし、到底受け入れることはできず、極めて遺憾だ」などと電話で抗議し、中止を強く申し入れました。

韓国外務省にも、ソウルの日本大使館を通じて同様の抗議を行いました。

2018年12月12日

◆靖国神社で新聞紙燃える 中国人の男逮捕

「南京事件に抗議」と

2018年12月12日 10時56分  NHKニュース

12日午前7時ごろ、東京 千代田区の靖国神社の門の前で新聞紙が燃え、現場にいた中国人の男が建造物侵入の疑いで逮捕されました。

男は「南京事件に抗議する」という内容の旗を持っていたということで、警視庁が詳しく調べています。

2018年11月29日

◆「徴用」三菱重工にも賠償命じる判決 韓国最高裁

2018年11月29日 10時16分  NHKニュース

太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で、韓国人の元徴用工らが三菱重工業に損害賠償を求めた2つの裁判で、韓国の最高裁判所はいずれも三菱重工側の上告を棄却し、賠償を命じた判決が確定しました。この問題では先月、新日鉄住金が賠償を命じられ、日本政府が国際法違反だとして是正を求めている中、再び同様の判決が出たことで、日韓関係への影響は避けられない見通しです。

1944年から三菱重工の広島の工場で働いた韓国人の元徴用工ら5人が「強制連行されて働かされたうえに被爆した」として、三菱重工に損害賠償を求めた裁判で、韓国の最高裁判所は29日午前、三菱重工側の上告を棄却し、原告1人あたり8000万ウォン、日本円にしておよそ800万円の賠償を支払うよう命じた判決が確定しました。

また1944年から名古屋にあった軍需工場で「女子勤労てい身隊」として過酷な労働を強いられたとする韓国人女性やその遺族合わせて5人が同じく三菱重工に損害賠償を求めた裁判でも、韓国最高裁は上告を棄却し、原告1人あたり1億ウォンから1億5000万ウォン、
日本円にしておよそ1000万円から1500万円の賠償を命じました。

「徴用」をめぐる問題では先月、韓国最高裁が新日鉄住金に賠償を命じる判決を言い渡したのに対し、日本政府は1965年の日韓国交正常化に伴う請求権・経済協力協定で「完全かつ最終的に解決済みだ」という立場で、判決は国際法違反だとして韓国政府に是正を求めています。

韓国政府ではイ・ナギョン(李洛淵)首相が民間の専門家などとともに対応策をとりまとめることにしていますが、まだ具体的な内容がまとまらない中、再び同様の判決が出たことで、日韓関係への影響は避けられない見通しです。


「女子勤労てい身隊」とは

「女子勤労てい身隊」は太平洋戦争の後期に軍需分野の労働力不足を補うため各地で結成された組織で、一定の条件を満たした10代以上の女性によって構成されました。

当時、日本の統治下にあった朝鮮半島でも、1944年3月にはピョンヤンで結成されたといった報道が確認されています。

女性たちは日本国内にある航空機の部品工場や紡績工場などで、「勤労奉仕」という形で無償で働きました。朝鮮半島で結成された「女子勤労てい身隊」の人数について、日本の外務省は把握できていないとしています。

韓国政府も正確な人数は把握できていませんが、「女子勤労てい身隊」が動員されたと分かっている日本企業3社の名簿を調べたところ、「1661人を確認した」としていて、全体ではそれより多かったとみています。

また韓国政府は死亡した人の遺族やけがをして障害を負った人の一部に対して、慰労金を支払っています。


最高裁「企業の強制動員の被害者には請求権協定は適用されない」

「徴用」をめぐる問題で、日本政府は1965年の日韓国交正常化に伴う請求権・経済協力協定で「完全かつ最終的に解決済みだ」という立場です。

しかし韓国の最高裁判所は2つの裁判について、原告が「損害賠償請求権を行使できる」という判断を示しました。

その理由について、最高裁は「日本政府による朝鮮半島の不法な植民地支配と侵略戦争に直結する日本企業の強制動員の被害者には、請求権協定は適用されない」としていて、先月、新日鉄住金に賠償を命じた判決に沿った形です。


河野外相「断じて受け入れられない」
河野外相「断じて受け入れられない」
判決を受けて、河野外務大臣は談話を発表し、「極めて遺憾で、断じて受け入れられない」としたうえで、「国際裁判や対抗措置も含めあらゆる選択肢を視野に入れ、きぜんとした対応を講ずる」としています。

この中で河野外務大臣は、1965年の国交正常化の際に締結された日韓請求権協定で請求権に関する問題は「完全かつ最終的に解決」されているとしたうえで、今回の判決について、「日韓請求権協定に明らかに反し、日本企業に対し、一層不当な不利益を負わせるものであるばかりか、1965年の国交正常化以来築いてきた日韓の友好協力関係の法的基盤を根本から覆すものであって、極めて遺憾であり、断じて受け入れることはできない」と強く批判しています。

そして「韓国が直ちに国際法違反の状態を是正することを含め、適切な措置を講ずることを重ねて強く求める。直ちに適切な措置が講じられない場合には、日本として、日本企業の正当な経済活動の保護の観点からも、引き続き、国際裁判や対抗措置も含め、あらゆる選択肢を視野に入れ、きぜんとした対応を講ずる」としています。


菅官房長官「日韓協定に明らかに反する」

菅官房長官は午前の記者会見で、「今般の判決は、日韓請求権協定に明らかに反し日本企業に対し、一層不当な不利益を負わせるものであるばかりか、1965年の国交正常化以来、築いてきた日韓の友好協力関係の法的基盤を根本から覆すものであり、極めて遺憾であり、断じて受け入れることはできない」と述べました。

そのうえで菅官房長官は「わが国としては韓国に対し、このような国際法違反の状態を是正することを含め、適切な措置を講じることを重ねて強く求めていく。直ちに適切な措置が講じられない場合には、日本企業の正当な経済活動の保護の観点から、引き続き国際裁判や対抗措置も含めてあらゆる選択肢を視野に入れ、きぜんとした対応を講じていきたい」と述べました。


三菱重工「極めて遺憾」
これについて三菱重工業は「判決は日韓請求権協定や、これに関する日本政府の見解、それに日本の確定判決に反するもので極めて遺憾だ。今後、日本政府とも連絡を取りつつ、適切に対応していきたい」とコメントしています。


元徴用工の遺族「複雑な気持ち」

韓国人の元徴用工ら5人が三菱重工業を訴えた裁判では、原告全員がすでに亡くなっており、判決後、遺族は「勝訴することができ、弁護士や支援団体に感謝する。ただ、結果を私が代わりに見届けることになり、複雑な気持ちだ」と話していました。


経団連会長「困ったこと」

29日の判決について、ソウルを訪れている経団連の中西会長は記者団に対し、「困ったことだと思う。日韓の経済協力にできるだけ影響が出ないよう、日韓の両政府に行動をとってもらいたい。両国の政治や文化交流が停滞すれば、長い目で見れば、経済にとってもよくない」と述べて懸念を示しました。

2018年11月25日

◆尖閣沖の接続水域で中国海警局の船4隻が航行

2018年11月25日 11時12分  NHKニュース

第11管区海上保安本部によりますと、沖縄県の尖閣諸島の沖合で、中国海警局の船4隻が日本の領海のすぐ外側にある接続水域を航行しています。

4隻は25日午前9時現在、尖閣諸島の大正島の南西およそ30キロを航行していて、海上保安本部が領海に近づかないよう警告と監視を続けています。

2018年11月21日

◆韓国政府 元慰安婦の支援財団の解散を発表

2018年11月21日 15時10分  NHKニュース

韓国政府は、慰安婦問題をめぐる日韓合意に基づいて韓国政府がおととし設立し、日本政府が10億円を拠出した元慰安婦を支援する財団を解散すると発表しました。日本政府は、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した合意の着実な履行を繰り返し求めてきただけに、日韓関係への影響は避けられない見通しです。

これは、韓国政府が21日午前、チン・ソンミ(陳善美)女性家族相の声明として発表したものです。

それによりますと、慰安婦問題をめぐる2015年12月の日韓合意に基づいて、韓国政府が設立した元慰安婦を支援する「和解・癒やし財団」について「『被害者中心主義』の原則で、財団に対する多様な意見を集めた結果などをもとに解散を推進する」としています。

そのうえで「女性家族省は、今後も元慰安婦の名誉と尊厳の回復のための政策推進に最善を尽くす」と強調しています。

また、この財団を設立するために日本政府が拠出した10億円の扱いについては、「元慰安婦や支援団体などの意見を取りまとめて、合理的な処理方法を準備していく。韓国外務省が日本政府と協議を進めるなど外交的な措置も取っていく予定だ」と説明しています。

韓国政府は、日韓の合意そのものの破棄や再協議は要求しないという立場を示していますが、日本政府は、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した合意の着実な履行を繰り返し求めてきました。

日韓関係をめぐっては、先月、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる裁判で、韓国の最高裁判所が新日鉄住金に賠償を命じる判決を出し、日本側は1965年の国交正常化に伴い「解決済み」だと抗議していて、これに続く今回の財団の解散で、日韓関係への影響は避けられない見通しです。


財団をめぐる経緯

【3年半ぶり日韓首脳会談】
慰安婦問題めぐっては、3年前の2015年11月、安倍総理大臣と当時のパク・クネ(朴槿恵)大統領が、およそ3年半ぶりとなる正式な首脳会談を行い、早期の解決を目指すことで一致しました。

【日韓合意】
そして翌月の12月28日。当時の岸田外務大臣と韓国のユン・ビョンセ(尹炳世)外相が、慰安婦問題をめぐる日韓合意を発表。日韓合意では、日韓両政府は、韓国政府が設置する財団に日本政府が資金を拠出し、元慰安婦への支援事業を行うとしたうえで、「この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する」と明記されました。

【和解・癒やし財団設立】
合意に基づいて、おととし2016年7月、韓国政府は、ソウルに「和解・癒やし財団」を設立。ただ、発足当日の記者会見場に、反対する韓国の市民団体のメンバーが乱入するなど、波乱含みのスタートとなりました。

【支援事業開始】
一方、日本政府は翌8月に、10億円の拠出を閣議決定。これを受けて支援事業が始まり、合意の当時生存していた元慰安婦の女性47人の4分の3以上にあたる36人が支援を受け入れる意向を示し、これまでに、34人に1人当たり1000万円程度の支援金が支給されました。

【ムン・ジェイン(文在寅)就任】
しかし去年5月、パク・クネ前大統領が罷免されたのを受けて行われた大統領選挙で、パク氏の弾劾を主導したムン・ジェイン大統領が就任。

【「受け入れられず」】
ムン大統領は、日韓合意について、「国民の大多数が情緒的に受け入れられずにいる」と表明し、交渉過程を再検証するよう指示。韓国外務省の作業部会は去年12月に、「被害者の意見を十分に集約しなかった」などとパク・クネ政権時の対応を批判する検証結果を発表しました。

【財団活動停滞】
こうした中、財団の8人の理事のうち5人が、「韓国政府の支援が得られない」として、辞表を提出するなど、財団の活動は停滞。韓国の閣僚からも財団の解散を示唆する発言が出始めます。

【日韓首脳会談】
ことし9月の日韓首脳会談では、ムン大統領が財団について、「元慰安婦と国民の反対で、正常に機能しておらず、国内で財団解体を要求する声が大きいのが現実で、賢く解決することが必要だ」と述べたと韓国側が発表。

【日本は合意履行要請】
日本政府はこうした韓国側の対応は「日韓合意の精神と相いれない」などとして繰り返し合意の着実な履行を要請していました。


2015年の日韓合意とは

日韓両政府は、2015年12月にソウルで行われた外相会談で、慰安婦問題を最終的かつ不可逆的に解決するとした合意に達しました。

合意では、日本政府が「当時の軍の関与のもとに多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題で責任を痛感する」としたうえで、「安倍総理大臣は日本国の内閣総理大臣として、改めて慰安婦としてあまたの苦痛を経験され、心身にわたり癒やしがたい傷を負われたすべての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを表明する」としています。

そのうえで、韓国政府が設立する財団に日本政府が10億円を拠出して、元慰安婦の女性たちの名誉と尊厳の回復と心の傷を癒やすための事業を行うことになりました。

そして、日韓両政府がこうした措置を着実に実施するという前提で、慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認しました。

また、ソウルの日本大使館の前に設置された慰安婦問題を象徴する少女像については、韓国側が関連団体との協議を行うなどして、適切に解決されるよう努力することが盛り込まれました。

さらに、日韓両政府が国連など国際社会で慰安婦問題をめぐって互いに非難や批判をすることを控えるとしています。


安倍首相「責任ある対応を」

韓国政府が、日韓合意に基づいて設立した元慰安婦を支援する財団の解散を発表したことについて、安倍総理大臣は総理大臣官邸で記者団に対し、日韓合意は最終的かつ不可逆的な解決だとしたうえで、韓国は責任ある対応をすべきだという認識を示しました。

この中で安倍総理大臣は、「3年前の日韓合意は最終的かつ不可逆的な解決だ。日本は国際社会の一員として、この約束を誠実に履行してきた」と述べました。

そのうえで安倍総理大臣は「国際約束が守られないのであれば、国と国との関係が成り立たなくなってしまう。韓国には国際社会の一員として責任ある対応を望みたい」と述べました。


官房長官「日韓合意の着実な実施が重要」

菅官房長官は、午前の記者会見で「本日、韓国政府が『和解・癒やし財団』について何らかの発表を行うことは承知しているが、発表を前に予断を持って発言することは控えたい。わが国としては、日韓合意の着実な実施が重要であると考えており、引き続き韓国政府に対して粘り強く働きかけを行っていきたい。その立場に全く変わりはない」と述べました。

また菅官房長官は、記者団が北朝鮮問題への対応に影響するか質問したのに対し「北朝鮮問題については、先の国連総会の際の日韓首脳会談や日韓外相会談を含めて、あらゆる機会に、日韓、日米韓で引き続き緊密に連携していくことを確認してきている」と述べました。


外務省が韓国の駐日大使に抗議

韓国政府が元慰安婦を支援する財団の解散を発表したことを受けて、外務省の秋葉事務次官は韓国の駐日大使を呼び、「到底受け入れられない」と抗議したのに対し、韓国側は日韓合意を破棄したり再交渉を求めたりする考えはないと説明しました。

韓国政府が慰安婦問題をめぐる日韓合意に基づいて設立した、元慰安婦を支援する財団の解散を発表したことを受けて、外務省の秋葉事務次官は21日正午ごろ、韓国のイ・スフン(李洙勲)駐日大使を外務省に呼び、およそ15分間面会しました。

この中で秋葉次官は「日韓合意に照らして問題であり、到底受け入れられない」と抗議したうえで、「合意の着実な実施は国際社会に対する責務であり、国際社会が韓国側の対応を注視している」と述べました。

これに対して、イ大使は「韓国として日韓合意を破棄することはなく、再交渉を求めることもない」と説明したうえで、日本側の申し入れを韓国政府に伝えると述べました。


「ナヌムの家」は解散を歓迎

韓国政府が元慰安婦を支援する財団を解散すると発表したことについて、一部の元慰安婦の女性たちが暮らすソウル近郊の施設、「ナヌムの家」を運営する市民団体が声明を発表しました。

それによりますと、「元慰安婦を徹底的に排除した日韓両政府の政治的な野合で設立された財団が、解体されるという便りに施設にいる元慰安婦たちは喜んでいる」としています。

そのうえで「元慰安婦たちは日本が送ってきた10億円の速やかな返還を望んでおり、韓国政府は合意の廃棄や無効化に向けて努力してほしい」として、財団のために、日本政府が拠出した10億円を返還し、日韓の合意そのものを破棄するよう求めました。

合意が結ばれた当時、生存していた47人の元慰安婦の女性のうち、これまでに4分の3以上が支援事業を受け入れていますが、この市民団体は、一貫して合意に反対してきました。


外相「受け入れられない」

河野外務大臣は、記者団に対し「発表は、日韓合意に照らして問題であり、受け入れられない」と述べました。

◆韓国政府 元慰安婦の支援財団の解散を発表

2018年11月21日 11時33分  NHKニュース

韓国政府は、慰安婦問題をめぐる日韓合意に基づいて韓国政府がおととし設立し、日本政府が10億円を拠出した元慰安婦を支援する財団を解散すると発表しました。

日本政府は、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した合意の着実な履行を繰り返し求めてきただけに、日韓関係への影響は避けられない見通しです。

これは、韓国政府が21日午前、チン・ソンミ(陳善美)女性家族相の声明として発表したものです。

それによりますと、慰安婦問題をめぐる2015年12月の日韓合意に基づいて、韓国政府が設立した元慰安婦を支援する「和解・癒やし財団」について「『被害者中心主義』の原則で、財団に対する多様な意見を集めた結果などをもとに解散を推進する」としています。

そのうえで「女性家族省は、今後も元慰安婦の名誉と尊厳の回復のための政策推進に最善を尽くす」と強調しています。

また、この財団を設立するために日本政府が拠出した10億円の扱いについては、「元慰安婦や支援団体などの意見を取りまとめて、合理的な処理方法を準備していく。韓国外務省が日本政府と協議を進めるなど外交的な措置も取っていく予定だ」と説明しています。

韓国政府は、日韓の合意そのものの破棄や再協議は要求しないという立場を示していますが、日本政府は、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した合意の着実な履行を繰り返し求めてきました。

日韓関係をめぐっては、先月、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる裁判で、韓国の最高裁判所が新日鉄住金に賠償を命じる判決を出し、日本側は1965年の国交正常化に伴い「解決済み」だと抗議していて、これに続く今回の財団の解散で、日韓関係への影響は避けられない見通しです。


官房長官「日韓合意の着実な実施が重要」

菅官房長官は、午前の記者会見で「本日、韓国政府が『和解・癒やし財団』について何らかの発表を行うことは承知しているが、発表を前に予断を持って発言することは控えたい。わが国としては、日韓合意の着実な実施が重要であると考えており、引き続き韓国政府に対して粘り強く働きかけを行っていきたい。その立場に全く変わりはない」と述べました。

また菅官房長官は、記者団が北朝鮮問題への対応に影響するか質問したのに対し「北朝鮮問題については、先の国連総会の際の日韓首脳会談や日韓外相会談を含めて、あらゆる機会に、日韓、日米韓で引き続き緊密に連携していくことを確認してきている」と述べました。


財団をめぐる経緯

【3年半ぶり日韓首脳会談】
慰安婦問題めぐっては、3年前の2015年11月、安倍総理大臣と当時のパク・クネ(朴槿恵)大統領が、およそ3年半ぶりとなる正式な首脳会談を行い、早期の解決を目指すことで一致しました。

【日韓合意】
そして翌月の12月28日。当時の岸田外務大臣と韓国のユン・ビョンセ(尹炳世)外相が、慰安婦問題をめぐる日韓合意を発表。日韓合意では、日韓両政府は、韓国政府が設置する財団に日本政府が資金を拠出し、元慰安婦への支援事業を行うとしたうえで、「この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する」と明記されました。

【和解・癒やし財団設立】
合意に基づいて、おととし2016年7月、韓国政府は、ソウルに「和解・癒やし財団」を設立。ただ、発足当日の記者会見場に、反対する韓国の市民団体のメンバーが乱入するなど、波乱含みのスタートとなりました。

【支援事業開始】
一方、日本政府は翌8月に、10億円の拠出を閣議決定。これを受けて支援事業が始まり、合意の当時生存していた元慰安婦の女性47人の4分の3以上にあたる36人が支援を受け入れる意向を示し、これまでに、34人に1人当たり1000万円程度の支援金が支給されました。

【ムン・ジェイン(文在寅)就任】
しかし去年5月、パク・クネ前大統領が罷免されたのを受けて行われた大統領選挙で、パク氏の弾劾を主導したムン・ジェイン大統領が就任。

【「受け入れられず」】
ムン大統領は、日韓合意について、「国民の大多数が情緒的に受け入れられずにいる」と表明し、交渉過程を再検証するよう指示。韓国外務省の作業部会は去年12月に、「被害者の意見を十分に集約しなかった」などとパク・クネ政権時の対応を批判する検証結果を発表しました。

【財団活動停滞】
こうした中、財団の8人の理事のうち5人が、「韓国政府の支援が得られない」として、辞表を提出するなど、財団の活動は停滞。韓国の閣僚からも財団の解散を示唆する発言が出始めます。

【日韓首脳会談】
ことし9月の日韓首脳会談では、ムン大統領が財団について、「元慰安婦と国民の反対で、正常に機能しておらず、国内で財団解体を要求する声が大きいのが現実で、賢く解決することが必要だ」と述べたと韓国側が発表。

【日本は合意履行要請】
日本政府はこうした韓国側の対応は「日韓合意の精神と相いれない」などとして繰り返し合意の着実な履行を要請していました。


2015年の日韓合意とは

日韓両政府は、2015年12月にソウルで行われた外相会談で、慰安婦問題を最終的かつ不可逆的に解決するとした合意に達しました。

合意では、日本政府が「当時の軍の関与のもとに多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題で責任を痛感する」としたうえで、「安倍総理大臣は日本国の内閣総理大臣として、改めて慰安婦としてあまたの苦痛を経験され、心身にわたり癒やしがたい傷を負われたすべての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを表明する」としています。

そのうえで、韓国政府が設立する財団に日本政府が10億円を拠出して、元慰安婦の女性たちの名誉と尊厳の回復と心の傷を癒やすための事業を行うことになりました。

そして、日韓両政府がこうした措置を着実に実施するという前提で、慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認しました。

また、ソウルの日本大使館の前に設置された慰安婦問題を象徴する少女像については、韓国側が関連団体との協議を行うなどして、適切に解決されるよう努力することが盛り込まれました。

さらに、日韓両政府が国連など国際社会で慰安婦問題をめぐって互いに非難や批判をすることを控えるとしています。

2018年10月31日

◆日韓外相 電話会談へ 「徴用工」判決受け

2018年10月31日 9時04分 NHKニュース

韓国の最高裁判所が30日、太平洋戦争中の徴用をめぐる裁判で日本企業に賠償を命じる判決を言い渡したことを受けて、河野外務大臣はこのあと韓国のカン・ギョンファ(康京和)外相と電話で会談することにしています。

2018年10月24日

◆別会社のダンパー 大阪府営住宅に

10月24日 17時42分  NHK関西ニュース

地震による建物の揺れを抑える免震・制振用の「ダンパー」の検査データの改ざんが、「川金ホールディングス」の子会社でも行われていた問題で、大阪府は、問題のダンパーが大阪・堺市にある府営住宅に設置されていたことを明らかにしました。

地震による建物の揺れを抑える免震・制振の「ダンパー」をめぐり、油圧機器大手の「KYB」グループに続き、23日、別の油圧機器メーカーの「川金ホールディングス」の子会社でも、同様のデータ改ざんが行われていたことが明らかになりました。

国土交通省によりますと、大阪府内では、改ざんされたダンパーが9件の物件に取り付けられていて、大阪府は、このうち、堺市南区にある府営住宅1棟に、30余りの制振用のダンパーが設置されていたことを明らかにしました。

この府営住宅は、昭和46年度に建設された14階建ての建物で、平成27年度から翌年度にかけて行われた耐震化のための改修工事の際に、このダンパーが取り付けられたということです。

住宅には、現在84戸が入居していて、去年引っ越してきたという73歳の女性は、「高層の建物なので地震がくると怖いです。10階に住んでいるので、すごく不安です」と話していました。

2018年10月03日

◆正倉院で「開封の儀」

10月03日 11時26分  NHK関西ニュース

奈良時代の聖武天皇のゆかりの品などを収めた奈良市の正倉院で、宝物(ほうもつ)の点検や調査のため年に一度、部屋の封印を解く「開封の儀」が行われました。

奈良市の正倉院では、奈良時代に造られた校倉(あぜくら)造りの正倉に入っていた、聖武天皇が愛用した品や東大寺ゆかりの宝物など、およそ9000点が宝庫と呼ばれる建物に移され、保管されています。

3日は正倉院事務所の所長の先導で、宮内庁の職員や東大寺の僧侶などおよそ20人が、おけの水で手や口を清めたあと、宝庫の中に入りました。
宝庫の中では宝物が収められている6つの部屋の扉の封印が、はさみで解かれたということです。

宮内庁はこのあと、およそ2か月にわたって宝物の点検や調査などを行うことにしています。
これにあわせて奈良国立博物館では70回目となる「正倉院展」が、今月27日から開かれ、初出展の10件を含む56件の宝物が公開されます。

2018年09月01日

◆尖閣沖接続水域に中国海警局の船4隻

2018年9月1日 10時57分   NHKニュース

第11管区海上保安部によりますと、沖縄県の尖閣諸島の沖合で中国海警局の船4隻が日本の領海のすぐ外側にある接続水域で航行したり、とどまったりしています。

1日午前9時現在、4隻のうち3隻は尖閣諸島の魚釣島の北西、およそ33キロからおよそ38キロの海上を航行しているということです。

残りの1隻は、魚釣島の北西およそ30キロの海上でとどまっているということで、海上保安本部が領海に近づかないよう警告と監視を続けています。