2017年07月17日

◆中国GDP6.9%成長、共産党大会の年で演出か

〜「政治要因」抜け出せぬ構図〜

(2017.7.17 11:58更新    産經新聞)

 【上海=河崎真澄】中国国家統計局が17日発表した2017年4〜6月期の国内総生産(GDP)成長率は、物価変動の影響を除いた実質で前年同期比6.9%となった。1〜3月期と横ばいの成長率だが、3月の全国人民代表大会(全人代=国会)で公表した17年通年の政府目標6.5%前後の達成に向け、上半期は高めの成長を記録した。

 最高指導部メンバーの大半が入れ替わる5年に1度の中国共産党大会を今秋に控え、権力基盤の確立を急いでいる習近平総書記(国家主席)は、国内外向けに経済失速の回避や安定成長を“演出”する必要に迫られている。鉄鋼の過剰生産解消や国有企業の統廃合など構造改革を先送りしてでも、財政出動と公共事業による下支えで高めの成長に誘導する作戦のようだ。

 中国のGDP成長率は党大会の年に拡大する傾向がある。市場経済に基づく成長よりも「政治要因」が優先される構図から抜け出せていないことを示した。

 共産党は5年前の党大会で、20年までに名目GDPを10年比で倍増させ、人民の所得も倍増させる公約を打ち出した。その実現には今後も年間6.5%以上の成長が欠かせないと試算され、習指導部2期目がスタートする党大会を前にアクセルをふかした格好だ。

16年通年は前年比6.7%増で26年ぶりの低い伸び率だった。四半期ベースで昨年7〜9月期まで前年同期比6.7%増と、リーマン・ショック以来の低い成長率を3四半期続けた。ただ昨年10〜12月期に6.8%増に回復。今年1〜3月に6.9%に加速した。

 一方、金融緩和で市中にあふれる資金で住宅市場が過熱。バブル崩壊による社会混乱を恐れる当局は、住宅購入規制の強化に乗り出している。不動産開発向け投資がさらに鈍れば、下半期は成長率が押し下げられる公算が大きい。個人消費は拡大しているが、投資や輸出が伸び悩む中で、第2の経済大国、中国の「政治要因」が世界経済の大きな不安要因もなっている。
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