2018年01月21日

◆「脅威を誇張」中国国防省が米国防戦略に反発

1月21日 13時52分     NHKニュース

中国国防省は、アメリカが発表したトランプ政権下で初めての国防戦略で、中国を国際秩序への脅威だと名指しして非難したことについて報道官の談話を発表し、「脅威を誇張している」などと反発しました。

アメリカ国防総省は19日、トランプ政権下で初めての国防戦略を発表し、中国やロシアを既存の国際秩序への脅威だと名指しして非難し、両国との競合への対応を最優先に取り組む課題としています。

これについて、中国国防省の任国強報道官は談話を発表し、「いわゆる『大国競争』や『中国の軍事的な脅威』を誇張していて、冷戦の色彩を強く帯びたものだ」と反発しました。そのうえで、「中国には覇権を唱え、争う意図はなく、『覇権を追求している』というレッテルを貼ることはできない」としています。

さらに談話では、領有権をめぐる争いのある南シナ海の問題について触れ、中国が進める建設活動は主権の範囲内のものだと正当性を強調したうえで、「情勢は安定に向かっているのに、個別の国が『航行の自由』を旗印に武力を誇示して横暴なふるまいをしている」として、この地域でのアメリカの動きをけん制しています。

そして「アメリカには中国の国防建設を理性的、客観的に判断するよう促す」と強調し、安定した両国の関係を目指すよう呼びかけています。

◆滋賀県 教員の長時間労働是正へ数値目標

01月21日 12時36分    NHK関西ニュース

滋賀県教育委員会は、長時間労働が問題となっている公立学校の教員の職場環境を是正するため、労働時間の数値目標を1月中にも新たに定める方針を固めました。

国の実態調査によりますと、平成28年度の全国の公立学校の教員の平日1日あたりの勤務時間は、小学校で11時間あまり、中学校で12時間あまりと、長時間労働の是正が課題となっています。
このため、滋賀県教育委員会は、去年5月から大学教授などの専門家や県内の自治体の教育長などを招いてどのように環境を改善するか検討を進めてきました。

この結果、教員の事務を補助するスタッフの採用で業務を軽減したり、部活動の指導時間を制限したりしている県内の先進事例を参考にすべきだという提案や意見が寄せられました。

これを踏まえ、県教育委員会は、1月中にも教員の労働時間の削減目標を新たに設定する方針を固めました。
青木洋教育長は、「部活動や教員の事務の補助で外部の力を有効に活用しながら働き方改革に取り組んでいきたい」と話しています。

◆米トランプ大統領就任1年

政府機関一部閉鎖で影響も

1月21日 5時11分     NHKニュース

アメリカでは与野党の対立で新たな予算が成立せず、トランプ大統領の就任から1年となった20日、政府機関が一部閉鎖される事態となり、影響が出始めていて、議会で打開策の模索が続いています。

アメリカ議会上院では与野党が移民政策をめぐって対立し、新たな暫定予算案が可決されず、トランプ大統領の就任から1年となった20日、政府機関が一部閉鎖される事態となりました。

これを受けてニューヨークの観光名所、「自由の女神像」の公開が中止されたほか、国防総省が日本を含む世界各地のアメリカ軍基地の関係者などに向けて放送しているラジオがサービスを停止するなど影響が出始めています。

さらに、週明け以降は、国の安全や国民生活に直結する業務の担当者らを除いて多くの政府職員が自宅待機を命じられるなど影響が拡大する見通しです。
このため議会上院では閉鎖の早期解除を目指して審議が再開され、打開策の模索が続いています。

ただ、野党・民主党が予算案に合わせて不法移民の救済策を受け入れないトランプ大統領に責任があるとしているのに対し、トランプ大統領はツイッターで、「私の大統領就任1年の記念日に民主党は結構なプレゼントを贈ってきた」と批判するなど、非難の応酬となっていて、事態打開のめどは立たないままです。


NY「自由の女神像」公開中止に

アメリカで新たな予算が成立せず、政府機関が一部閉鎖された影響で国が管理するニューヨークの観光名所の「自由の女神像」の公開も中止となり、観光客から失望の声が上がっています。

ニューヨーク・マンハッタンの南西にある島、リバティー島の「自由の女神像」は、国立公園の一部として国が管理しています。
しかし、アメリカ議会上院で与野党の対立のために新たな予算が成立せず、政府機関が一部閉鎖された影響で島への訪問ができなくなり、「自由の女神像」の公開も中止となりました。

このため訪れた人たちは、「自由の女神像」の観光を諦めたり、代わりに自由の女神像を海から眺めるフェリーに乗ったりしていました。

アイスホッケーの試合に出場するため、およそ30人でニューヨークを訪れていた栃木県の小学生は「自由の女神像を近くで見たかったので残念です」と話していました。

また友人2人とともに観光に来ていた日本人の女性は「楽しみにしていたので残念ですが、博物館や美術館はやっていると聞いたのでそちらに向かいます」と話し、がっかりした様子でした。

また首都ワシントンから来ていたアメリカ人の観光客は「政府閉鎖のことは知っていたけど、まさかここが影響を受けるとは思ってもいませんでした」と話していました。


閉鎖1日目 各地で対応に差も

アメリカのトランプ政権は、政府機関が一部閉鎖される事態になっても国立公園は閉鎖しないとしていましたが、各地で対応に差も出ています。

アメリカメディアは20日、ニューヨークの「自由の女神像」のある島を含めおよそ3分の1の国立公園が閉鎖されていると見られていると伝えています。
また、ホワイトハウスではトランプ政権の高官が20日、記者会見を開き、アメリカ軍の予備役の兵士などに対する訓練が中止されたと明らかにしました。

さらに、トランプ大統領が週末、南部フロリダ州の別荘に行く予定も中止されたということです。
そして、トランプ大統領と10人以上の閣僚や政府高官が出席すると発表していた、近くスイスのダボスで開かれる世界経済フォーラムの年次総会いわゆる「ダボス会議」については、日々の情勢を踏まえて出席するかどうか判断することになりました。

一方、大部分の業務が停止すると報じられていた環境保護局は今回、ほとんど閉鎖しないほか、23日からカナダで始まるNAFTA=北米自由貿易協定の再交渉に影響はないと強調しました。

◆ウナギの稚魚 極端な不漁に 夏にも価格高騰の懸念

1月21日 7時16分環境 NHKニュース

養殖に使われるニホンウナギの稚魚のシラスウナギが、日本と台湾の両方でこの時期としては極端な不漁となっています。専門家は、何らかの海の変化の影響を受けた可能性がある一方で、もともとシラスウナギは漁獲量の変動が大きく、動向を慎重に見極める必要があると話しています。

ニホンウナギは、マリアナ諸島付近でふ化したあと海流に乗り、稚魚のシラスウナギとして日本や台湾などの沿岸に回遊してくるのに合わせ、台湾では11月から、日本では12月からそれぞれ翌年の春にかけて漁が行われ、養殖に利用されます。

ところが今シーズンはこれまでのところ日本と台湾の両方で極端な不漁となっていて、財務省によりますと去年11月の輸入量は平成16年以来13年ぶりにゼロとなりました。

また、水産庁によりますと、先月末までに国内の養殖池に入った稚魚は0.2トンと、おととしの同じ時期の5.9トン、平成27年の2.9トンと比べて大幅に少なくなっています。

一方で、シラスウナギの漁獲量は数年おきに大幅な増減を繰り返していて、年によっては漁期を過ぎた6月になって回遊してくる数がピークを迎えたという研究もあります。

シラスウナギの生態に詳しい東京医科大学の篠田章准教授は「台湾でも不漁となっていることから黒潮の変化が原因とは考えにくく、ウナギの産卵場所や稚魚を東アジアに運ぶ海流に変化が起きた可能性も考えられる。稚魚の回遊が遅れているのか、稚魚そのものが少ないのか、春まで動向を見ないと判断できない」と話しています。

そのうえで、ニホンウナギは減少傾向にあることを踏まえ、「稚魚の生態はわかっていないことが多い。私たちが消費するウナギは野生生物であり、自然の変動の影響を受けていることを認識して動向を注視する必要がある」と指摘しています。


鹿児島の漁業者「今シーズンは望みがない」

鹿児島県は、日本有数の養殖ウナギの生産地でウナギの稚魚、シラスウナギの漁も盛んに行われます。しかし、今シーズンは、例年なら漁の最盛期を迎えるこの時期になっても漁獲量が非常に少なく、漁業者からはかつてない不漁だという声が上がっています。

鹿児島県内のシラスウナギの漁は先月10日に解禁され、今月17日は、シラスウナギが最もとれやすくなると言われる新月の大潮の時間帯に合わせて大崎町の河口近くの浜辺に多くの漁業者が集まり、波打ち際に列を作って漁をしていました。漁業者たちは海に入り、波が打ち寄せるたびに網を海に差し込んで、頭の上につけたライトでシラスウナギがとれていないか確認していました。

鹿児島県のシラスウナギの漁は例年この時期に最盛期を迎えます。しかし今シーズンは漁獲量が極端に少なく、17日も漁をやめて、はやばやに引き上げる人や海に入らずに様子を見ている人たちの姿が目立ちました。

漁業者からは「30年漁をしていますがこの時期になってもこれほどとれないのは初めてです」とか「さっぱり取れないので諦めて帰るしかない」などの声が聞かれました。

シラスウナギ漁を37年間続けている下野明文さん(70)も、今シーズンは、例年の10分の1ほどの量しかとれていないということで、17日には「この時期にとれなければもう今シーズンは望みがない」と話していました。
下野さんはこの日、午後7時半ごろから3時間近く海に入って網を入れ続けましたが、とれたのは6匹だけだったということです。例年であれば、1日で200匹前後とれることもあるということで、「今シーズンは勝負になりません。周りの人もとれていないので、このあたりにシラスウナギが来ていないのでしょう」と話していました。


養殖業者「買いたくても買えるものがない」

シラスウナギの漁獲量が極端に少なくなっていることを受けて、日本有数の養殖ウナギの産地、鹿児島県でも養殖業者がシラスウナギを仕入れられない状況になっています。

鹿児島県によりますと、先月末の時点で県内の養殖業者が仕入れたシラスウナギの量は、わずか15キロで、前のシーズンの同じ時期の1%にも満たない状態です。年間30万匹のウナギを育てる鹿児島県鹿屋市の養殖業者では、去年の今ごろは12万匹から13万匹のシラスウナギを仕入れていました。しかし、ことしは不漁のためにまだ1匹も仕入れることができずシラスウナギ用の養殖池は水も張られておらず、空っぽのままです。

養殖場を経営する松延一彦さん(73)は「買いたくても買えるものがないという状況で、こんなことは初めてです」と話していました。

松延さんが心配しているのが、シラスウナギの価格の高騰です。シラスウナギの取引価格は、ここ数年、漁獲量が減少傾向にあることで価格が上がり、1キロ当たり平均で100万円から200万円ほどで取り引きされるようになっています。松延さんがシラスウナギの売買を仲介する流通業者に電話で現在の取り引き状況を尋ねたところ、中国など海外から入ってくるシラスウナギが、1キロ当たり400万円から420万円というかつてない高値で取り引きされているということです。

松延さんによりますと、シラスウナギ1キロはおよそ5000匹で、1キロ当たり400万円だと1匹当たりの価格は800円。成長したウナギの出荷額は1匹1000円ほどが相場で、餌代や暖房用の燃料費などをまかなえず、養殖をすればするほど赤字になるということです。

松延さんは「日本でシラスウナギがとれない状況はすぐに中国や台湾の産地にも伝わるので価格が上がります。金に近い価格で取り引きされていて、われわれ養殖業者は手が出ません。大半の業者が養殖から撤退せざるをえないのではないかと思います」と話していました。


台湾 養殖ためらう業者も

台湾では、日本より一足早く、毎年11月からよくとしの2月にかけて、シラスウナギの漁が解禁されます。

しかし、今シーズンの漁獲量は、極端に少なくなっていて、地元の業界団体によりますと、これまでの漁獲量は、台湾全土で200キロ余りと、前のシーズンの20分の1以下にとどまっているということです。

この不漁に伴い、台湾では、シラスウナギの取引価格の高騰が続いていて、わずか1匹で、日本円で700円近くの値をつけているということです。

台湾では、天然のシラスウナギを養殖して、ほぼすべてを日本に出荷していますが、シラスウナギの価格の高騰が続けばコストがかさむとして、養殖をためらう業者も出始めています。

台湾南部の屏東県などでウナギを養殖している阮旭揚さんは「シラスウナギの価格は、去年の同じ時期と比べ、3倍以上も高くなっていて、仕入れるだけでも難しい。今後も価格が高止まりするなら、ウナギを養殖池に入れられなくなる。どの業者もこんな経験は初めてではないか」と話しています。


台湾の専門家「資源が消えつつある警鐘」

ウナギの研究に携わっている台湾大学漁業科学研究所の韓玉山教授は、NHKの取材に対し、「シラスウナギは、長期的に減少傾向にあるものの今シーズンは特に大きく減っている。東アジア全域の今シーズンの漁獲量は、過去最低だったおよそ20トンを大きく下回り5トンにも満たないかもしれない」と話しています。

不漁の原因について、韓教授は「シラスウナギの乱獲や、ウナギが育つ川の環境破壊などが可能性として考えられる」と指摘しています。

そのうえで、韓教授は「著しい不漁は、シラスウナギの資源が消えつつあるという大きな警鐘だ。もし次のシーズンも今シーズンと同じようであればかなり危険な状態になる。ウナギは、東アジアの共通の資源であり、台湾と、日本、中国、韓国の4つの国と地域が資源保護や管理の取り組みを強化する必要がある。管理の強化を急いで始めなければ、シラスウナギの前途は明るくない」と提言しています。

◆梅毒患者 大阪で過去最多

01月21日 06時17分    NHK関西ニュース

大阪府内では、性感染症の「梅毒」の患者の数が去年1年間で847人と現在の統計を取り始めた平成11年以降で最も多くなり、府が注意を呼びかけています。

「梅毒」は細菌による感染症で、性的な接触などによって感染して発疹などの症状が出ます。
放置すると血管が破裂する原因になるほか、妊娠中の母親が感染すると子どもに重い障害がおきるおそれがあります。

大阪府によりますと、去年1年間に府内の医療機関から報告された梅毒の患者の数は847人でした。
6年前に比べておよそ10倍に増えていて、現在の統計を取り始めた平成11年以降で最も多くなりました。
男女別の内訳は、男性が515人、女性が332人で、このうち女性は20代の患者が、4年前の6人から去年は197人と急増しています。

大阪府は、不特定多数の人との性的な接触を避けることや、府内の各保健所などで、HIVの検査とともに実施している無料の梅毒検査を受けるよう注意を呼びかけけています。

2018年01月20日

◆米 新予算案可決できず 政府機関の一部閉鎖に

1月20日 14時10分 NHKニュース

アメリカ議会上院は与野党の対立が続いて、政府の暫定予算が切れる前に、新たな予算案を可決することができず、トランプ大統領の就任からちょうど1年となる20日、政府機関が一部閉鎖される事態となりました。

これは、オバマ前政権のもとで起きた2013年10月以来のことで、トランプ大統領にとって打撃になりそうです。アメリカ議会では引き続き事態の打開に向けて協議が続けられています。

◆両陛下とも面会したベトナム残留日本兵の妻が死去

1月20日 14時05分 NHKニュース

ベトナムで終戦を迎え、その後も現地に残った旧日本軍の兵士、「残留日本兵」の妻で、去年天皇皇后両陛下とも面会したグエン・ティ・スアンさんが亡くなり、20日、ハノイ郊外の自宅で葬儀が営まれました。

亡くなったのは、ベトナムで終戦を迎え、その後も現地に残った旧日本軍の兵士、「残留日本兵」と結婚したグエン・ティ・スアンさんです。

20日、ハノイ郊外の自宅で営まれた葬儀には親戚や近所の人のほか、日本大使館の梅田邦夫大使も参列しました。

スアンさんは元日本兵との間に3人の子どもをもうけましたが、1950年代に入り、現地の政治状況が変化する中で夫は帰国を余儀なくされました。

スアンさんはその後、子どもたちを女手ひとつで育て上げ、2006年、半世紀ぶりにハノイで夫との再会を果たしました。

93歳となった去年は、ベトナムを訪問された天皇皇后両陛下と、元日本兵の妻としては唯一面会しました。

葬儀のあと息子のグエン・ヴァン・ビンさんは、「母はとても働き者でいつも私たち子どものことを気にかけてくれる優しい母でした。去年、両陛下にお会いできたことをとても誇りに思っていて、うれしそうでした」と話していました。

また、スアンさんと20年以上、親交のあった小松みゆきさんは、「半世紀以上にわたって夫を愛し続け、信じていた、とても魅力的な女性でした。ものすごく大変だったと思いますが、ゆっくり休んでくださいと言いたいです」と話していました。

◆平年より暖かい大寒に

01月20日 12時20分     NHK関西ニュース

20日は二十四節気のひとつ「大寒」です。
1年で最も寒い頃とされ、朝方は平年並みの冷え込みとなりましたが、その後はおおむね晴れていて、日中の最高気温は、平年に比べて2度から3度、高くなる見込みです。

近畿地方の20日朝の最低気温は、滋賀県甲賀市信楽で氷点下4度5分、奈良市針と和歌山県の高野山で氷点下3度3分、奈良県宇陀市で氷点下3度1分などと、平年並みの冷え込みとなりました。

大阪管区気象台によりますと、その後は、高気圧に覆われておおむね晴れ、日中の予想最高気温は大阪市、神戸市、奈良市、和歌山市で12度、京都市で11度、大津市で10度と、平年に比べて2度から3度、高くなる見込みです。

気象台によりますと21日も暖かい1日になると予想されていますが、その後は天気が崩れて気温も平年並みか低くなり、特に24日以降は冬型の気圧配置が強まって冷え込む日が続く見込みです。

◆北朝鮮 芸術団の視察団の派遣中止を通知

1月19日 23時59分 NHKニュース

北朝鮮は、ピョンチャンオリンピックに合わせて「芸術団」を派遣するのに先立ち20日から公演会場などを確認するための視察団を韓国に送る予定でしたが、19日夜になって急きょ、中止すると通知し、みずからに有利な条件を引き出すための駆け引きの一環だと見られます。

北朝鮮は、来月9日に開幕するピョンチャンオリンピックに合わせて、「サムジヨン(三池淵)管弦楽団」の140人余りで構成する「芸術団」を韓国に派遣するのに先立ち、首都ソウルと東部カンヌン(江陵)の公演会場の設備などを確認するため、20日から2日間の日程で視察団を送ることで、19日、韓国側と合意しました。

ところが、韓国統一省によりますと、午後10時ごろになって、北朝鮮側から、軍事境界線にあるパンムンジョム(板門店)の連絡チャンネルを通じて、急きょ視察団の派遣を中止すると通知してきたということです。

初めての視察団として派遣される予定だったのは7人で、今月15日に行われた南北の局長級の実務協議にも出席した、「サムジヨン管弦楽団」のヒョン・ソンウォル団長が率いるとされていました。

北朝鮮側は、視察団の派遣を一方的に中止した理由を明らかにしていませんが、みずからに有利な条件を引き出すための駆け引きの一環だと見られます。

◆北朝鮮 五輪開幕の前日に軍事パレードか

1月20日 5時47分 NHKニュース

北朝鮮の首都ピョンヤン郊外の空港で、多数の兵士と車両による行進の訓練と見られる動きが確認されるとともに、友好国の大使館には、式典への招待状が届いていることがわかりました。韓国政府は、北朝鮮が正規の軍の創設から70年の節目で、ピョンチャンオリンピックが開幕する前日の来月8日に、軍事パレードを行う可能性があると見て、警戒と監視を強化しています。

これは、韓国政府の関係者が、NHKの取材に対して明らかにしたものです。それによりますと、北朝鮮の首都ピョンヤンの郊外にある軍用のミリム(美林)空港で、多数の兵士と車両による行進の訓練と見られる動きが、衛星写真で確認されているということです。

また、北朝鮮の友好国の大使館には、北朝鮮で正規の軍が創設されてから、来月8日で70年となることを祝う式典への招待状が届いているということです。

このため、韓国政府は、ピョンチャンオリンピックが開幕する前日に、北朝鮮が、軍事パレードを行う可能性があると見て、警戒と監視を強化しているとしています。

北朝鮮が軍事パレードを実施すれば、去年4月以来となり、節目に合わせて軍の士気の向上を図るとともに、アメリカへの対決姿勢をアピールする一方、ピョンチャンオリンピックとパラリンピックへの参加を通じて南北の融和を演出することで米韓同盟に揺さぶりをかけようとすることも予想されます。

◆岸和田市長選 吉野氏立候補せず

01月20日 07時59分   NHK関西ニュース


今月28日に告示される岸和田市長選挙への立候補を表明していた岸和田市町会連合会長の吉野富博氏が、立候補を見送ることを明らかにしました。

岸和田市では、5年前の市長選挙で自民党の推薦を得るため現金を渡した問題で市長が辞職したことに伴い、市長選挙が今月28日告示、来月4日投開票の日程で行われます。

吉野氏は、先月、岸和田市長選挙への立候補を表明していましたが、19日夜、記者会見を開き、「自分が退くことで、岸和田を一歩でもよい方向に進めたい。今後は、考えが一致する候補者の支援に回りたい」と述べ、立候補を見送ることを明らかにしました。

岸和田市長選挙には、現時点で、▽前の市長の信貴芳則氏、▽地域政党・大阪維新の会の新人で元大阪府議会議員の永野耕平氏、▽元岸和田市議会議員の新人の西田武史氏が立候補を表明しています。

2018年01月19日

◆オウム元信者 高橋被告 無期懲役確定へ

オウム裁判終結へ

1月19日 17時25分   NHKニュース

地下鉄サリン事件などに関わったとして殺人などの罪に問われたオウム真理教の元信者、高橋克也被告について、最高裁判所は、上告を退ける決定を出し、無期懲役が確定することになりました。平成7年に始まった教団による一連の事件の裁判は、20年余りを経て、すべて終結することになりました。

オウム真理教の元信者、高橋克也被告(59)は、17年に及ぶ逃亡の末に逮捕され、地下鉄サリン事件や、猛毒のVXを使った殺人事件、假谷清志さん(当時68)が拉致され死亡した事件、それに東京都庁の郵便物爆破事件で殺人などの罪に問われました。

被告側は、地下鉄サリン事件について「サリンをまくとは知らなかった」として無罪を主張するなど、起訴された内容をすべて争いましたが、1審と2審でほかの元信者の証言などをもとに無期懲役を言い渡され、上告していました。

最高裁判所第2小法廷の菅野博之裁判長は、19日までに上告を退ける決定を出し、無期懲役が確定することになりました。

平成7年に始まったオウム真理教による一連の事件の裁判は、192人が起訴され、元代表の麻原彰晃、本名・松本智津夫死刑囚など13人の死刑が確定する前例のないものとなりましたが、20年余りを経て、すべて終結することになりました。


高橋被告の逃亡と裁判の経緯

高橋克也被告は、17年にわたって逃亡を続け、裁判が始まったのは3年前でした。

高橋被告は平成7年にオウム真理教に対する警察の強制捜査が始まったあと、一部の信者とともに逃亡し、特別手配されました。

その後は埼玉県所沢市や川崎市など各地を転々としながら過ごしていました。

教団の幹部らが逮捕・起訴されて13人の死刑が確定し、平成23年にいったんすべての裁判が終わりました。

しかしその年の大みそかに特別手配されていた平田信受刑者(52)が警視庁に出頭しました。

これをきっかけに特別手配されていた別の元信者が逮捕され、高橋被告は働いていた建設会社の社員寮から姿を消しましたが、防犯カメラに映った写真が次々に公開されて追い詰められ、東京の蒲田駅近くで逮捕され、17年間の逃亡生活が終わりました。

所持金はおよそ460万円で、コインロッカーに入れていたバッグの中からは教団の元代表の麻原彰晃、本名・松本智津夫死刑囚(62)の本や写真、説法が録音されたカセットテープが見つかりました。

平成27年1月に1審の裁判員裁判が東京地方裁判所で始まり、高橋被告は4つの事件で殺人の罪などに問われました。

このうち平成6年に猛毒のVXで大阪の会社員の男性が殺害され、「オウム真理教家族の会」の会長が襲われた事件では、実行役のそばで犯行を手伝う役などを務めたとされます。

平成7年2月に東京の公証役場の事務長だった假谷清志さん(当時68)が監禁されて死亡した事件では、假谷さんを車に押し込んで山梨県の旧・上九一色村に連れて行ったとされます。

平成7年3月に起きた地下鉄サリン事件では、日比谷線の車内にサリンをまいた豊田亨死刑囚(49)が地下鉄の駅に向かったり、犯行後、逃走したりするのに使った車の運転手役を務めたとされます。

そして平成7年5月に東京都庁で都知事宛ての郵便物が爆発し、職員が大けがをした事件では、爆発物に起爆装置を取りつけたとされます。

高橋被告は地下鉄サリン事件について「サリンをまくとは知らなかった」として無罪を主張するなど起訴された内容をすべて争いました。

裁判では異例の死刑囚への証人尋問が行われ、教団の元幹部らが改めて事件のいきさつを話しました。

裁判は3か月余りに及び、東京地方裁判所は、元信者の証言などをもとに求刑どおり無期懲役を言い渡しました。

被告側は控訴し、2審でも争いましたが、東京高等裁判所は主張をいずれも退けて無期懲役を言い渡し、被告側が上告していました。


教団の現状は

オウム真理教は、元代表の麻原彰晃、本名・松本智津夫死刑囚が逮捕されたあと、「アレフ」と名前を変えました。

その後、信者どうしの対立が深まったとみられ、教団の幹部だった上祐史浩代表は平成19年に一部の信者とともに新しい団体、「ひかりの輪」を設立しました。

公安調査庁によりますと、「アレフ」と「ひかりの輪」は今も全国に施設を持ち、「アレフ」から分派したとみられる「山田らの集団」も含め、信者の数は合わせておよそ1600人だということです。

このうち「アレフ」は札幌市に国内最大規模の拠点施設を設け、積極的な勧誘活動を行っているものとみられます。

公安調査庁によりますと去年10月にこの施設で行った立ち入り検査で祭壇に松本死刑囚の写真が飾られていることを確認したということです。

「アレフ」と「ひかりの輪」の2つの団体に対して公安審査委員会は、再び事件を起こす危険性があるとして、立ち入り検査や資産の報告などを義務づける観察処分を適用しています。

しかし、「ひかりの輪」については東京地方裁判所が処分を取り消す判決を言い渡し、国が控訴して争っています。

この観察処分には期限があり、今月末で切れることから、公安調査庁は、去年11月、「アレフ」と「ひかりの輪」に加え、「山田らの集団」の3つの団体を対象に、観察処分の期間を3年間更新するよう公安審査委員会に請求しました。


20年超の裁判 今後の焦点は

裁判が終わり、教団の関係者が証言を求められる機会がなくなることになったため、今後はいつ死刑が執行されるかが焦点となります。

オウム真理教は、麻原彰晃、本名・松本智津夫死刑囚のもとで武装化を進め、平成元年の坂本弁護士一家殺害事件や、平成6年の松本サリン事件、平成7年の地下鉄サリン事件などを起こしました。

合わせて192人が起訴され、松本死刑囚など3つの事件のいずれかに関わった13人の死刑が確定しました。

裁判では、信者らの証言によって、高い学歴を持つ若者たちが神秘体験などにひかれて入信し、松本死刑囚を頂点とする組織の中で凶行に走っていった構図が明らかになっていきました。

一方、松本死刑囚は無罪を主張しましたが、法廷で元幹部らの証言を妨害するような発言を繰り返した末に何も語らなくなり、1審で死刑を言い渡されたあと、弁護団が書類を提出しなかったことから裁判が打ち切られました。

平成23年に当時起訴された元幹部らの判決がすべて確定し、いったんは裁判が終わりました。

しかし、翌年、特別手配されていた3人が逮捕され、再び裁判が始まりました。

このうち1人は、今月、無罪が確定しましたが、平田信受刑者(52)と高橋克也被告(59)は有罪となり、20年余りたってすべての裁判が終結することになりました。

この間、死刑が確定した元幹部らは裁判で証言する機会もあり、刑が執行されませんでしたが、一連の裁判が終わることで証言を求められることはなくなります。

こうした中、13人の死刑囚のうちおよそ半数は再審・裁判のやり直しを求めています。

再審請求中の死刑囚への執行は避けられる傾向がありますが、法務省は、去年、相次いで執行し、本人が再審を請求していても執行する場合があることを明確にしています。

今後は、いつ刑が執行されるかが焦点となります。