2018年10月21日

◆「ロシアとの中距離核ミサイル全廃条約破棄する」

トランプ

2018年10月21日 5時23分  NHKニュース

アメリカのトランプ大統領は、冷戦時代にアメリカと旧ソビエトが調印した、中距離の核ミサイルの保有などを禁止するINF=中距離核ミサイル全廃条約について、ロシアが条約を順守していないとして、条約を破棄する考えを明らかにしました。

トランプ大統領は20日、訪問先の西部ネバダ州で記者団の質問に答えました。

この中で、冷戦時代の1987年にアメリカと旧ソビエトが調印し、現在はロシアが履行義務を引き継ぐINF=中距離核ミサイル全廃条約について、「われわれは条約を尊重し守っているがロシアはそうではない。このため条約を終わらせ抜けることにする」と述べ、条約を破棄する考えを明らかにしました。

さらに、トランプ大統領は「ロシアや中国がこうした兵器の開発をやめようと言わない限り、われわれも兵器を作らざるをえない。約束に違反するものがいる限り、われわれだけが守るということにはならない」と述べ、核戦力の強化も辞さない構えを示しました。

INFをめぐりトランプ政権は、ロシアが条約に違反し核戦力の強化を続けているとして批判を繰り返してきました。

トランプ大統領の考えについて、近くロシアを訪れるボルトン大統領補佐官がロシア側に伝える見通しです。

核兵器をめぐってはアメリカ政府内で、INFの制約を受けない中国が、大量に中距離核ミサイルなどを保有し脅威になっているとして、条約の見直しを求める声があり、トランプ大統領の発言の背景には中国を強くけん制する狙いもあるものと見られます。


INFとは

INF=中距離核ミサイル全廃条約は、1987年にアメリカと旧ソビエトの間で調印されたもので、現在はロシアが条約の履行義務を引き継いでいます。条約では、射程が500キロから5500キロの地上発射型の弾道ミサイルと巡航ミサイルの保有と生産、それに発射実験などを禁止しています。

この条約が調印された当時は、核兵器の開発競争など軍拡が繰り広げられた米ソ冷戦時代で、当時のレーガン大統領と旧ソビエトのゴルバチョフ書記長との間で調印された条約は、東西冷戦の終結に至る緊張緩和の象徴の1つとされてきました。しかし、アメリカ政府はこれまでロシアが条約に違反しているとたびたび批判しています。


ロシアはこれまで条約違反を否定

「ロシアはINF=中距離核ミサイル全廃条約を順守していない」というアメリカの批判に対し、ロシアはこれまで「一切証拠がない」として否定してきました。

そのうえで、ルーマニアで運用が始まり、日本でも配備される方針の新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」に、巡航ミサイルを搭載すれば攻撃兵器になると主張して「アメリカこそがINFに違反した行動をとり続けている」と批判してきました。

トランプ大統領がINFを破棄する考えを示したことについて、ロシア政府はまだ公式な反応を出していませんが、ロシアはこれまでの主張を表明して強く反発するとみられます。


ロシア上院議員「米は世界を冷戦に戻そうとしている」

外交や安全保障に詳しいロシアのペシュコフ上院議員は自身のツイッターで「世界の戦略的安定にとって第2の打撃となるものだ。第1の打撃は、2001年にABM=弾道弾迎撃ミサイル制限条約からの脱退を決めたことで、またしても条約破棄のイニシアチブを取ったのは、アメリカの方だ」と非難しました。

そのうえで「ロシアが自国を上回る核の優位性を認めることはなく、またそうすることで核攻撃を未然に防止することができる。アメリカは、世界を冷戦に引き戻そうとしている」と訴えました。


外務省「米から説明ない」

外務省関係者はNHKの取材に対し、「これまでのところ、トランプ大統領の発言の概要や真意について、アメリカ側から説明はない。日本として、INF=中距離核ミサイル全廃条約を含めた核不拡散体制に対する重要性の認識は変わらない」と述べました。

◆中距離核ミサイル全廃条約破棄へ 広島・長崎から批判の声

2018年10月21日 12時04分  NHKニュース

アメリカのトランプ大統領がINF=中距離核ミサイル全廃条約を破棄する考えを明らかにしたことについて、被爆地の広島と長崎から批判や抗議の声が上がりました。


広島では

両親と姉が被爆した72歳の男性は「子どものときに両親から聞いた当時の広島の惨状が頭に焼き付いています。世界平和のために核兵器は持つべきでないので、日本政府には、私たちの考えを理解してしっかりと反対してもらいたいです」と話していました。

また、53歳の男性は「今回の動きには反対で、核兵器はないほうがいいです。日本政府はアメリカに対して弱腰なので、もう少し意見を言えるようになってほしいです」と話していました。

孫と一緒にいた55歳の女性は「核兵器の廃絶をしてほしいという思いが強いので、悲しくなります。アメリカやロシアなど大国が核兵器の廃絶に賛同してくれないと難しいと思います。他国に核を持つなというなら、自分たちが持つべきではないと思います」と話していました。


長崎では
被爆者で「核実験に抗議する長崎市民の会」の山川剛代表は、「けさ、また嫌なニュースが飛び込んできた。冷戦終結のきっかけになった条約を破棄して、これからどうなるんだろうと心配だ」と述べました。

平和公園で座り込みをした被爆者の1人は「またトランプ大統領の暴挙が行われた。北朝鮮には核兵器の廃棄を求めながら、みずからは新たな核兵器を開発しようというのは矛盾している」と話していました。

また、別の被爆者は「去年、核兵器禁止条約が国連で採択され、核兵器の廃絶の流れが出てきているのに、こうした流れに逆行するものだ。再び核兵器が使われることにならないか、心配だ」と話していました。

◆重さ600キロの生コンクリートがヘリから落下 高知

2018年10月21日 11時39分  NHKニュース

20日、四国電力の鉄塔工事のため、ヘリコプターが容器に入れてつり下げて運んでいた重さおよそ600キロの生コンクリートが、高知県大豊町の山に落下しました。けが人などの被害は確認されていません。

20日午後1時半ごろ、四国電力の送電線の鉄塔建設のため、福岡市に本社がある「西日本空輸」のヘリコプターが重さおよそ600キロの生コンクリートの入った容器をつり下げて飛んでいたところ、高知県大豊町の山で生コンクリートを落としました。

四国電力によりますと、ヘリコプターが飛んでいたのは標高およそ1400メートルの梶ヶ森の南東の上空で、周辺に住宅や建物はなく、けが人などの被害の情報は入っていないということです。

西日本空輸によりますと、目的地に着いて容器を確認したところ、底が開いて空になっていたということです。
四国電力は底が開いて落下した原因を調べています。

これについて国土交通省は、事故につながりかねない重大インシデントと認定し、運輸安全委員会が航空事故調査官2人を現地に派遣することを決めました。

◆秋祭りで山車が横転 子ども含む7人けが 香川

観音寺

2018年10月21日 6時06分  NHKニュース

20日夜、香川県観音寺市で開かれた秋祭りで「ちょうさ」と呼ばれる山車が横倒しになり、子ども3人を含む7人がけがをしました。

20日午後10時20分ごろ、秋祭りが開かれていた観音寺市の駐車場で「ちょうさ」と呼ばれる高さおよそ5メートル、重さおよそ3トンの山車が横倒しになりました。

この事故で、5歳から12歳の子ども3人を含む男性7人が山車から地面に落ちたり、倒れた山車にぶつかったりしました。7人は病院に運ばれましたが、警察によりますと全員意識はありけがの程度は軽いということです。

会場では、数百人の参加者がそれぞれの地区の山車をかついで豪快さを競う「かきくらべ」が終わり、写真撮影が行われていたということです。警察は、山車に乗った人の重みでバランスを崩したとみて当時の状況を調べることにしています。

観音寺市では、21日も秋祭りが行われ、事故が起きた山車を除く8台が参加する予定だということです。


倒れた直後の現場

「ちょうさ」が倒れた直後の現場の様子を撮影した動画では、明かりがついた太鼓台が横倒しになっています。けがをした人がいるとみられ「おい、大丈夫?」と叫ぶ男性の声が聞こえます。周りには大勢の人が集まり、「せーの」という掛け声とともに、倒れた太鼓台を元に戻そうとしています。


倒れる様子を撮影した男性は

現場を撮影した画像では、倒れた「ちょうさ」の周りに大勢の人が集まっています。撮影した男性によりますと、会場の観音寺市民会館に集まっていた9台の太鼓台のうちの1台が、移動中に突然、倒れたということです。太鼓台には車輪が付いていて、参加者およそ100人が押しながら歩いていましたが、太鼓台を担ぐ2本の棒の片方に複数の人が乗ったため、バランスを崩して倒れたように見えたということです。

男性は「バキバキと木が折れるような音がしたあとガシャーンという大きな音がして、太鼓台が横倒しになった。騒然とする中、けがをした人が運ばれた」と話していました。

2018年10月20日

◆記者死亡への関与認めたサウジ政府

真相究明は不透明

2018年10月20日 19時01分  NHKニュース

サウジアラビア政府は、行方がわからなくなっていたジャーナリストがトルコにあるサウジアラビア総領事館で殴り合いの末に死亡したと明らかにし、事件への関与を一転して認めました。政府の高官5人を更迭する一方、焦点となっていた皇太子の関与については一切言及しておらず、真相の究明に向けて国際社会の理解が得られるかは不透明です。

事件では、サウジアラビア政府を批判してきたジャーナリストのジャマル・カショギ氏が今月2日にトルコのイスタンブールにあるサウジアラビア総領事館を訪れたあと、行方がわからなくなっていました。

サウジアラビア政府は20日、これまでの説明を翻してカショギ氏が総領事館で死亡したことを認め、検察当局が事件に関わったとして18人を逮捕したと発表しました。

それによりますと、容疑者の一部がカショギ氏をサウジアラビア国内に連れ戻すため総領事館で面会した際に口論から殴り合いに発展し、その結果、カショギ氏を死亡させたということです。

これを受けてサウジアラビア政府は、事件に関与していたとしてムハンマド皇太子の側近とされる情報機関のアシリ副長官や王室顧問など5人を更迭したと発表しましたが、皇太子本人の関与については一切言及していません。

サルマン国王は情報機関の立て直しを皇太子の主導で行うよう命じ、皇太子をかばう姿勢を鮮明にしています。

サウジアラビア政府は、今回の発表は初動捜査の結果だとして、今後トルコと協力しながら捜査を進める考えを示していますが、真相の究明を求める国際社会の理解が得られるかは不透明です。


これまでの流れ

サウジアラビア人のジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏の行方がわからなくなったのは、今月2日。

結婚の手続きのためトルコのイスタンブールにあるサウジアラビア総領事館を訪れ、その様子が防犯カメラに収められていました。

しかし、総領事館から出る姿は確認されず、行方が分からなくなります。

総領事館内で拘束されたのではないかとアメリカメディアなどが報じる中、4日、サウジアラビアは「総領事館を出た後に行方不明になった」と疑惑を否定しました。

こうした中、トルコのエルドアン大統領は8日、「『カショギ氏は総領事館を出た』と言うだけではすまない。具体的な証拠を示すべきだ」と発言。

このあとトルコのメディアなどは15人のサウジアラビア人が事件に関与した可能性があるとしてトルコ当局が捜査していると顔写真付きで伝えました。

さらにトルコ当局が殺害の様子が録音された音声記録を持っているとも報じ、カショギ氏が工作員たちに殴られ、意識を失ったあと体が切断されたなどとする報道が相次ぎます。

疑惑が深まる中、アメリカのトランプ大統領が11日、サウジアラビアの関与が明らかになった場合、「厳罰を科す」と述べるなど国際社会の圧力も強まります。

これに対してサウジアラビア政府は、14日、国営通信を通じて声明を発表し「政治的圧力や誤った告発などによる脅しを完全に拒否する」として、疑惑を改めて強く否定しました。

15日にはトルコとサウジアラビアの合同の捜査チームが外交特権のある総領事館などに異例の捜査が入ります。

16日、アメリカのポンペイオ国務長官がサウジアラビアを訪れ、サルマン国王やムハンマド皇太子と相次いで会談。

アメリカのメディアによりますと、このときポンペイオ長官は、ムハンマド皇太子に対し72時間以内に捜査結果をまとめるよう迫ったということです。


主要紙「イラン戦略に深刻な打撃」

イスラエル政府は今のところ公式な見解を発表していませんが、主要紙ハアレツは論説記事で「記者の殺害事件はイスラエルとアメリカが中東で推し進めてきた対イラン戦略に深刻な打撃を与える」と伝えています。

イスラエルは安全保障上の最大の脅威と位置づけるイランに対抗するため、アメリカのトランプ政権のもと、同じくイランと対立しているサウジアラビアとの間で、インテリジェンスや軍事面の関係強化を水面下で図ってきました。

これを踏まえハアレツの論説記事は「トランプ大統領は殺害事件を気にかけないかもしれないが、アメリカの議会と国民には我慢の限度があり、残虐な行為を許さないだろう」としてアメリカとサウジアラビアの関係がぎくしゃくすることで、連携してきたイスラエルも対イラン戦略の抜本的な見直しを余儀なくされると指摘しています。

◆ダンパー検査不正 マンションなど所有者への情報提供が課題

2018年10月20日 18時26分  NHKニュース

油圧機器大手の「KYB」グループによる免震・制振用ダンパーの検査データ改ざん問題で、会社側は交換対象のダンパーが使われている施設の公表を始めた一方で、用途別で最も多いマンションなどの住宅では、所有者への直接の説明が行われていないということです。

今後、住民に対しどのような形で情報提供するか課題となっています。

KYBグループは19日、地震の揺れを抑えるダンパーの検査結果で改ざんか、その疑いがあり、交換の対象となるダンパーが設置されたおよそ1000件の物件のうち、官公庁の施設70件を公表しました。

KYBグループによりますと、了解の得やすいものから公表しているということで、来週以降も不特定多数の人が出入りする公共性の高い施設を中心に、1週間に1回程度のペースで公表していきたいとしています。

しかし、交換対象の施設のうち用途別で最も多い4分の1以上を占めるマンションなどの住宅については、社内の態勢が整っていないことなどから、所有者への直接の説明が行われていないということです。

今後、住民に対してどのような形で情報提供するか課題となっています。

KYBの齋藤圭介専務は「態勢を組んで情報提供に取り組んでいるが、対応が後手後手に回っている。今後きちんと対応できるよう改善していきたい」と話しています。

◆近畿北部中心に大気不安定

10月20日 06時21分  NHK関西ニュース

20日の近畿地方は、上空に強い寒気が流れ込み、北部を中心に大気の状態が非常に不安定になっています。
京都府では局地的に雷を伴った激しい雨が降るおそれがあり、気象台は土砂災害や河川の増水などに警戒するよう呼びかけています。

気象台によりますと、20日の近畿地方は、中部と南部は高気圧に覆われておおむね晴れますが、北部は上空に寒気が流れ込み、雨が降っているところがあります。

京都府では北部を中心に局地的に雨雲が発達していて、20日未明にはところによって1時間に20ミリ以上の強い雨が降り、京都地方気象台と京都府は20日午前3時35分、京丹後市峰山町と京丹後市網野町に土砂災害警戒情報を出しましたが、午前7時50分に解除しました。

京都府北部ではこのあともしばらくは局地的に雷を伴った激しい雨が降るおそれがあり、20日に予想される1時間の降水量は、北部で30ミリ、南部で15ミリとなっています。

気象台は土砂災害や河川の増水に警戒するよう呼びかけています。

◆サウジ政府「記者は口論の末 死亡」

皇太子関与言及せず

2018年10月20日 13時01分  NHKニュース

サウジアラビア政府は、政府を厳しく批判してきたジャーナリストが、トルコにあるサウジアラビア総領事館で口論の末に死亡したと初めて明らかにしました。これを受けて問題に関わった情報機関の副長官などが更迭されましたが、焦点となっていたムハンマド皇太子など首脳部の関与については一切、言及していません。

サウジアラビア政府は、殺害されたのではないかとの疑惑が伝えられてきたサウジアラビア人ジャーナリストのジャマル・カショギ氏について、トルコのイスタンブールにあるサウジアラビア総領事館内で死亡し、検察当局が、事件に関わった18人を逮捕したと発表しました。

サウジアラビアの国営メディアによりますと、これまでの調べで、容疑者の一部がカショギ氏をサウジアラビア国内に連れ戻すため、総領事館で面会した際に、口論の末に小競り合いに発展し、その結果、カショギ氏を死亡させたということです。

また、サウジアラビア外務省は声明で「殺害」という言葉を使って関与を認めたうえで、殺人事件としてトルコ政府と協力しながら捜査を進める考えを示しています。

サウジアラビア政府は、ムハンマド皇太子の側近とされる情報機関のアシリ副長官や王室顧問などが事件に関与していたとして更迭したと発表しています。

一方、焦点となっていたムハンマド皇太子の関与については一切、言及していません。

サルマン国王は、情報機関の立て直しをムハンマド皇太子の主導のもとで行うよう命じており、皇太子をかばう姿勢を鮮明にしています。


サウジ政府の発表内容と意味

サウジアラビア政府が国営メディアを通じて発表した内容は次のとおりです。

▽容疑者たちはカショギ氏をサウジアラビアに連れて帰るためにトルコを訪れていて、当日、イスタンブールにあるサウジアラビアの総領事館で、カショギ氏と話をしていた。

▽その後、両者のやり取りは口論と小競り合いに発展し、その結果、カショギ氏が死亡した。

▽現場にいた容疑者たちがカショギ氏が死亡した事実を隠蔽しようとした。

▽サウジアラビアの検察はカショギ氏の死亡事件に関わったとしてサウジアラビア国籍の18人を逮捕し、裁きにかける。

▽サウジアラビア政府はいずれも情報機関のアフマド・アシリ副長官、アブドラ・シャイエ長官補、ムハンマド・ルメイフ長官補、ラシャド・マフマディ情報局長、そして王室のサアド・カフタニ顧問の合わせて5人を更迭した。

▽情報機関を再編するためムハンマド皇太子をトップとする委員会を設置した。

これらのサウジアラビアの発表からは、サウジアラビア政府がカショギ氏の殺害を指示していたわけではなく、死亡した直後も情報を把握していなかったという主張が伺えます。

またムハンマド皇太子が情報機関の再編を任されていることから、ムハンマド皇太子の責任について問題視しない形をとっていることがわかります。


更迭されたのは皇太子の側近

サウジアラビア政府が関与を認めたことを受けて更迭されたのは、サウジアラビアの情報機関のアフマド・アシリ副長官とサアド・カフタニ王室顧問など合わせて5人です。

アシリ副長官とカフタニ王室顧問は、ムハンマド皇太子の側近として知られています。

アシリ副長官は、去年までムハンマド皇太子が推し進めた隣国イエメンへの軍事介入を担う有志連合軍の報道官を務め、流ちょうな英語で海外のメディアに対し、空爆を続けるサウジアラビア政府の立場を擁護していました。そして去年、ムハンマド皇太子の後押しを受けて、情報機関の副長官に昇進しています。

また、カフタニ王室顧問は自身のツイッターで、ムハンマド皇太子が進めるカタールとの国交断絶など強硬な外交政策を支持する書き込みを繰り返しています。

一方、サルマン国王は、今回の問題を受けて、ムハンマド皇太子の主導のもと、情報機関の立て直しを命じています。


ジャマル・カショギ氏とは

サウジアラビア人ジャーナリストのジャマル・カショギ氏は、サウジアラビアの政府系の新聞の編集長を務め、一時は王族の顧問も務めるなど政府に近い人物として知られた時期もありました。

おととし8月にNHKが取材のためサウジアラビアにあるカショギ氏の自宅を訪れた際には、世界有数の投資家であるワリード・ビンタラール王子と写った写真が飾られるなど、当時は王室との距離が近かったことをうかがわせます。

しかし、去年、ムハンマド皇太子が王位継承者に昇格して国政の実権を握り、みずからの改革に批判的なジャーナリストや知識人の拘束を始めると、カショギ氏は活動の拠点をアメリカに移しました。

そして、アメリカの有力紙「ワシントン・ポスト」にコラムを寄稿するようになり「サウジアラビアがこれほどまでに抑圧的だったことはなく、耐えがたい」などとサウジアラビアではタブーとされる政府批判を展開するようになります。

さらにサウジアラビアが軍事介入を続ける隣国イエメンの内戦をめぐっては「皇太子は暴力を終わらせ、イスラム教発祥の地のサウジアラビアの尊厳を回復しなければならない」と、介入を主導したムハンマド皇太子の強硬な外交姿勢を糾弾しました。

こうした中、今月2日、カショギ氏は結婚の手続きのためトルコのイスタンブールにあるサウジアラビア総領事館を訪れ、その後、行方が分からなくなっていました。

カショギ氏が殺害されたのではないかという疑惑が深まるなか、ワシントン・ポストは17日、カショギ氏が最後に執筆したとする論評を掲載しました。

このなかでカショギ氏は「アラブ世界の多くの国々では、市民が日々の暮らしに関わることさえ公に議論することができない」と指摘し、アラブ諸国で表現の自由が抑圧されている実態について危機感を募らせていました。

◆東日本中心に大気不安定 急な激しい雨や突風などに注意

2018年10月20日 11時30分  NHKニュース

上空の寒気の影響で、東日本を中心に大気の状態が不安定になっていて、気象庁は、20日夜にかけて、急な激しい雨のほか、落雷や突風などに十分注意するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、上空にこの時期としては強い寒気が流れ込んでいるため、東日本を中心に大気の状態が不安定になり、北陸などで局地的に雨雲が発達しています。

東日本では20日夜にかけて大気の不安定な状態が続く見込みで、局地的に雷を伴って激しい雨が降るおそれがあります。

気象庁は、急な激しい雨や落雷、竜巻などの突風のほか「ひょう」にも十分注意するよう呼びかけています。

急に空が暗くなる、冷たい風が吹くなど、発達した積乱雲が近づく兆しがある場合は、頑丈な建物などで身の安全を確保するよう心がけてください。

◆大阪北部地震の保険金過去3番目

10月20日 07時03分  NHK関西ニュース

今年6月、大阪府北部で震度6弱の揺れを観測した地震では、建物などの被害に対する保険金の支払い額が946億円余りと、阪神・淡路大震災を上回って過去3番目の規模になっていることが分かりました。

日本損害保険協会のまとめによりますと今年6月、大阪府北部で震度6弱の揺れを観測した地震では、地震保険の支払いが10月11日時点で12万7300件余り、保険金の額は合計で946億1800万円余りに上っています。
地域別では大阪府が813億円余りと最も多く、次いで京都府が63億円余り、兵庫県が53億円余りなどとなっています。

地震保険の加入者が増えていることもあって保険金の額は平成7年の阪神・淡路大震災を上回り、東日本大震災と熊本地震に次いで過去3番目の規模だということです。